全日本選抜、アイビーリーグ選抜に20―24で敗れる 日米ドリームボウル

2023年01月23日
共同通信共同通信
宍戸 博昭 ししど・ひろあき
アイビーリーグ選抜の選手のプレッシャーを受ける全日本選抜のQB高木(18)=撮影:高木信利
アイビーリーグ選抜の選手のプレッシャーを受ける全日本選抜のQB高木翼(18)=撮影:高木信利

 

 国際親善試合「日米ドリームボウル」は1月22日、東京・国立競技場に1万2083人の観衆を集めて行われ、日本社会人Xリーグの外国人選手を含む「全日本選抜」は、米東部の名門8大学で構成する「アイビーリーグ選抜」に20―24で敗れた。

 アメリカンフットボールの試合が、新しくなった国立競技場で開催されたのは初めて。

ランで101ヤードを獲得し敢闘選手に選ばれた全日本選抜のRBトラショーン・ニクソン=撮影:高木信利
ランで101ヤードを獲得し敢闘選手に選ばれた全日本選抜のRBトラショーン・ニクソン=撮影:高木信利

 

 全日本選抜は、QB高木翼(富士通)を中心にしたパスオフェンスが出だしから好調。テンポのいい攻撃で、第1クオーター4分22秒にK佐伯眞太郎(パナソニック)の30ヤードFGで先取点を奪った。

 6分後にTDを返されたが、全日本選抜は第2クオーター10分54秒、アイビーリーグ選抜のファンブルボールを守備がリカバーして得た好機に、佐伯が23ヤードのFGを決め、6―7で前半を折り返した。

 後半も一進一退の攻防が続く。そして12―17で迎えた第3クオーター13分10秒、全日本選抜はRBトラショーン・ニクソン(富士通)がゴール前1ヤードからランでTD。TFPは相手の意表を突くWR近江克仁(IBM)から高木へのパスで2点コンバージョンを成功させ、20―17と逆転した。

 しかし、その後はアイビーリーグ選抜守備陣の粘りに苦しみ追加点を奪えず、第4クオーター4分6秒にTDを許し、競り負けた。

 最優秀選手(MVP)は、ランで45ヤード、パスレシーブで40ヤードを獲得し1TDを挙げたアイビーリーグ選抜のRBアイザイア・マルコム(ペンシルベニア大)、敢闘選手(MIP)にはランで101ヤード、パスレシーブで70ヤードを記録したニクソンが選ばれた。

MVPに選ばれたアイビーリーグ選抜のRBアイザイア・マルコム(33)=撮影:高木信利
MVPに選ばれたアイビーリーグ選抜のRBアイザイア・マルコム(33)=撮影:高木信利

 

 〈アイビーリーグ選抜アル・バグノリHCの話〉

 14時間の長旅、12時間の時差、5日の練習で頑張った我々の選手を褒めたい。日本の(アメリカン)フットボールは、私が前回来日した2004年(アイビーサムライボウル)から確実にレベルが上がっている。日本のフットボールは正しい道を歩んできた。これまで通りにやっていれば、必ず向上する。プレーの質、選手の質、システムの全てにおいて進歩している。そして、より多くの若い世代にフットボールをプレーしてもらう努力が大切だ。

全日本選抜の守備陣の要LB趙翔来主将(44)=撮影:高木信利
全日本選抜の守備陣の要LB趙翔来主将(44)=撮影:高木信利

 

 〈全日本選抜・山本洋HCの話〉

 攻守ともシンプルなプレーを心がけた。アイビーリーグ選抜が、真剣勝負をしてくれたことに感謝し敬意を表したい。5日の練習は同じ条件だったが、我々としては目標を達成できず残念な結果に終わった。フィジカルで勝てなかった。負けは素直に受け入れたい。選手個々のレベルアップが必要だと感じた。

記者会見で試合を振り返る(左から)全日本選抜の山本洋HC、LB趙翔来主将、RBトラショーン・ニクソン=1月22日、国立競技場
記者会見で試合を振り返る(左から)全日本選抜の山本洋HC、LB趙翔来主将、RBトラショーン・ニクソン=1月22日、国立競技場

 

 〈全日本選抜LB趙翔来主将の話〉

 勝つつもりで試合に臨んだ。自分はLBなので、相手のOLやTEにかなり激しいヒットを受けた。RBの一歩の距離感が違った。1対1で勝てないと駄目だということ。国内のリーグでもそこを意識して、各チームのスタンダードを上げないといけない。今日感じたことを各自がチームに持ち帰って、アメリカに対抗するための方策を模索したい。またこのような機会があれば、その部分を強化して臨みたい。

 

 
 

宍戸 博昭 (ししど・ひろあき)プロフィル
1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を30年以上務めている。