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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

2019年度は39試合 米大学フットボールのボウルゲーム

2019.10.29 17:54 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
OBでNFLでもQBとして活躍したジョー・ネーマス氏(右)と談笑するアラバマ大のニック・セイバンHC(AP=共同)
OBでNFLでもQBとして活躍したジョー・ネーマス氏(右)と談笑するアラバマ大のニック・セイバンHC(AP=共同)

 

 まもなく11月を迎える。8月下旬に始まった米大学フットボールのレギュラーシーズンも、残りわずかになった。

 むろんこれで今年が終わるわけではない。続いて全米各地でボウルゲームが始まる。これまでとは気分を一新した盛り上がりが、それぞれの「地」で見られる。

 そして年が明け、1月13日に大学ナンバーワンを決める大学選手権決勝で米大学フットボールは幕を下ろすわけだ。

 

 昔は単純だった。現在トーナメント制で行われている選手権大会はなかったし、ボウルゲームも「四大ボウル」といって、元日だけでことは済んでいた。

 そう私が東京新聞から共同通信へ移り、自ら専門のフットボール担当記者だと触れ回っていたころの話である。

 

 そのうちローズ、オレンジ、シュガー、コットンの四つのボウルゲームに、やれピーチボウルだ、サンボウルだといった具合に次から次へと新しい「ボウル」が加わっていった。

 10や15はあっという間に超えた。きりがないのでこのあたりで数えるのをやめた。気が付いたら20、30に達し、そして現在の39ゲームになっていたという次第である。

 

 今年のボウルゲームは12月20日(金)に「開幕」する。一つはバハマボウル。カリブ海北端に位置する群島「バハマ」の首都ナッソーで開かれる。

 カンファレンスUSAと中部アメリカン連盟(MAC)からそれぞれ1ずつ選出されるようだ。

 

 もう一つはフリスコボウル。テキサス州の町で字引を開くとフリスコはサンフランシスコの異名だと出てくる。

 どのあたりにある町なのか、地図を見てもさっぱり出てこないので説明はできないが、識者の方がそのうちご教示くださると思うので、それを待ちたい。

 ただ使用するスタジアムが、「トヨタスタジアム」とあるので、意外と私たちがよく知る場所かもしれない。

 

 出場はホームがアメリカン体育連盟(AAC)で、主催者はこれにうまく合うような「実力チーム」を選抜する。

 この「実力校」については、ボウルゲームの一覧表に「At-Large」と表記されているので、覚えておくと便利である。

 21日はカレッジフットボールにとってはかき入れ日で、一気に6試合に増える。

 一つ一つを開催地、関連する連盟名、使用スタジアムなどを読者の方々にご説明したいが、それをやってしまうと分量的にとんでもないことになる。ここはすべてを試合当日に任せて、多くを語らぬことに徹したい。

 

 皆様ご承知の通り、カレッジフットボールは原則として、日曜日には試合をやらない。したがって22日はお休みで、次は23日の月曜となる。

 試合数も23、24日は1試合、26日は2試合だ。なおクリスマスを休んでいることにもご注目願いたい。日曜日を休むのと同じ理由である。

 

 逆に次の週末、金曜日と土曜日はもう一つの「山」ができる。27日は5試合。28日は4試合が予定されている。

 特に注目したいのは28日の2試合である。一つはアリゾナ州グレンデールでの「フィエスタボウル」。もう一つはジョージア州アトランタでの「ピーチボウル」である。

 

 正規の伝統あるボウルゲームの名がついてはいるが、実はこの2試合、大学選手権の準決勝なのである。

 ここで勝ったチームは、先に紹介した新年1月13日、午後8時から、ルイジアナ州ニューオーリンズのメルセデス・ベンツ・スーパードームで大学選手権の決勝戦を行う運びとなる。

 カレッジフットボールは単独校のカードはここまでで、あとはいくつかのオールスター戦で幕を閉じる。

 

 話を元へ戻すと、30日の月曜日は4試合。大晦日の31日は5試合で、古くからのサンボウルやリバティボウルなどの名が懐かしい。

 元日は4試合。ローズボウル、シュガーボウルの名がある。

 年明けは少なく、2日に2試合、3日1試合、4日1試合、6日1試合と5試合が終わった後、13日の選手権決勝を迎える。

 

 ボウルゲームの日程はここまでで、あとは直近の第9週の波乱ぶりを手短にお伝えする。

 例によってランキング校に絞るが、ランク2位のルイジアナ州立大(LSU)が同9位のオーバーン大を迎えて23―20で勝利した試合が、ことのほかランキングの投票者のお気に召したようで、AP通信ランキングを集計すると、LSUはわずか2ポイントの差でアラバマ大を抜き首位に立っていた。

LSUのTEモス(左)をタックルするオーバーン大DBディンソン(AP=共同)
LSUのTEモス(左)をタックルするオーバーン大DBディンソン(AP=共同)

 

 なお5位のオクラホマ大もランク外のカンザス州立大に41―48で敗れる大波乱となり、オクラホマ大は一気に10位へ転落する憂き目を見た。

 8位のノートルダム大は19位のミシガン大に14―45と完敗し、これまた16位へ転げ落ちた。

TDパスをキャッチするミシガン大WRコリンズ(4)(AP=共同)
TDパスをキャッチするミシガン大WRコリンズ(4)(AP=共同)

 

 首位を守ってきたアラバマ大はランク外のアーカンソー大を48―7と圧倒。3位のオハイオ州立大は38―7で13位のウィスコンシン大に完勝した。

 4位のクレムソン大は59―7とボストンカレッジを寄せ付けなかった。

 

 ランクの下位では23位のアイオワ州立大が27―34でランク外のオクラホマ州立大に敗れ、24位のアリゾナ州立大も32―42でカリフォルニア大ロサンゼルス(UCLA)に黒星をつけられた。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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