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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.310

2019.11.28 13:36 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
「クリスマスボウル」出場を決め選手、スタッフに話しかける佼成学園の小林孝至監督=11月23日・駒沢第二球技場
「クリスマスボウル」出場を決め選手、スタッフに話しかける佼成学園の小林孝至監督=11月23日・駒沢第二球技場

 

 試合開始時間を確認しなかったために、キックオフの3時間前に会場に着いてしまった。

 今の時代、スケジュールの変更などは連盟のホームページ(HP)で発表される。確認を怠り時間をもてあます自分が情けない。

 

 11月23日。全国高校選手権関東地区大会決勝の会場となった東京・駒沢第二球技場は、冷たい雨が降っていた。

 対戦する佼成学園(東京1位)と法政二(神奈川1位)のチーム関係者は、既に到着していた。

 フィールドのライン引きなどをぼんやり眺めていたら、佼成学園の小林孝至監督が声を掛けてくれ、しばし立ち話。早く来れば、いいこともある。

 

 黄金期の日大OBで51歳の小林監督は、指導者として確固たる地位を確立した。

 来年7月に米オハイオ州カントンで開催される、19歳以下(U19)世界選手権の日本代表監督に選任されるなど、その手腕は高い評価を得ている。

 

 その小林監督、試合前にまず何をするのか見ていたら、ベンチ後方に設置するテントの組み立てに率先して参加していた。「これがないと、何も始まらないから」と言いながら。

 試合中は全ての場面で最終判断を下す重責を担う監督が、雑用を厭わない姿に少し驚いた。

 

 後半、地力を発揮して法政二の挑戦を退けた佼成学園は、12月22日に横浜スタジアムで開催される「クリスマスボウル」で、関西地区代表の立命館宇治(京都1位)と昨年に続いて対戦する。

 第50回の記念大会。勝てば、史上4校目となる4年連続の高校日本一の偉業達成となる。前回は、第4クオーターに25点を挙げての劇的な逆転勝ちだった。

4年連続4度目の高校日本一を目指す佼成学園のヘルメット=11月23日・駒沢第二球技場
4年連続4度目の高校日本一を目指す佼成学園のヘルメット=11月23日・駒沢第二球技場

 

 立命館宇治とは今春、練習試合を行い「去年のお返しといった感じで、こてんぱんにやられた」(小林監督)。

 ただ、過去3連覇したことで得た自信と経験は大きな財産になっているそうで「(兼任している)顧問としての立場で言えば、素晴らしい先輩を見てきた生徒たちが、いい部にしてくれた」という。

 

 3年生になってパスに安定感を増した、エースQBの小林宏充選手は監督の長男。

 「家内の家系の血を引いて、身長はあっという間に抜かれた。たくましくなってくれて、いい選手なった」。普段はあまり見せない、父親の顔だった。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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