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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.316

2020.1.17 13:17 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
2017年の甲子園ボウルで対戦した「青の関学大」と「赤の日大」
2017年の甲子園ボウルで対戦した「青の関学大」と「赤の日大」

 

 1995年の「阪神大震災」は1月17日、発生から25年となった。

 犠牲になった6434人の中に、関学大「ファイターズ」OBで、草創期の関学高等部監督を務めた神吉康彦さんの名前がある。

 

 神吉さんは、故篠竹幹夫元日大監督と親交が深く、日大に進学した愛娘の市子さんは「フェニックス」の初代女性マネジャーになった。

 父親の母校との甲子園ボウルを、日大のサイドラインで感慨深く見詰めている姿を、同時期をチームメートとして過ごした小欄はよく覚えている。

 

 「青と赤」のライバル関係の背景には、こうしたエピソードが少なくない。現役とOBが、お互いをリスペクトする思いに支えられてきたと言っていい。

 

 2018年5月に起きた「危険な反則タックル問題」で現在中止になっている両校の春の定期戦を、2年ぶりに開催するという一部報道があった。

 ファイターズは「弊部として(日大との)試合を行うことを決定した事実はありません」という見解を、マスコミ各社に文書で発表した。

2018年の日大―関学大定期戦=東京・アミノバイタルフィールド
2018年の日大―関学大定期戦=東京・アミノバイタルフィールド

 

 関学大が定期戦を再開するための第一条件として挙げているのは「安全性の確保」である。

 新体制になった日大は、19年度の秋季リーグ戦で関東大学1部BIG8の1位になり、来季は1部TOP8に復帰する。

 

 まだ震災の傷跡が残る95年の5月には、地域復興の願いを携えて日大が関西へ遠征し、西宮スタジアムで定期戦を実施している。

 

 定期戦を復活させるかどうかは、日大の取り組みを注視している関学大の判断に委ねられる。ファイターズが再開を決断した場合、舞台は神戸が有力だ。

 曲折を経て定期戦がキックオフを迎えたとき、「青と赤」の良きライバル関係もまた、新たなフェーズを迎えると信じたい。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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