移籍QBが明暗分ける NFL第1週

2022年09月15日
共同通信共同通信
生沢 浩 いけざわ・ひろし
古巣シーホークスとの試合で敗れフィールドを去るブロンコスのQBラッセル・ウィルソン(AP=共同)
古巣シーホークスとの試合で敗れフィールドを去るブロンコスのQBラッセル・ウィルソン(AP=共同)

 

 NFLは2022年の第1週の16試合がすべて終了したが、昨季のスーパーボウル出場チームであるラムズとベンガルズがそろって敗れるなど早くも波乱があった。

 

 ラムズは他の試合に先駆けて行われた開幕試合でビルズに10―31で完敗。前半こそ一進一退の攻防だったが、後半一気に点差が広がった。

 ベンガルズは同地区ライバルのスティーラーズに計7QBサックを許してオーバータイムの末に敗戦。大型補強を図ったはずのOLが未整備であることが露呈した。

 

 今年のオフにはかつてチームのフランチャイズQBとして活躍した選手の移籍が目立ったが、彼らにとっても明暗の分かれる結果となった。

 ブラウンズがデショーン・ワトソンを獲得したことでパンサーズに放出されたベイカー・メイフィールドは、その因縁の相手にリベンジはならず24―26で惜敗した。

 

 同様にシーホークスを離れてブロンコスに新天地を求めたラッセル・ウィルソンは、古巣相手に16―17で競り負けた。

 1点差を追う第4Q終盤、敵陣46ヤードで第4ダウン5ヤードの場面を迎えたブロンコスは、ウィルソンによるギャンブルではなく64ヤードのFGトライを選択。しかし、このトライが左に外れて試合が決した。

 この日がNFLで初采配だったナザニエル・ハケット新HCにとっては難しい判断ではあったが、厳しいメディアからは3人の選手と五つのドラフト指名権と引き換えに獲得したウィルソンを信頼しなかったとの批判の声が出ている。

 

 ファルコンズからコルツに移籍したQBマット・ライアンは2年目のデービス・ミルズと二人合計で87回のパス、592ヤードを投げる空中戦を展開したが20―20の引き分け。

 ライアンに押し出されるようにワシントンで新先発となったカーソン・ウェンツは、4TDパス(2インターセプト)の成績でチームに新名称「ワシントン・コマンダーズ」としての初勝利をもたらした。

 

45歳でカウボーイズ戦に先発出場したバッカニアーズのQBトム・ブレイディ(AP=共同)
45歳でカウボーイズ戦に先発出場したバッカニアーズのQBトム・ブレイディ(AP=共同)

 

 引退宣言を撤回して現役を続行する45歳のQBトム・ブレイディは、カウボーイズを相手に27試投で18回成功、212ヤード、1TD、1インターセプトというやや「らしくない」パフォーマンスだったが、危なげない試合運びでトッド・ボウルズHCに初勝利をプレゼントした。

 一方のカウボーイズはQBダック・プレスコットが利き手である右手親指を負傷。手術を受けたが、少なくとも3、4週間は戦列を離れる見通しだ。

 

バッカニアーズ戦で右手親指を痛めたカウボーイズのQBダック・プレスコット(4)(AP=共同)
バッカニアーズ戦で右手親指を痛めたカウボーイズのQBダック・プレスコット(4)(AP=共同)