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【聖火リレー アーカイブス(97)】 復旧した堤防、笑顔で走る 15年被災の大学生、茨城

2021.7.9 12:00 共同通信
茨城県・霞ケ浦の「帆引き船」と聖火ランナー(手前)=5日午後
茨城県・霞ケ浦の「帆引き船」と聖火ランナー(手前)=5日午後
 東京五輪の聖火リレーは5日も茨城県で続き、2015年9月の関東・東北豪雨で被災した常総市の大学2年広田真莉香さん(19)が、「心の傷を抱える住民を前向きに」との思いを胸に、復旧した市内の鬼怒川堤防を笑顔で走った。
 中学2年だった広田さんは、自宅で鬼怒川堤防の決壊を知らせる防災無線を聞いた。親戚宅に避難し1週間後に自宅に戻ると、泥水が庭まで押し寄せ、近所の家は傾いていた。豪雨では、宮城、茨城、栃木の3県で計8人が死亡。総面積の約3分の1が浸水した常総市では、13人が災害関連死と認定された。
産経新聞代表撮影、聖火のトーチを掲げ鬼怒川堤防を走る広田真莉香さん=5日、茨城県常総市
産経新聞代表撮影、聖火のトーチを掲げ鬼怒川堤防を走る広田真莉香さん=5日、茨城県常総市
 復旧に携わるボランティアの姿が広田さんの支えになり、自身も高校で地元の祭りを企画、運営するボランティアに。特産品を使ったゲームを取り入れ、住民を笑顔にできた。リレーでは、沿道の一人一人の目を見て走り「今後も地元のために活動したい」と語った。
 坂東市では、視覚障害者の伴走ボランティアとして活動する高橋明子さん(51)が駆けた。
 つくば市では宇宙飛行士の毛利衛さん(73)や野口聡一さん(56)が走ってゴールした。野口さんは「宇宙から戻ってきて、みんなの前に対面で出るのは初めて。トーチを高く掲げた姿を見てもらえて良かった」と笑顔を見せた。
 聖火は6日から埼玉県に移る。