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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

第8週を終え、全勝チームは10校 米大学フットボール

2019.10.23 11:49 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
テネシー大守備陣のプレッシャーを受けながら前進を図るアラバマ大のQBタゴバイロア(13)(AP=共同)
テネシー大守備陣のプレッシャーを受けながら前進を図るアラバマ大のQBタゴバイロア(13)(AP=共同)

 

 10月も半ばを過ぎた。米大学フットボール1部130校の大半が7試合を終えた。1シーズンで12試合を消化するのが普通だから、半分を一つ越えたところである。

 このうち今季まだ負けていないチーム、つまり全勝のチームは「10校」ある。

 

 残りの120校は開幕以来、黒星を少なくても一つはいただいている。

 全勝が10校という数字が多いのか少ないのか。多くの方は、10校は少ないとお感じになるだろう、という気がする。

 米国のカレッジフットボールに造詣の深い方だけが「こんなもんでしょう」とか「今年は多めですね」といった感想を述べられるような気がする。

 

 シーズン半ばでの全勝は極めて難しい、といった大学フットボールの秘密を「あれは、こうだ。このような理由だ」と、明快に解き明かして見せる識者はいらっしゃると思う。

 しかし、そのような意見をこれまで活字を通して見たことはあまりない。これを機会に「こうではなかろうか」といった論議を見てみたいような気もする。

 

 さて、第8週を消化した時点での全勝校は、まず南東リーグ(SEC)の雄アラバマ大が挙げられる。

 7戦全勝、リーグで4勝。開幕当初の外部との戦いで3勝を挙げ、ランキングは1位である。

 次いでランク2位で同リーグのルイジアナ州立大(LSU)の名前が挙がる。

 ここも7戦全勝。そして両校は11月9日、アラバマ州タスカルーサの10万1000人収容のブライアント・デニースタジアムで激突する。

フロリダ大との試合でTDを挙げて喜ぶLSUのWRチェース(1)(AP=共同)
フロリダ大との試合でTDを挙げて喜ぶLSUのWRチェース(1)(AP=共同)

 

 全勝の話を始めたが、日程を見るとこのようにどちらか一方の全勝は必ず消滅する。かくのごとく難しいのである。

 ランキングの3位も全勝。ビッグ10のオハイオ州立大でリーグ戦4勝で、今季7連勝している。

 ビッグ10ではこのほかペンシルベニア州立大とミネソタ大がいずれも7戦全勝(リーグ戦4勝)で全勝を守っている。

 

 しかしこの3校も、10月26日にオハイオ州立大がミネソタ大を迎え撃ち、11月9日にミネソタ大はペンシルベニア州立大を招き、11月23日にはオハイオ州立大がペンシルベニア州立大を迎えるといった3校同士の対戦がある。

 うまくいけば1校は残りそうだが、逆に三すくみで全勝がなくなる可能性もある。

 

 ランキング4位の大西洋岸リーグ(ACC)のクレムソン大もリーグ戦5勝で計7勝。残りのスケジュールは楽とは言わないが、そのリストに全勝チームがいないのが幸いと言えそうだ。

 ビッグ12でランク5位のオクラホマ大も、有力な全勝候補。しかし、リーグ戦4勝でトータル7勝の同一成績、しかもランク14位のベイラー大との大一番が、11月16日に残っているのも、厳しい材料である。

 

 アメリカン体育連盟でランキング16位にいるサザンメソジスト大もリーグ戦3勝、全体で7勝の全勝街道をばく進中だ。

 日程もそれほど厳しくなさそうだが、こうした場合の山場はボウルゲームシーズンに来ることが多い。

 超一流チームと組まれたシーズン最後のボウルゲームをどう乗り切るかが鍵だろう。

 

 このほかサンベルト連盟(SBC)のアパラチアン州立大も、ランク21位の6戦全勝で白星街道をひた走っているが、どこまで続くか注目される。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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