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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.375=「ファイターズのQB」

2021.10.22 12:15 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
抜群の遠投力で関学大オフェンスを牽引する2年生QB鎌田陽大選手(15)=撮影:山口雅弘
抜群の遠投力で関学大オフェンスを牽引する2年生QB鎌田陽大選手(15)=撮影:山口雅弘

 

 関学大のエースQBに指名された歴代の選手に、必ず聞いていることがある。「KGファイターズのQBとは、どうあるべきだと思いますか?」

 

 10月17日、神戸市王子スタジアムで行われた京大戦に勝った後、2年生ながら今季の主戦QBとして関学大オフェンスを率いている鎌田陽大(かまた・はると)選手はこう答えてくれた。

 「先輩QBの方々も苦しい試合があったと思う。そこでQBが中心になっていかにパスを決めるかが大事。(去年までのエースQB)奥野(耕世)さんのように、自分もピンチをチャンスに変えられるQBになりたい」

 

 鎌田選手の最大の武器は、65ヤードをクリアする遠投力だ。182センチ、83キロは、多くの名QBを輩出してきたファイターズの歴史の中でも大型の部類に入る。

 ダイナミックなフォームから放たれるパスは正確性もあり、QBとしての資質は突出している。

関学大期待の大型QB鎌田陽大選手(15)=撮影:山口雅弘
関学大期待の大型QB鎌田陽大選手(15)=撮影:山口雅弘

 

 京大には45―0と大勝したが、一度だけ激しいヒットを受けてフィールドにうずくまった。

 「(ヒットされたのは)相手の動きが見えていなかった自分のミス。プレッシャーがかかったときにどうするか。視野を広げなくてはいけない」と、冷静に振り返った。

 OB会、後援会などで構成する盤石の組織「ファイターズファミリー」の期待に応える重圧を、むしろ楽しんでいるようにも見えた。

 

 今季の関西学生リーグは、8チームを2組に分けてリーグ戦を実施している。Bブロックの関学大は、31日に同じく2連勝している関大と対戦する。

 雷のため、第3クオーター途中で中止になった7月の「関関戦」では、6―14で敗れている。

 

 「相手が関大だからといって意識せず、自分たちの練習の成果を見せられたらいい。(7月の対戦では)ランの部分でOLが関大のDLにフィジカル負けしていた。甲子園ボウルは意識しないで、まずは目の前の試合に集中したい」

 追手門高時代の「12番」から、大学では「15番」をつけている。特に意味はないそうで「チームから与えられた番号」だという。

京大戦で自らボールを持って前進する関学大QB鎌田陽大選手=撮影:山口雅弘
京大戦で自らボールを持って前進する関学大QB鎌田陽大選手=撮影:山口雅弘

 

 1980年代に強肩QBとして活躍した、ファイターズの小野宏ディレクターが絶賛する逸材。

 40ヤードを4秒7で走るスピードも魅力の好漢は、今風の〝イケメン〟もあって人気を呼びそうだ。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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