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こーろぎ南極記

雪と氷が埋め尽くす「白い大陸」・南極。日本人初の上陸から100年。地球温暖化や未知の自然に挑む第54次南極観測隊のサイドストーリーを同行記者がお届けする。

越冬交代式(2月1日) 

2013.2.1 23:02
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南極観測船しらせに戻るメンバーを見送る53次越冬隊員(オレンジのヘルメット)と54次隊員ら(緑のヘルメット)
南極観測船しらせに戻るメンバーを見送る53次越冬隊員(オレンジのヘルメット)と54次隊員ら(緑のヘルメット)

 今日は「越冬交代式」が行われた。昭和基地の運営を担う主体が第53次の越冬隊から第54次の越冬隊に切り替わることになる日だ。両隊が全員で握手を交わす姿からは、南極の厳しい環境に耐えて基地を守ってきた者たちの誇りと、これから守っていく者たちの緊張感がひしひしと伝わってくるようで、胸を打たれるものがあった。
 式が終わると、残務がある一部を除く53次隊のメンバーは帰国に備えてヘリコプターで観測船しらせへと戻ったため、54次隊全員で見送りに行った。昭和基地には両隊合わせて100人ほどしかいないので、わずかのメンバーでも少なくなれば、急速にさみしくなったような気がしてしまう。私を含む54次隊の夏隊・同行者もあと2週間ほどでしらせに戻らなければならない。最後まで残って1年間を過ごす54次隊の30人がその後に感じるさみしさは、来る前から分かっていたこととはいえ、かなりのものではないだろうかと推測する。越冬隊員の1人に尋ねてみると、やはり「そりゃあさみしくなるに決まってますよ」という答えが帰ってきた。
 この日の最低気温はマイナス10・2度。式があった午前9時はマイナス4・4度。次第に気温も下がってきているが、寒いのは体だけではないような気がしてならない。昭和基地の越冬が始まるということは、夏の終わりを意味する。夏の終わりがどことなくさみしいのは、日本も南極も変わらないものだ。

興梠 敬介

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