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こーろぎ南極記

雪と氷が埋め尽くす「白い大陸」・南極。日本人初の上陸から100年。地球温暖化や未知の自然に挑む第54次南極観測隊のサイドストーリーを同行記者がお届けする。

DROMLAN(2月7日)

2013.2.7 23:03
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S17に着陸したバスラーターボ
S17に着陸したバスラーターボ

 S17航空拠点に再びやってきた。前回来たとき「もう2度と来ることはないだろうな」と思ったはずの場所だ。地圏チームの地震計を設置するに当たり、担当者の1人が昭和基地の観測機器トラブルで来ることができなくなったため、前回別の機器設置を手伝った私に手伝いの声がかかったようだった。今日はS17に「バスラーターボ」という飛行機も来ることになっている。全長約20メートル、翼幅約29メートル、搭乗者数約20人の小さな飛行機だ。今回は映画「南極料理人」の舞台になったドームふじ基地へ行っていたメンバーの一部が、昭和基地周辺にある各国の基地間で共同運用する航空網「DROMLAN」で帰国の途に着くためにやってくる。今回のS17行きは予定になかったので、DROMLANの飛行機を見る機会があるとは思わなかった。
 機器の設置が終わった午後5時15分ごろ、大陸の方からゆっくりと近付いてくる機体が見えた。黒い旗を並べて立てた雪面が「滑走路」の印だ。雪面の状態を確認するためか、バスラーは2回ほど上空を旋回し、タイヤに取り付けた巨大なスキーで雪煙を上げながら着陸した。滞在時間は20分ほど。ドーム隊のうち帰国する6人を載せるとすぐに飛び立って雲のかなたに消えた。スキーを履いた状態で離陸する姿はすごいと思った。夕飯はドーム隊のうちいったん昭和基地に戻ってしらせで帰国する方々と合同での焼肉。「久しぶりにテーブルでごはんが食べられる」という感想に、ドーム基地から雪上車で長い道のりを帰還してきた苦労が凝縮されているように思う。
 明日は天気が悪いらしい。9~11日はもっと悪いらしい。明日帰れなければ、ここで何日もやり過ごさなければならないことになってしまう。残りの期間も短いので、できることなら早く昭和基地に戻りたいが…。

興梠 敬介

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