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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

LSUとクレムソン大は当確か 難敵残すオハイオ州立大 選手権出場校を探る

2019.11.19 11:49 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
TDパスをキャッチするLSUのWRチェース(AP=共同)
TDパスをキャッチするLSUのWRチェース(AP=共同)

 

 前週、シーズンの深まりとともに、ランキング校の登場が減る一方のような書き出しをしてしまった。

 思い込みもいいところで、そのランキング校、NCAAのリポートでは「トップ25」と表現しているが、第12週はそのトップ25が何と勢ぞろいしたのである。

 

 ランク校が絡む試合は21だった。このうちランク校同士の対戦は4試合。早い話がトップ25が全部出ているということにほかならない。

 11月に入ってから、選手権大会の出場校に絞ったランキング表が作られ始めているが、これに基づくベスト4は①ルイジアナ州立大(LSU)②オハイオ州立大③クレムソン大④ジョージア大となっており記者、監督投票のランキングとは少し食い違っている。

 

 特に違うのはランク4位で、記者投票ではアラバマ大、監督投票ではクレムソン大となっている。

 出場校ランクでは上位3校はいずれも無敗。つまり全勝校で、ここへ1敗のチームを1校割り込ませようという思惑が、あからさまに見えているのが面白い。

 

 選手権大会の出場校を選ぶのにはもう一つ、組織の分散も考えねばならない。LSUは言うまでもなく南東リーグ(SEC)、オハイオ州立大のビッグ10も妥当だろう。

 これにクレムソン大の大西洋岸リーグ(ACC)ときて、有力リーグが三つ出そろう。さて残りの一つはできればこの3大リーグ以外から、と考えるのが人情というものである。

 

 その意味ではアラバマ大もジョージア大もSEC所属という点で、選考委員は二の足を踏むに違いない。

 できれば同じ1敗校でもビッグ12か太平洋岸12大学(PAC12)からと考えたくなるはずだ。

 具体的に名を挙げてみると、ビッグ12はまず名門オクラホマ大。もう一つ格付けは下だが、土つかずのベイラ―大がいる。PAC12ではオレゴン大と、新顔のユタ大ということになる。

 

 もう一段格下の組織だとアメリカン連盟(AAC)のシンシナティ大、メンフィス大、サザンメソジスト大の3校が1敗で頑張っている。

 山岳西部連盟(MWC)のボイジー州立大も候補の一つだ。だが、ランクを考えるとやはりSEC勢、ビッグ10勢が捨て難い。

 

 私が悩むことではないがランキング、組織、勝敗など出場校を決める要素は多い。決定的な理由付けができないのも困りものである。

 さてランク首位のLSUはQBジョー・バーローが計489ヤードを稼ぎ出し、パスや自らのランで5TDをマークする活躍で58―37とミシシッピ大を攻略した。

 2位のオハイオ州立大は56―21とリーグに加わったばかりのラトガーズ大を寄せ付けず、3位クレムソン大は52―3とウエークフォレスト大を一蹴した。

タックラーを引きずって前進するクレムソン大のRBエティエンヌ(9)(AP=共同)
タックラーを引きずって前進するクレムソン大のRBエティエンヌ(9)(AP=共同)

 

 ランク校対決の4位ジョージア大―12位オーバーン大は、21―14で競り合った。ジョージア大は第1Qから着実に1TDずつを積み上げ、第3Qが終わった時点では21―0と楽勝の形だった。

 しかし、オーバーン大は第4Qに一挙2TDを返して反撃。ジョージア大が逃げ切ったものの、スタジアムは大いに沸いた。

 

 ジョージア大ではQBジェイク・フロムが目立った。パスは38本を投げて13本の成功。距離は110ヤードを稼いだだけにとどまったが、TDは抜け目なく3本。

 数字の上ではこの3倍以上の距離を記録したオーバーン大のパス攻撃が1TDに終わったのに比べると雲泥の差だった。むろん、ジョージア大の守備力の高さも評価しなくてはならない。

 

 このほか20位アイオワ大と8位ミネソタ大のビッグ10のリーグ戦は23―19でアイオワ大が競り勝ち、ビッグ12では10位オクラホマ大が34―31で13位ベイラー大を下した。

 上位ランク校では5位アラバマ大が38―7でミシシッピ州立大を破り、6位オレゴン大が34―6でアリゾナ大、7位ユタ大が49―3でカリフォルニア大ロサンゼルス(UCLA)をそれぞれ圧倒した。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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