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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

選手権準決勝は12月28日、決勝は1月13日 米大学フットボール

2019.12.24 12:13 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
「フリスコボウル」でTDを挙げるケント州立大のQBクラム(14)(AP=共同)
「フリスコボウル」でTDを挙げるケント州立大のQBクラム(14)(AP=共同)

 

 押し迫った年の瀬。日本では大学と社会人の王者が、来年1月3日の王者決定戦「ライスボウル」へ静かに準備を進める。

 海の向こうは大学の成績優秀校による選手権試合の準決勝、決勝を含む40試合が行われる。

 

 大学のプレーオフ、つまり選手権試合の準決勝2試合と決勝戦の合計3試合は、前回紹介した通り、12月28日にルイジアナ州立大(LSU)―オクラホマ大、オハイオ州立大―クレムソン大の4強が激突し、この勝者が1月13日に王座を争う。

 

 このほかの74校は年内に28、新年に8試合のボウルゲームを行う。前回の案内より、年内の試合が一つ少なくなっているが、これはジョージア州で予定されていたセレブレーションボウルというカードが、何らかの理由により予定表から姿を消したせいで、そのあたりのいきさつは今のところ不明だ。

 

 私事ではあるが、小生にとっては今年最後の記事にもかかわらず、全体にどうも収まりが悪いのは困ったことである。

 年末に何かをまとめれば、それなりに全体が落ち着くものだが、時期がボウルゲームたけなわということもあって、こればかりは仕方がない。毎年のことながら、何とかシーズン終わりのおさまりが付くのは、年明けまで待たねばなるまい。

 

 そのボウルゲームは、12月20日のバハマボウルとフリスコボウルを皮切りに、クリスマスまでに早や10試合が消化されている。

 何かの傾向があるわけでも何でもないが、ランキング校も登場して賑やかなことは賑やかである。

 

 サンベルト連盟に所属するランク20位のアパラチアン州立大が、ニューオーリンズのメルセデスベンツ・スタジアムで、USA連盟のアラバマ大バーミングハム校に31―17で勝利した。

 一方、ランク19位の山岳西部連盟(MWC)所属のボイジー州立大は、ラスベガスのサムボイド・スタジアムで太平洋12大学のワシントン大と対戦し、チームの格の違いそのままに、7―38で完敗している。

 

 話は変わる。そのボウルゲームの出場資格だが、これがまたルールがあるようで、何もないのだから困ってしまう。

 好成績を残したチーム、などといってもなにが好成績で、何がそうではないのか、このあたりの取り決めなど何もない。最低で「勝ち越し」が条件だろうが、この辺もあやふやである。

 

 随分前のことだが、この辺をおもんぱかって、ボウルゲーム出場校の勝敗を記録するようになった。すると出場校に勝敗同数の「引き分け」が随分多いのに気がついた。

 同数なら何の不思議もないが、かなり以前、一つ負け越しで選ばれたチームがあった。これには驚いた記憶がある。

 面白かったので、資料として残しておいたが、いつの間にか資料の山に埋もれてしまって、今は見当たらない。

 

 カレッジフットボール最高峰のFBSは現在130校を数えるが、2019年は勝ち越しが66校、勝敗同数12校、負け越し52校だった。

 勝ち越し校と負け越し校との差が意外に大きいが、この勝敗数の中には、もう一ランク下のFCSと対戦した分も入っているので、こうした数字になっている。

 

 組織別に見ると南東リーグ(SEC)が加盟14校中、勝ち越し8校で最多。2校が五分。4校が負け越しとなっている。

 勝ち越しが多い順に並べるとビッグ10が7校で、勝ち負け同数2校、負け越し5校となっている。そしてUSA連盟が勝ち負け同数の7校ずつ。

 山岳西部連盟の勝ち7校と負け5校、というのが続いている。勝ち越し6校というのが、大西洋岸連盟(ACC)、アメリカン体育連盟(AAC)、ビッグ12、太平洋12大学の5リーグで、中部アメリカン連盟(MAC)とサンベルト連盟(SBC)は各5校となっている。

 

 負け越し校が勝ち越し校を上回る組織が一つもないのは、レベルから見てやはりさすが、というべきだろう。なお独立校6校は勝ち負けが3校ずつ半々となっている。

 リーグ戦では負け越していながら、リーグ外との試合で勝ち星を取り戻し、トータルでは勝ち越しているチームもずいぶん多い。

 

 なお、ボウルゲームの成績は年が明けてからあらためて整理し、順次ご紹介しようと思う、などと恩着せがましく言っているが、実のところこちらの資料整理で、これをやっておかないと来期以降が困ることになるということである。

 

 その昔、元日の4大ボウルをきちんとフォローし、専門家面をして一つずつ説明していたものだが、この試合が一つ増え、二つ増えし、挙句の果てがその前後の日取りに大きく広がっていったのが、昨日のことのように思い出される。

 増える試合を嘆くような顔をして、実はそれを楽しんでいるあたり、私も人が悪い。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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