スーパーボウルはチーフス対イーグルス NFLカンファレンス決勝


NFLのプレーオフは1月29日(日本時間30日)にカンファレンス決勝2試合を行い、AFCはチーフス(西地区1位)、NFCはイーグルス(東地区1位)が勝利して、第57回スーパーボウル(2月12日=日本時間13日、アリゾナ州グレンデール)に進出した。
チーフスは2年ぶり5度目(優勝2回)、イーグルスは5年ぶり4度目(優勝1回)の出場となるが、両チームがスーパーボウルで対戦するのは初めて。
チーフスのアンディ・リードHCは、1999年から2012年までイーグルスの指揮を執り、イーグルスを2004年シーズンのスーパーボウルに導いた経験がある。また、チーフスのエースTEトラビス・ケルシーとイーグルスのCジェイソン・ケルシーは実の兄弟なので、早くも「ケルシーボウル」と呼ぶメディアも出てきている。

イーグルスは、先に行われたNFC決勝で49ers(西地区1位)を31―7で破った。イーグルスは、ジェイレン・ハーツのQBスニークなど、計四つのラッシングTDでリーグ1位の49ersディフェンスを攻略した。
49ersは先発昇格以来7連勝中だったQBブロック・パーディが肘のけがで途中退場するアクシデント。代わって出場したジョシュ・ジョンソンも脳しんとうで戦列を離れ、パーディが強行出場を余儀なくされるなど不運に見舞われた。

チーフスはここまで3連敗中と苦手のベンガルズ(北地区1位)に対し、試合終了間際のFGで23―20で競り勝ち、昨年のAFC決勝の雪辱を果たした。
この2チームの対戦は4試合連続で3点差決着となった。この試合も第4Q残り数十秒まで20―20の同点だった。
しかし、ベンガルズのLBジョセフ・オッサイが、故障している右脚を引きずってスクランブルするチーフスQBパトリック・マホームズをアウトオブバウンズでタックルしてしまい、15ヤードのペナルティー。これでFG圏内に進んだチーフスは、Kハリソン・バトカーが45ヤードの決勝FGを成功させた。

生沢 浩( いけざわ・ひろし)プロフィル
1965年生まれ。上智大卒。英字新聞ジャパンタイムズの運動部長を経て現在は日本社会人アメリカンフットボール協会の事業部広報兼強化部国際戦略担当。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。大学時代のポジションはRB。日本人で初めて「Pro Football Writers of America」の会員となる。