イランがウラン高濃縮拡大 核合意違反、IAEA決議に対抗
2022年11月22日

【ドーハ共同】イラン原子力庁は22日、中部フォルドゥの核施設で濃縮度60%のウラン製造を始めたと発表した。核兵器級の90%に近づく重大なイラン核合意違反。政府高官によると、これまで中部ナタンズの施設で60%ウランを製造していたが、フォルドゥでは初めてで、濃縮活動を拡大させた。
イランの未申告施設からウラン粒子が検知された問題で、国際原子力機関(IAEA)理事会が不透明な核活動の説明を求める決議を採択したことに対抗した形。核合意修復に向けた米国との間接協議で有利な条件を引き出す狙いもあるが、停滞が続く協議に悪影響を及ぼすとみられる。