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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

上位が順当勝ち、LSUはテキサスとの激戦制す 米大学フットボール 

2019.9.11 12:56 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
テキサス大との試合でパスをインターセプトするLSUのDBビンセント(5)(AP=共同)
テキサス大との試合でパスをインターセプトするLSUのDBビンセント(5)(AP=共同)

 

 9月の第2週もあまり波乱はなく、比較的穏やかに推移した。

 ランキング校同士の対戦は2試合。1位のクレムソン大は12位のテキサス農工大を24―10で破り、6位のルイジアナ州立大(LSU)は9位のテキサス大に45―38で競り勝った。

 

 ランキングから見た波乱は21位のシラキュース大がランク外のメリーランド大に20―63で敗れ、25位のネブラスカ大は31―34でコロラド大に競り負けている。

 このほか太平洋12大学(Pac12)で、23位スタンフォード大が南加大に20―45、14位ワシントン大がカリフォルニア大に19—20で敗れたゲームなどが目につく。

 

 Pac12の2試合は波乱というよりも、かつて米カレッジフットボールがこのリーグを中心に動いていた時代に戻ったようで、順当に思えるから不思議だ。

 つまり南加大やUCLAといったロサンゼルスの面々が、私の購入してくる資料の中にぞろぞろ出てきた当時の力量を考えると、何か順当に思えてくる、とまあこんな話なのである。

 もちろん今では所属校の数も増え、勢力分布もその当時とは違ってきているのだから、「昔、昔」と昔にこだわってはいけないのは言うまでもあるまい。

 

 ランク外の独立校、陸軍士官学校がランク7位のビッグ10東のミシガン大と競り合った一戦は、番狂わせなどではなかったものの、この週を代表するゲームだったかもしれない。

 試合は陸軍士官学校が先手を取ったのが大きい。前半を14―7とリードして優位に立った。ミシガン大は第3QにTDを返したものの粘る陸士から主導権を奪えず、そのまま延長戦。陸士は第5QにQBケビン・ホプキンスのパスでTDを奪ったが、ミシガン大もRBザック・チャーボンネットの突進で追いついた。

 そして第6Q、ミシガン大は守備陣がホプキンスをサックし、こぼれたボールを抑え込んだ。ここの貴重なチャンスにミシガン大はキッカーのジェイク・ムーディが43ヤードのFGを決めて、辛くも24―21で白星を手にした。

 

 ランク2位、南東リーグ(SEC)西のアラバマ大は独立校のニューメキシコ州立大に62―10、同3位でSEC東のジョージア大は格下のマリー州立大に63―17、ビッグ12のオクラホマ大も格下のサウスダコタ大に70—14と、いずれも大勝した。

 

 アメリカン体育連盟(AAC)東のシンシナティ大と対戦したランク5位、ビッグ10東のオハイオ州立大はシンシナティ大に42―0の完封勝ち。前週オレゴン大に勝ってAPのランクで10位に上がったオーバーン大はAAC西のチュレーン大に24―6と快勝した。独立校のノートルダム大はこの週は試合がなかった。

 

 話は変わる。米カレッジフットボールの1部は10のリーグで構成され、うち9リーグが南北、あるいは東西いずれかの地区に分かれて戦う。

 日本の各競技団体や連盟の「リーグ戦」とは違って、他の地区とあるいは他のリーグとの対戦が公式の日程の中に数多く組まれているのが特徴で、ここでの勝敗が全国的な格付けを決めるランキングに、敏感に影響してくる。

 

 現在は所属リーグ内の「リーグ戦」はいたって少なく、大半は他リーグとの交流試合である。

 この交流カードが1部の130校に限定されていれば、その集計でリーグ同士の強弱などがすぐ出てくる。

 しかし、今の時点では2部校に胸を貸すゲームがいっぱいあって、あまり知られることのないリーグであってもかなりのいい成績が残っている。

 

 1部校同士以外のカードを外して、各リーグの強弱を見極める方法を思案しているが、うまくいったらこのあたりをリポートで取り上げてみようかと考えている。

 あまり意味はないが、2試合を終えた時点での各リーグの勝敗の合計など、ちょっと並べてみる。

 ACCは19勝9敗でプラス10。AACは14勝8敗でプラス6。ビッグ12は15勝3敗でプラス12。ビッグ10は23勝4敗でプラス19。USA連盟は12勝16敗でマイナス4。独立校6校は3勝8敗でマイナス5。中部アメリカン連盟は10勝13敗でマイナス3。山岳西部連盟は15勝7敗でプラス8。Pac12も16勝8敗でプラス8。SECは19勝9敗でプラス10。サンベルト連盟は11勝8敗でプラス3だった。

ネブラスカ大のQBマルティネス(AP=共同)
ネブラスカ大のQBマルティネス(AP=共同)

 

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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