南加大が接戦制す 米大学フットボール第4週

2022年09月27日
共同通信共同通信
浅岡 弦 あさおか・げん
TDを決めて喜ぶ南加大のWRアディソン(3)(AP=共同)
TDを決めて喜ぶ南加大のWRアディソン(3)(AP=共同)

 

 全米大学体育協会(NCAA)2022年シーズンは第4週を迎え、各カンファレンス内の対戦が中心になるなかAP通信ランキング(記者投票)上位校を中心に戦いを追った。

(注)文中の順位はAP通信ランキング

 

 ▽クレムソン大、南加大が接戦を制す 

 ランキング上位校のなかには接戦をしのいだチーム、格下のチームに敗れたチームもあった。シーズン序盤の試練を乗り越えたのは5位のクレムソン大(アトランティックコースト連盟=ACC)と7位の南加大(PAC12)だった。

 

 クレムソン大は21位につける同じACCのウエークフォレスト大を2度に渡るオーバータイムの末、振り切った。

 クレムソン大は第1クオーター(Q)、司令塔DJ・ウィアガレレイが2TDパスをヒットしてリードするが、ホームのウエークフォレスト大もQBサム・ハートマンのパスが冴え、追いすがる。

 第3Qに入ると、ウエークフォレスト大が優位に転じ、ハートマンの連続TDパスで逆転。両校がTDを奪い合いウエークフォレスト大7点リードで第4Qへ。

 

 スペクタクルに沸き立つ満員の3万1500人が入ったトルイストフィールド。クレムソン大がエースRBウィル・シンプリーの1ヤードTDランで試合を振り出しに戻すと、ウエークフォレスト大はFGで再びリード。

 それでもクレムソン大はBT・ポッターのこの日三つ目となる52ヤードFGを決めて38―38とし、タイブレークに持ち込んだ。

 

 ウエークフォレスト大、クレムソン大の順で攻撃に臨み、ともにパスでTD。果たして2回目は、クレムソンがパスによるTD(2点TFPは失敗)で先行し、プレッシャーのかかったウエークフォレスト大の攻撃を封じ、51―45で決着した。

 クレムソンのウィアガレレイは375ヤード、5TDパスに対し、ウエークフォレスト大のハートマンは学校記録の337ヤード、6TDパスで応戦したが届かなかった。

 

 ランキング7位の南加大は同じPAC12で、ここまで3連勝し意気上がるオレゴン州立大に乗り込んだ。そして苦戦を強いられた第4Q、残り1分13秒、QBケレイブ・ウィリアムズがWRジョーダン・アディソンへ21ヤードTDパスを決め、17―14で逆転勝ちした。

 

 スコアレスで迎えた第2Q、オレゴン州立大がデショーン・フェンウィックのランで先制したのに対し、敵陣で攻めあぐねる南加大はKデニス・リンチの42ヤードFGだけにとどまる。

 4点差を追う4Q早々、南加大はRBトラビス・ダイの7ヤードランで重い扉をこじ開ける。それでもオレゴン州立大は残り4分41秒、RBジャム・グリフィンの18ヤードTDランで再びリードし、南加大を苦しめた。

 

 南加大は、ここまでの3試合で40点以上を挙げた攻撃力を発揮できずに苦戦したものの、土壇場で11回84ヤードのドライブを完結させた。この日も4インターセプトを決めた強力ディフェンスが手繰り寄せた勝利だった。

 

 ▽オクラホマ大は〝天敵〟に苦杯 

 不覚をとったのは6位のオクラホマ大。ホームでカンザス州立大に34―41で屈した。

 前半から主導権を握ったのはカンザス州立大だった。QBエイドリアン・マルチネスが自らのラン、WRマリク・ノールズへのパスで2TDを先制した。

 オクラホマ大も第2Qにかけて司令塔ディロン・ガブリエルからWRテオ・ウィーズ、マービン・ミムズへのパスがともに50ヤードを超えるTDプレーになり追いつく。しかしその直後、カンザス州立大はマルチネスが再びエンドゾーンに駆け込んでリード。両校がFGを決めて前半を終了した。

