メニュー 閉じる メニュー
スポーツ

スポーツ

週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

「ボディーバランスは高く評価されたと実感」 NFL入り目指すRB李卓選手

2021.4.9 12:15 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
昨年11月のパナソニック戦で、ボールを持って前進する李卓選手=富士通スタジアム川崎
昨年11月のパナソニック戦で、ボールを持って前進する李卓選手=富士通スタジアム川崎

 

 NFLの国外選手育成プログラム「International Player Pathway」(IPP)の候補選手として、日本から選ばれたXリーグ、オービック・シーガルズのRB李卓選手が4月9日、日本のメディアとのZoomインタビューに応じた。

 李選手は慶応大時代に、関東大学リーグのリーディングラッシャーに2度輝くと同時に、2015年の世界選手権では学生としてただ一人日本代表に選ばれた。

 卒業後はオービックに所属して、NFL入りを目指してきた。昨年12月の日本社会人選手権(ジャパンエックスボウル)では、最優秀選手に選出された。

 

 昨年末にIPPプログラムの候補生に選ばれ、1月下旬に渡米してフロリダ州ブラデントンで行われているIPP候補選手のトレーニングプログラムに参加していた。

 李選手との主な一問一答は次の通り。

 

Q:アメリカではどのようなトレーニングをしてきたのか。

A:明日(日本時間10日)で最終日となるが、午前中はジムでのトレーニング、午後にフィールドでのトレーニングをやってきた。土、日曜日はオフで、水曜日は(体力の)回復を目指すアクティブレストだった。

Q:体が大きくなったり、ベンチプレスの数値が上がったりするなど、自身の変化は感じているか。

A:体重は渡米前は89キロだったが、今は91キロになった。スピードも上がっているし、ベンチプレスも来たときは(225ポンド=約102キロを)11回だったが(3月下旬のフロリダ大学での)プロデーの時は16回あがった。コンバインやスピードの数値を上げるよりは、フットボールの練習でキャンプで生き残るためのフィジカルトレーニングをしてきた。

Q:トレーニングに参加する前と今とでNFLへの距離は縮まったと感じるか。

A:距離が短くなったという感覚はないが、自分が近づいたような実感はある。精神的にも身体的にも自分の準備が整ったようには思う。

Q:IPPの候補生でRBは一人だが、そのアドバンテージとディスアドバンテージはあると感じているか。

A:アドバンテージはコーチとマンツーマンでレッスンを受けられるので、密にコミュニケーションをとって、多くを学ぶことができたこと。ディスアドバンテージは、RBが一人なので競争相手がおらず、比べる相手がいなかったこと。毎回自分と戦って自分にチャレンジをしなければいけなかった。

Q:自分の武器は加速やボディーバランスで、それらはNFLで十分に勝負できると言っていたが、それはIPP候補生のトレーニングに参加しても変わらないか。

A:実戦をする機会がないので、日々のポジション練習の中でしか言えないが、それらは自分の強みだとずっと思っているし、RBコーチやプログラムスタッフからバランスやRBのフットワーク、メニューをこなすボディーバランスなどは高く評価されたと感じている。

Q:キャンプに参加してみて、参加する前には見えなかったNFLへの道筋は見えたか。

A:道筋が見えてきたというよりは、自分が具体的にそこに行ってどんな勝負をするのかが明確になってきた。キッキングやキャッチでRBにプラスアルファーのバリューを見せていくことが大事だと考えていたが、それが正しかったと認識した。今後も継続してそこで勝負しないといけないということが明確に見えてきた。

Q:NFLに進むために今後何が必要か。

2年前にもNFL入りを目指して渡米した李卓選手=成田空港
2年前にもNFL入りを目指して渡米した李卓選手=成田空港

A:NFLのキャンプでは、まずはキッキングでバリューを見せてとにかくチームのロースターに残れるように自分の価値を出していく。チームのRB枠は3から4だと思うが、エース級、FBタイプに続く3人目がキッキングなどのスペシャリストとして活躍する選手の枠だと思う。そこを意識して取り組めたらと思っている。当初はチームにアロケーション(派遣)されることを目標としてきたが、ここに来てからはアロケーションされることが前提で、自分がロースターにどうやったら残れるのかという気持ちで過ごしてきた。

Q:今後の予定は。

A:当初はこのプログラム後に帰国する予定だったが、こちらのスタッフの勧めもあってNFLのドラフト(4月29日~5月1日)後のアロケーション発表までアメリカに残ることにした。

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

最新記事