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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

ブレイディのバッカニアーズがNFC決勝へ NFLプレーオフ

2021.1.19 12:19 生沢 浩 いけざわ・ひろし
試合後、お互いの健闘をたたえ合うセインツのQBブリーズ(左)とバッカニアーズのQBブレイディ(AP=共同)
試合後、お互いの健闘をたたえ合うセインツのQBブリーズ(左)とバッカニアーズのQBブレイディ(AP=共同)

 

 「Win or go home」。負けたらシーズン終了のNFLプレーオフを表現するこのフレーズが、今年ほどQBドルー・ブリーズ(セインツ)に重たく響いたことがあっただろうか。

 パスの名手としてNFLに君臨し、パスによる獲得距離が歴代1位のブリーズが、20年のキャリアでおそらく最後となるかもしれない試合に敗れ、フィールドを去った。

 対戦相手は大学時代からのライバルであるQBトム・ブレイディ率いるバッカニアーズだった。

 

 1月16、17日に行われたNFLポストシーズンのディビジョナルプレーオフ(準決勝)の最後を飾った試合で、セインツはシーズン中に2勝していた同地区ライバルのバッカニアーズに20―30で敗れ、4年連続でのプレーオフ敗退が決まった。

 15日に42歳になったばかりのブリーズは今季限りの引退が濃厚で、チャージャーズで5年、セインツで15年過ごしたNFLに別れを告げるものとみられる。

ブラウンズのDTリチャードソンのタックルを受けながらパスを投げるチーフスのQBマホームズ(15)(AP=共同)
ブラウンズのDTリチャードソンのタックルを受けながらパスを投げるチーフスのQBマホームズ(15)(AP=共同)

 

 「フットボールが与えてくれたすべてのことに感謝したい。信じられないような思い出がたくさんある」と試合後にブリーズは述べた。

 引退を明言したわけではないが、NBC放送の解説者となることが既に内定している(ただし、就任時期はあくまでもブリーズの引退後で、現役続行の場合は就任時期が先送りされる)こともあり、この発言は意味深だ。

 

 パーデュー大学時代からライバルだったブレイディ(ミシガン大学)とのNFLポストシーズンでの初対決は、ブリーズらしからぬ悔いの残る内容だった。

 パスの成功率でNFL歴代最高記録(74・4パーセント、2018年)を保持するブリーズだが、レシーバーがボールをはじく不運などにも見舞われ、4年ぶりとなる1試合3インターセプトを喫した。

 ブリーズ自身も言うように、ブレイディの率いるオフェンス相手にチームで計四つのターンオーバー(そのうち3つがTDに)は致命的だ。好パサーの「最終戦」としてはあまりに皮肉な結果となった。

 

 ブレイディ自身は、10回目のスーパーボウル出場まであと1試合となった。

 同時にそれはバッカニアーズが自らのホーム(フロリダ州タンパ、レイモンドジェームズスタジアム)で行われるスーパーボウルに出場するということであり、過去54年間で一度も実現しなかった「ホームチームのスーパーボウル出場」が現実のものとなる。

 その前に立ちはだかるのがNFC第1シードのパッカーズだ。今季のNFLで最も高い得点力(1試合平均31・6点)を誇るパッカーズは、準決勝でリーグトップのディフェンスを擁するラムズを32―18で破り、2年連続のNFC決勝に進んだ。

NFC決勝に進出したパッカーズのQBロジャース(12)(AP=共同)
NFC決勝に進出したパッカーズのQBロジャース(12)(AP=共同)

 

 パッカーズが地元ランボーフィールドでNFC決勝を戦うのは2007年シーズン(この時はジャイアンツに敗戦)以来で、QBアーロン・ロジャースが先発となってからは初めてのことだ。

 AFCではディフェンディングチャンピオンのチーフスがブラウンズを22―17で下し、スーパーボウル連覇へまた一歩近づいた。

 そのチーフスと対戦することになるビルズは、1994年以来のカンファレンス決勝進出だ。

 準決勝では、CBタロン・ジョンソンが第3クオーターにエンドゾーンでレーベンズQBラマー・ジャクソンのパスをインターセプト。そのまま101ヤードのリターンTDとした。

TDを挙げて喜ぶビルズのWRディグス(14)(AP=共同)
TDを挙げて喜ぶビルズのWRディグス(14)(AP=共同)

 ジャクソンのTDパスが決まっていれば10―10の同点となっていただけに、17―3の勝利を呼び込む値千金のプレーとなった。

 ジャクソンは第3クオーター終盤に脳しんとうで戦列を離れ、サイドラインで試合終了を見届けた。

 

 カンファレンス決勝は次の通りの通り。

 ▽1月24日(日本時間25日)

バッカニアーズ@パッカーズ(NFC)

ビルズ@チーフス(AFC)

生沢 浩 いけざわ・ひろし

名前 :生沢 浩 いけざわ・ひろし

プロフィール:1965年生まれ。上智大卒。1991年にジャパンタイムズ入社。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。「Pro Football Writersof America」会員。

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