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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

昨季覇者のバッカニアーズが白星発進 NFL、カウボーイズに逆転勝ち

2021.9.10 14:55 生沢 浩 いけざわ・ひろし
決勝のFGを決めたバッカニアーズのKサカップ(AP=共同)
決勝のFGを決めたバッカニアーズのKサカップ(AP=共同)

 

 NFLは9月9日(日本時間10日)に開幕し、昨シーズンの覇者バッカニアーズが、残り試合時間2秒にFGを決め、31―29で人気チームのカウボーイズを相手に劇的な逆転勝ちを収めた。

 

 6万5890人収容のバッカニアーズの本拠地、フロリダ州タンパにあるレイモンドジェームズスタジアムには6万5566人が入り、昨年初めに新型コロナウイルスが世界的な感染拡大を見せて以来、初めてNFLのスタジアムで満員に近い観衆が集まった。

 

 これがレギュラーシーズン通算300試合目の先発となったQBトム・ブレイディが率いるバッカニアーズオフェンスは立ち上がりから好調で、OLはしっかりプロテクションをしてブレイディにレシーバーを探す時間を与えた。

 2回目のポゼッションでブレイディからWRクリス・ゴドウィンへの5ヤードTDパスが決まって先制した。

 その後もTEロブ・グロンコウスキーやWRアントニオ・ブラウンらが着実にTDパスを記録するなど、今年もパスオフェンスが好調なところを見せつけた。

 ブレイディは50回の試投で32回のパス成功、379ヤードを稼いで4TDパスを決めた。

正確なパスでバッカニアーズオフェンスをリードしたQBブレイディ(12)(AP=共同)
正確なパスでバッカニアーズオフェンスをリードしたQBブレイディ(12)(AP=共同)

 

 一方のカウボーイズは昨季序盤に足首を骨折してシーズン絶望となり、今年のキャンプでは利き腕である右肩を負傷してプレシーズンゲームの出場を見合わせたQBダック・プレスコットが完全復帰。ブレイディを上回る58回のパス試投で42回成功、403ヤード獲得、3TDという内容で復調をアピールした。

 

 ペイトリオッツ時代を含め、過去5回の対戦でブレイディには0勝5敗と分の悪いカウボーイズだったが、この日はプレスコットの奮闘とディフェンスのビッグプレーもあって第3クオーター途中までは1ポゼッション差以内で試合が推移した。

 第3クオーターにグロンコウスキーのこの日二つ目のTDレセプションで9点差になったものの、プレスコットからWRアマリ・クーパーへのTDパスとKグレグ・ザーラインのFGで、残り試合時間1分24秒で29―28とリードを奪った。

 しかし、最後はブレイディが着実なドライブでボールを進め、Kライアン・サカップの決勝FGにつなげた。

 

 開幕戦ということもあり、両チームにはミスも多発した。レシーバーのドロップ(落球)を相手守備にインターセプトされる場面が両チームに1度ずつあり、ともに相手の得点につながった。

 ただし、カウボーイズがFGで終わったのに対しバッカニアーズはきっちりとTDにつなげ、この差がスコアに表れた。

落ち着いたプレーぶりが光ったカウボーイズのQBプレスコット(AP=共同)
落ち着いたプレーぶりが光ったカウボーイズのQBプレスコット(AP=共同)

 

 ブレイディは試合後「いろいろと課題はあるが(開幕戦に)勝ったということが大切だ。今のチームがパーフェクトな状態ではないのはよく分かっている」と述べた。

 

 今季のレギュラーシーズンは、昨季までより1試合多い17試合制で実施。プレーオフを経て、王者決定戦の「スーパーボウル」は、来年2月13日(日本時間14日)にロサンゼルスで開催される。

生沢 浩 いけざわ・ひろし

名前 :生沢 浩 いけざわ・ひろし

プロフィール:1965年生まれ。上智大卒。英字新聞ジャパンタイムズの運動部長を経て現在は日本社会人アメリカンフットボール協会の事業部広報兼強化部国際戦略担当。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。大学時代のポジションはRB。日本人で初めて「Pro Football Writers of America」の会員となる。

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