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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

エースQBバーロウが出遅れ ベンガルズ、新OL陣との連携に不安

2022.8.12 12:08 生沢 浩 いけざわ・ひろし
ゴルフカートに乗ってチームの練習を見守るベンガルズのエースQBジョー・バーロウ(AP=共同)
ゴルフカートに乗ってチームの練習を見守るベンガルズのエースQBジョー・バーロウ(AP=共同)

 

 NFLはキャンプインから2週間以上が過ぎ、プレシーズンゲームが本格的に始まる時期となった。

 昨年からレギュラーシーズンが17試合制になったことに伴い、各チームが行うプレシーズンゲームは一つ減って3試合。この貴重な機会で新たに導入した戦術が検証され、激しいポジション争いを展開する。

 

 昨季33年ぶりにスーパーボウルに出場したベンガルズでは不安な材料がある。3年目となるエースQBジョー・バーロウがいまだに練習に参加していないのだ。

 

 バーロウはベンガルズのキャンプインの直前に虫垂炎の切除手術を受けた。それからすでに3週間近くが経過しているが、依然としてバーロウはサイドラインでチームメートの練習を眺めているだけだ。

 8月12日(日本時間13日)に予定されているカージナルスとのプレシーズンゲームは、ブランドン・アレンとジェイク・ブラウニングの二人の控えQBが前半と後半で出場機会を分け合う。

ベンガルズの2番手QB争いをするブランドン・アレン(AP=共同)
ベンガルズの2番手QB争いをするブランドン・アレン(AP=共同)

 

 QBにとってキャンプの大きなテーマの一つはレシーバーとの呼吸合わせだ。バーロウはいまだにそれができていないことになるが、ベンガルズの首脳陣はこの点はあまり心配していない。

 昨年オフェンスの最優秀新人選手に選ばれたWRジャマー・チェイスはバーロウのルイジアナ州立大学時代からのチームメートであるし、そのほかティー・ヒギンス、タイラー・ボイドらWR陣は昨季からの残留組だからだ。

 

 むしろバーロウとのコンビネーション確立が必要なのは大きく入れ替わったOLだ。

 昨年バーロウはNFL最多の70回ものQBサックを浴びた。そのためベンガルズはOTラエル・コリンズ(前カウボーイズ)、Cテッド・カラス(前ペイトリオッツ)、OGアレックス・カッパを(バッカニアーズ)をフリーエージェントで補強。Cから右サイドは総入れ替えとなった。

 

 パスプロテクション強化がこの補強の目的だが、OLはQBがボールをリリースするタイミングやパスラッシュを回避するためのステップワークの特徴を把握する必要がある。

 QBもOL個々のパスプロテクション能力をしっかりと頭に入れておきたい。

 

 ベンガルズのオフェンスはパスが中心で、昨年はチーム躍進の大きな要因となっただけに今年も変わらないだろう。それだけにバーロウと新編成のOLは早くコンビネーションを確立することが重要だ。

プレシーズンゲームに向けて調整するベンガルズのQBジェイク・ブラウニング(AP=共同)
プレシーズンゲームに向けて調整するベンガルズのQBジェイク・ブラウニング(AP=共同)

 

 球団創設以来、2年連続でプレーオフで勝利したことがないベンガルズ。これまでになく攻守に人材がそろった今はその嫌な歴史を断ち切り、まだ経験したことのないスーパーボウル優勝を目標に新たなシーズンを迎える。

生沢 浩 いけざわ・ひろし

名前 :生沢 浩 いけざわ・ひろし

プロフィール:1965年生まれ。上智大卒。英字新聞ジャパンタイムズの運動部長を経て現在は日本社会人アメリカンフットボール協会の事業部広報兼強化部国際戦略担当。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。大学時代のポジションはRB。日本人で初めて「Pro Football Writers of America」の会員となる。

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