メニュー 閉じる メニュー
スポーツ

スポーツ

週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.368=「プレースタイルは父親譲り」

2021.6.24 13:37 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
父親譲りのダイナミックなプレースタイルで、相手のQBにプレッシャーをかける佼成学園高のDL佐々木敬尊主将=撮影:Gyasan
父親譲りのダイナミックなプレースタイルで、相手のボールキャリアに迫る佼成学園高のDL佐々木敬尊主将(92)=撮影:Gyasan

 

 親子とはいえ、プレースタイルやちょっとした仕草がこれほど似ているのも珍しい。

 春の東京都大会を制した佼成学園高のDL佐々木敬尊主将。父親は1990年度に甲子園ボウルと日本選手権(ライスボウル)で3連覇した日大の主将で、99年には第1回ワールドカップ・パレルモ大会で優勝した日本代表のキャプテンを務めた佐々木康元さんだ。

 

 182センチ、95キロの堂々とした体格。守備の最前列に位置し、相手のQBにプレッシャーをかけるダイナミックなプレースタイルは父親譲りで、高校生離れしている。

 佼成学園中ではサッカーをやっていた。高校に入学すると1年から準レギュラーのポジションを与えられ、昨年は高校日本一に貢献した。

 

 「私は左のDEしかできませんでしたが、息子は左右のDT、DEたまにNGにも入っています」

 康元さんは、マルチに活躍する長男の話に目を細める。

東京都大会で優勝し表彰を受ける佼成学園高のDL佐々木敬尊主将=撮影:Gyasan
東京都大会で優勝し表彰を受ける佼成学園高のDL佐々木敬尊主将=撮影:Gyasan

 

 「敬尊」という名前は「私の座右の銘である『感謝、尊敬、思いやり』から付けました」と、その由来を明かしてくれた。

 

 近年の高校や大学の選手は、父親も選手だったという2世が多い。

 佼成学園高の2年生QB小林伸光選手は、同高の小林孝至監督の次男。小林監督は康元さんとは日大の同期で、副将として「フェニックス」の黄金時代を支えた名選手である。

 

 康元さんが敬尊選手にアドバイスしていることは「常に主体的であれ」。自ら先頭に立って草創期の「JAPAN」を牽引してきた父親の言葉は、息子にとっては何より重く説得力がある。

第1回ワールドカップで優勝を決め、スタンドに向かって万歳する日本代表の佐々木康元主将(77)(共同)
第1回ワールドカップで優勝を決め、スタンドに向かって万歳する日本代表の佐々木康元主将(77)(共同)

 

 6月20日の足立学園との東京都大会決勝は41―7で快勝したが、康元さんは自分が試合をするより緊張したという。

 「変な疲労感がありました…」。これもまた、父親としての正直な思いである。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

最新記事