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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.306

2019.10.31 11:14 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
昨年12月の全日本大学選手権西日本代表決定戦で、立命大守備陣のプレッシャーを受けながらパスターゲットを探す関学大QB奥野(3)=大阪・万博記念競技場
昨年12月の全日本大学選手権西日本代表決定戦で、立命大守備陣のプレッシャーを受けながらパスターゲットを探す関学大QB奥野(3)=大阪・万博記念競技場

 

 「蕎麦とうどんのどちらが好きか?」と聞かれたら「両方」と答える。蕎麦は東日本、うどんは西日本で生まれ育まれた食文化の代表で、甲乙付けがたい魅力がある。

 

 アメリカンフットボールでも関東風と関西風がある。

 日本の学生フットボール界を牽引する2大勢力は、それぞれが独自の文化とやり方で発展してきた。

 

 加盟校数で全国一の関東は「ルーツ校」と呼ばれる立教、早稲田、明治の3校に慶応、法政、日大などが続きしのぎを削ってきた。

 関西は関大、同志社にわずかに遅れて創部した関学が、西の王者としての地位を築いた。

 1970年代後半から台頭した京大の存在は人気に拍車を掛け、メディアを巻き込んだ連盟の取り組みが奏功し、最も注目される学生スポーツとして長年ファンの支持を得ている。

 

 関学と日大の両校は、大学日本一を決める「甲子園ボウル」で、歴史に残る数々の名勝負を展開してきた。

 1973年から77年までは関学が5連覇し、翌78年から82年までは日大が5連覇を達成した。

 10年間で優勝校が2校というのは、他の大学スポーツではあまり例がない。それは高い身体能力を前面に出してくる日大に、関学が高度な戦術で対抗してきた歴史でもある。

 

 不祥事が続く関東は当該校の棄権もあり、盛り上がりを欠いている。一方の関西は熱戦続きで、今季もリーグ最終節で関学と立命の「2強」が激突する。

 全日本大学選手権決勝(甲子園ボウル)の西日本代表の座を見据えたライバル対決は、今年も大阪・万博記念競技場が舞台になる。

 

 6戦全勝の関学に、5勝1敗の立命が挑む。例年に比べてもたつきが目立つ「ファイターズ」に対し「パンサーズ」はミスがたたって関大に足をすくわれた。

 今季から関西は、3位までが全日本大学選手権西日本代表決定トーナメントに出場できる。

 リーグ戦を何位で終えるかで、その後日程などの面で大きく違ってくる。1位の優位性が高まった今季は、より勝負にこだわった試合運びをすることが予想される。

 

 関東、関西の覇者が同時に決まる可能性がある11月10日は、大好きな関西風のきつねうどんで腹ごしらえをして、大一番に備えることになりそうだ。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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