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【パラ聖火リレー アラカルト】 盲導犬とともに聖火運ぶ 手話劇団員の桜井さん

2021.8.24 13:00 共同通信
東京パラリンピック聖火リレーに盲導犬とともに参加した桜井洋子さん(中央)=19日午後、埼玉県朝霞市
東京パラリンピック聖火リレーに盲導犬とともに参加した桜井洋子さん(中央)=19日午後、埼玉県朝霞市
 盲導犬と走る姿を見て何かを感じてほしい―。
 19日の東京パラリンピック聖火リレー関連行事に参加したさいたま市の桜井洋子さん(64)は、難病で視力を失い、耳も聞こえにくいが、盲導犬とともに手話劇団の舞台に立つなど幅広く活動している。支援者への感謝を伝え、障害がある人にエールを送ろうと、埼玉県朝霞市の陸上競技場で聖火を運んだ。
 もともと視野が狭く、縁石につまずくことがあり、34歳で視力と聴力が低下するアッシャー症候群と診断された。ふさぎ込んだ時期もあったが、障害のある人たちと交流し、工夫して暮らしていこうと徐々に気持ちを切り替えた。
 東京都の手話劇団「はーとふるはんど」の公演を見たのは2016年。アットホームな雰囲気に引かれて加入し、プロデューサーの提案で盲導犬と一緒に出演するようになった。
 「足りない部分は手助けしてもらう。障害は特別じゃない」。舞台から観客にメッセージを投げ掛けてきた。
 パラリンピックが身近になったきっかけは、シドニー大会の競泳金メダリスト中條泰治さんに、埼玉県内のリハビリセンターで出会ったこと。07年にシドニーを訪問する機会があり、会場に足を運んだところ、聖火リレーに出たい気持ちが芽生えた。
 東京大会の開催に「こんなチャンスはない」とランナーに応募。長年連れ添い、舞台でも共演してきた盲導犬「スカイ」は昨年6月に死んでしまったが、新たなパートナー「トリトン」を迎え、一緒に走ろうと決めた。
 19日午後、中止となった公道走行の代替リレーで、右手にトーチを、左手には盲導犬のハーネスを握り、しっかりした足取りで聖火をつないだ。ランナーの務めを果たし「トリトンもよく頑張った。感無量です」と充実の表情を見せた。