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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

LSU―オクラホマ大、オハイオ州立大―クレムソン大 選手権準決勝組み合わせ

2019.12.17 17:56 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
ライバルの陸軍士官学校に勝ち喜ぶ海軍士官学校の選手たち(AP=共同)
ライバルの陸軍士官学校に勝ち喜ぶ海軍士官学校の選手たち(AP=共同)

 

 陸海両士官学校の対戦で、今季のカレッジフットボールのレギュラーシーズンが一区切りついた。

 この後、スケジュールは一連のボウルゲームに突入し、来年1月半ばの全米大学王座決定戦で幕を閉じることになる。

 

 そのランキング上位4校と選手権戦の組み合わせも、こうした流れの中であっさり決定した。

 ランキングの1位と2位は前回の首位オハイオ州立大と2位ルイジアナ州立大(LSU)が入れ替わったぐらいでさほど大きな変動はなかった。あからさまに言いすぎかもしれないが、こうした組み合わせに合わせるための変動と考えられる。

 

 12月28日の王座決定戦準決勝の組み合わせは、南東リーグ(SEC)代表のLSU―ビッグ12代表のオクラホマ大。ランキングでいえば1位と4位の対戦となる。

 もう1試合はランク2位でビッグ10代表のオハイオ州立大と、同3位で大西洋岸リーグ(ACC)のクレムソン大の組み合わせとなった。

 

 前回、問題は4校目と指摘していたが、この時点でランク4位のジョージア大がLSUに、同5位のユタ大がオレゴン大に敗れ、延長戦でベイラ―大に競り勝ったオクラホマ大に選手権出場の可能性が生まれ、あっさりその通りになった。

ただ、この週の試合が行われる直前のランキングではオクラホマ大は6位とも8位とも言われ、順位は多少ばらばらだった。

 

 さてレギュラーシーズンの最後を飾った。聴く軍士官学校と海軍士官学校との一戦は、海軍が31―7で連敗を止めた。

 ここでご年配の向きから、疑問が出る学校名の表記について、一言のべておかねばなるまい。小生の意見をすでにご承知の向きは無論、読み飛ばしていただいて結構です。

 

 学校名の表記というのはほかでもなく、海軍士官学校のことである。実は日本では陸軍士官学校と並ぶ海軍のそれは「海軍兵学校」と呼んできた。

 二つ並べるときは「陸士、海兵」などといったものである。米国での両校もこれに倣って、海軍の士官学校を「兵学校」と呼んできた。

 

 しかし、これら教育機関の成り立ちを考えると、そこまで日米同じにしてしまうのはいささかまずいように思える。

 兵学校としたのは乗組員である「兵」の指揮官を意味しており、その意味では何もおかしくはない。ただ、海軍ではほかにも士官学校が存在していたのである。

 

 一つは船を動かし、制御する工業部門の「海軍機関学校」。もう一つは船を運営し、海外での経済面をコントロールする「海軍主計学校」。これに兵学校が加わって、三つで海軍士官の教育体系が成り立っていたというわけなのである。

 

 単純に海軍兵学校一本で片付けてしまわないあたりが、陸軍とは異なるところで、このあたりが字にするときには気を使う。

 その点では「総合大学」ではないが、米国の方は兵、機関、主計が一つの教育機関で、そろっているというわけだろう。日本のような書き分けの必要はない。

 

 この日はトランプ米大統領が会場を訪れてムードを盛り上げた。試合は海軍がQBのウォーレン・ペリーが高い評価を受けている脚力を存分に生かして陸軍を圧倒して快勝。通算成績を61勝52敗7分けとした。

陸海軍士官学校の試合を観戦するトランプ米大統領(AP=共同)
陸海軍士官学校の試合を観戦するトランプ米大統領(AP=共同)

 大きく勝ち越した海軍は、大晦日の「リバティボウル」でカンザス州立大と対戦することが決まった。一方、5今季5勝9敗に終わった陸軍はシーズン終了となった。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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