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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

ファンに愛されたQBリバースが引退表明 スーパーボウルには届かず

2021.1.21 12:18 生沢 浩 いけざわ・ひろし
2004年にチャージャーズに入団したQBフィリップ・リバース(左)。右は当時のHCマーティ・ショッテンハイマー氏(AP=共同)
2004年にチャージャーズに入団したQBフィリップ・リバース(左)。右は当時のHCマーティ・ショッテンハイマー氏(AP=共同)

 

 NFLのチャージャーズとコルツで計17年間プレーしたQBフィリップ・リバースが引退を発表した。気迫あふれるプレースタイルで他チームのファンからも愛され、尊敬されたリバースは39歳でフィールドを去る。

 

 念願のスーパーボウルには届かなかった。2004年にドラフト1巡でNFL入りした。チャージャーズから1位指名を受けたQBイーライ・マニングが入団を拒否。リバースを4番目で指名したジャイアンツとのトレードでチャージャーズに来るという異例のプロ生活のスタートだった。

 この年はQBが4人も1巡指名された豊作の年で、同期のマニングとベン・ロスリスバーガー(スティーラーズ)はそれぞれ2度のスーパーボウル優勝を経験した。

 

 彼らに引けを取らないパッシング能力を持ち、チャージャーズ時代はRBラディニアン・トムリンソン、TEアントニオ・ゲイツ、コルツではWR T.Y.ヒルトンらチームメートにも恵まれたものの、無冠に終わった。

 昨年はチャージャーズから戦力外通告を受け、フリーエージェントとなってコルツに移籍。コルツをプレーオフに導いたことを花道に、1年でユニホームを脱ぐことになった。

 

 1月20日に発表した声明の中でリバースは、この日がキリスト教の殉教者、聖セバスチャンの没日であり、かつ自身が2006年の同日に膝の前十字靱帯を断裂していながらペイトリオッツとのAFC決勝(リバースにとっては唯一のカンファレンス決勝出場)を戦った記念すべき日であることを挙げ「NFLからの引退を発表する。NFLでQBとしてプレーするという子どもの頃からの夢をかなえさせてくれた神様に感謝したい。チャージャーズでの16年、コルツで迎えた17年目のシーズンに、感謝の気持ちでいっぱいだ」と述べた。

コルツで17シーズンの選手生活を終えることになったQBフィリップ・リバース(AP=共同)
コルツで17シーズンの選手生活を終えることになったQBフィリップ・リバース(AP=共同)

 

 リバースはパス獲得距離(6万3440ヤード)、TDパス数(421)、パス成功数(5277回)でいずれもNFL歴代5位の成績を残した。

 

 今後はアラバマ州フェアホープという町の聖マイケルカソリック高校でコーチをするという。

 高校でフットボールを教えるということが現役を退く寂しさをしばし忘れさせてくれたようで「子どもたちを教える日が待ち遠しくてたまらない」と語る。

 NFLのフィールドで見せたあの気迫と熱意をもって、今後は「リバース2世」を育成するのが彼の新しい挑戦だ。

生沢 浩 いけざわ・ひろし

名前 :生沢 浩 いけざわ・ひろし

プロフィール:1965年生まれ。上智大卒。1991年にジャパンタイムズ入社。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。「Pro Football Writersof America」会員。

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