メニュー 閉じる メニュー
スポーツ

スポーツ

週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

フロリダ大、オーバーン大倒し全勝 米大学フットボール第6週

2019.10.9 13:08 丹生 恭治 にぶ・きょうじ

 

オーバーン大QBニックス(左)をタックルするフロリダ大LBグリーンナード(AP=共同)
オーバーン大QBニックス(左)をタックルするフロリダ大LBグリーンナード(AP=共同)

 

10月に入り、米大学フットボールの対戦も、週ごとに厳しさを増してきた感がある。

 ランキング校同士の対戦も、9月は週に2度くらいだったが、10月になると週に3試合、4試合と増加してくるから不思議である。

 10月初めは、ランク18位のセントラルフロリダ大がランク外のシンシナティ大に24―27と、いきなり苦杯を喫した。

 

 アメリカン体育連盟(AAC)内の厳しい順位争いは、古豪シンシナティ大の守備陣が健闘。前半こそ10―16と後手に回ったが、後半一気に17点を返し、27―24でセントラルフロリダ大を破った。

 逆転の原動力の守備は、3本のパスインターセプトを記録して攻撃の芽を摘んだのが大きかった。特に目立ったのは1年生のCBアーマド・ガードナーだった。

 

 ランク校対決はビッグ10(Big10)で2試合。南東リーグ(SEC)1試合だった。ビッグ10では、東地区でランク4位のオハイオ州立大が25位のミシガン州立大に34―10で快勝。

 同地区の19位ミシガン大は西地区の14位アイオワ大と接戦を演じ、10―3で辛勝した。SEC東地区でランク10位のフロリダ大は、西地区の7位オーバーン大に24―13で競り勝った。

 

 このほか太平洋12大学(Pac12)では、ランク外のスタンフォード大がランク15位のワシントン大を23―13で破り、ビッグ12(Big12)ではランク外のテキサス工科大が45―35でランク21位のオクラホマ州立大を倒す番狂わせがあった。

 

 Big10はオハイオ州立大とミシガン大の2強が順当に白星を挙げた。こう記すと「昔人間だなあ」と言われそうだが、かつてはこの両チームが常に抜きんでて白星を重ね、最終的にはこの2校の対決で、組織のチャンピオンが決まっていくのを見ていたのだから、そこのところはお許し願いたい。

パスをインターセプトするミシガン大DBヒル(24)(AP=共同)
パスをインターセプトするミシガン大DBヒル(24)(AP=共同)

 

 オハイオ州立大はFGを先取した後、第2Qには大量24点を記録。ミシガン州立大の得点を10点に抑え27―10で折り返した。勝利に貢献したのは今季移籍してきた2年生のQBジャスティン・フィールズ。これまでの5戦で23TDを挙げており、この日もRBのJK・ドビンズの快走を引き出した。

 ミシガン大がアイオワ大に辛勝した試合は、典型的な守り合いだった。ミシガン大が第1Q、RBザック・ターボネットが2ヤードの突進から、この試合唯一のTDを挙げ、FGを加えて計10点。

 

 一方アイオワ大は第2QにFGを返しただけで、あとは無得点だった。とりわけミシガン大守備陣はアイオワ大攻撃陣をサックとターンオーバーの泥沼に追い込みサック8、ターンオーバー4を記録した。アイオワ大は第4Qに2度ほど反撃のドライブを見せたが、わずかに及ばなかった。

 

 SECの全勝対決は前半の点の取り合いから、一転して後半は守備合戦に移った。

 このような時は終盤の1TD、1FGで「はい、決まり」となるものだが、この試合もその典型だった。

 第4QにRBラミカル・パリ―ンの88ヤードの独走TDが決め手となって、フロリダ大に勝利がほほ笑んだ。

 オーバーン大は守備でフロリダ大に対抗。DTデルリック・ブラウンがQBサックなどで大暴れしたが、得点には結びつかなかった。

 

 AACでランク24位のサザンメソジスト大(SMU)は、ランク外のタルサ大に食い下がられて3度の延長にもつれる大苦戦。それでも9―30で迎えた第4Q、QBシェーン・ビューサールとWRジェームズ・プロ―シェのコンビで一気に21点を返して延長戦に持ち込んだ。そして第3延長、ビューサールの25ヤードのTDパスで43―37とし、接戦にけりをつけた。

 

 Big12ではテキサス工科大が、ランク21位のオクラホマ州立大を倒した。

 開幕前2年生に先発の座を奪われたテキサス工科大の3年生QBジェット・デュフィが意地を見せ、4TDパス、1TDランで白星をもぎ取った。

 とりわけパスは44本投げて26本決め、424ヤードを稼ぎ出した。オクラホマ州立大では2年生のRBチュバ・ハバードが156ヤードを走る大活躍。3TDを挙げたが、10点差で涙をのんだ。

 

 なおランキングの首位は、前週、ACCのクレムソン大がノースカロライナ大に1点差で勝つという「拙戦」を演じたせいで、SECのライバルであるアラバマ大と入れ替わった。

 ジョージア大の3位は動かなかったが、5位のビッグ10のオハイオ州立大がSECのルイジアナ州立大に代わって4位へ上がった。独立校ノートルダム大は9位。

 ランキングのベスト10はSEC勢が多く名を連ね、相変わらず組織のレベルの高さを誇っている。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

最新記事