 

 7点差を詰め切れないオクラホマ大に対し、カンザス州立大は主導権を譲らず第4QでのTDを奪い合うつばぜり合いを制した。

 昨年までネブラスカ大の主戦QBだったマルチネスが自ら走って148ヤード、4TD、投げては34回試投21回成功で234ヤード、1TDと大車輪の活躍で勝利に導いた。

 カンザス州立大はオクラホマ大に対し、通算22勝77敗4分けと大きく負け越しているものの、過去10年は4勝6敗と拮抗。うち敵地ノーマンでは3勝2敗と〝天敵〟ぶりを発揮している。

 

ジョージア大RBミルトン(2)の力強い走り(ロイター=共同)
ジョージア大RBミルトン(2)の力強い走り(ロイター=共同)

 

 ▽上位3校は順当勝ち

 ランキングの上位3校は、ジョージア大(サウスイースタンカンファレンス=SEC東)がケント州立大(ミッドアメリカン連盟=MAC)を39―22で下した。

 2位アラバマ大(SEC西)は東地区のバンダービルト大を55―3と一蹴。3位オハイオ州立大(ビッグ10カンファレンス=BIG10東)がウィスコンシン大(BIG10西)を52―21で撃破した。

 

 カンファレンスごとにランク校の第4週を追うと、BIG10では4位につけるミシガン大がメリーランド大との東地区対決を34―27でしのいだ。

 東地区では8ランクアップして14位に躍進のペンシルベニア州立大がセントラルミシガン大(MAC)を後半に引き離して33―14で勝った。

TDパスを決めるアラバマ大のQBヤング(9)(ロイター=共同)
TDパスを決めるアラバマ大のQBヤング(9)(ロイター=共同)

 

 SEC勢では8位までランキングを上げたケンタッキー大(SEC東)がノーザンイリノイ大(MAC)と14―14で迎えた後半に得点し、31―23で振り切った。

 10位アーカンソー大は、西地区のライバルで23位のテキサス農工大に21―23で逆転負け。中立のアーリントンAT&Tスタジアムで戦う『サウスウエストクラシック』で2TDを先取しながら、第2Q以降は主導権を握られた。

 

 11位に上がったテネシー大が、4年ぶりにランキングに返り咲いた20位フロリダ大を迎えてのSEC東地区のライバル対決は、テネシー大が38―33で逃げ切った。

 16位のミシシッピ大(SEC西)はタルサ大(アメリカン体育連盟=AAC)から第2Qに4TDを奪って逆転、後半の追撃をかわし35―27で競り勝った。

 

 アトランチックコースト連盟(ACC)では12位ノースカロライナ州立大がコネチカット大(独立校)を41―10と寄せ付けなかった。

 24位のピッツバーグ大は下部ディビジョンFCSのロードアイランド大を迎え45―24で貫禄勝ちしたが、25位のマイアミ大(フロリダ)がミドルテネシー大(カンファレンスUSA=C-USA)に31―45で敗れる波乱があった。

 

アーカンソー大に逆転勝ちしたテキサス農工大のQBジョンソン(14)(ロイター=共同)
アーカンソー大に逆転勝ちしたテキサス農工大のQBジョンソン(14)(ロイター=共同)

 

 ビッグ12では、22位テキサス大がテキサス工科大戦に34―37で敗れた。前半の10点のリードを守り切れず、タイブレークに突入しFGを決められた。17位のベイラー大はアイオワ州立大を31―24で破った。

 

 PAC12では、13位のユタ大が敵地でアリゾナ州立大を34―13で下した。

 第2週でランク外に落ちたものの15位まで復活したオレゴン大は、3連勝スタートのワシントン州立大のホームで対戦。15点を追う第4Qに29点を奪い44―41で逆転勝ちした。18位のワシントン大は40―22でスタンフォード大に快勝した。