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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

シーズンMVPは誰に? 最有力はパッカーズQBロジャース

2021.1.27 12:00 生沢 浩 いけざわ・ひろし
パッカーズをNFC決勝に導いたQBロジャース(12)(AP=共同)
パッカーズをNFC決勝に導いたQBロジャース(12)(AP=共同)

 

 NFLの「第55回スーパーボウル」は、前年チャンピオンのチーフスと18年ぶり2度目の出場となるバッカニアーズの組み合わせとなった。

 AFC第1シードのチーフスは順当に勝ち進んだと言っていいが、NFC第5シードのバッカニアーズはすべてロードゲームで勝利し、しかも第1シードのパッカーズと第2シードのセインツを倒しての王座決定戦進出だ。

 

 ビルズとパッカーズが敗退した時、あるジンクスが頭をよぎった。それは2000年以降、すなわち今ミレニアムにおいてリーグMVPを輩出したチームはスーパーボウルに勝てないというものだ。

今季大きく成長したビルズのQBアレン(AP=共同)
今季大きく成長したビルズのQBアレン(AP=共同)

 もちろん、今季のMVPはまだ発表されていない(発表はスーパーボウルの前日である2月6日の予定)。

 チーフスやバッカニアーズから選出される可能性は皆無ではない。しかし、あくまでもレギュラーシーズン中のパフォーマンスを対象に記者投票で選ばれるシーズンMVPの最有力候補は、パッカーズのQBアーロン・ロジャースというのが大方の予想だ。

 

 ロジャースは今季、リーグ最多の48TDパスを成功させ、パサーレーティングでもNFLトップの成績(121・5)の数字を残した。

 リーグ最多得点を誇ったパッカーズの原動力だったことは間違いない。

 

 チーフスのQBパトリック・マホームズも有力候補の一人だが、レギュラーシーズン終盤に被インターセプトが多かったことや、最終週に休息をとって欠場したことから考えるとロジャースに票が集まる可能性が高い。

スーパーボウル2連覇を目指すチーフスのエースQBマホームズ(AP=共同)
スーパーボウル2連覇を目指すチーフスのエースQBマホームズ(AP=共同)

 そのほかの候補はビルズのQBジョシュ・アレン、同じくビルズのWRステフォン・ディグス、ロジャースのナンバーワンターゲットであるWRダバンテ・アダムスだが、ともにチームは敗退している。

 

 2000年以降、昨年まで延べ21人の選手がMVPに選ばれた(2003年はQBペイトン・マニングとQBスティーブ・マクネアの二人が受賞)。

 そのうち、そのシーズンのスーパーボウルに出場した例は9度あるが、いずれも敗退している。

 この中にはパーフェクトシーズンを目指した2007年のペイトリオッツに所属したQBトム・ブレイディ、圧倒的有利を予想されていながら2009年シーズンのスーパーボウルでセインツに敗れたマニング(コルツ)が含まれることを考えると「ジンクス」の存在を感じることができる。

ビルズ躍進の原動力になったWRディグス(14)(AP=共同)
ビルズ躍進の原動力になったWRディグス(14)(AP=共同)

 

 ちなみに1980年から99年までの20年間(MVPは21人=97年はQBブレット・ファーブとRBバリー・サンダースが同時受賞)で、同じシーズンに選手がスーパーボウルに出場したのは14例あり、8勝6敗である。 

 予想を覆してマホームズがMVPを受賞すれば、21年目にしてジンクスが破られる可能性はある。でも、ファンにとっては選ばれなかった方がむしろ安心できるのかもしれない。

生沢 浩 いけざわ・ひろし

名前 :生沢 浩 いけざわ・ひろし

プロフィール:1965年生まれ。上智大卒。英字新聞ジャパンタイムズの運動部長を経て現在は日本社会人アメリカンフットボール協会の事業部広報兼強化部国際戦略担当。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。大学時代のポジションはRB。日本人で初めて「Pro Football Writers of America」の会員となる。

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