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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.295

2019.8.8 13:38 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
昨年の全日本大学選手権、西日本代表決定戦の関学大―立命大の第4クオーターに、逆転のFGを決める関学大K安藤(右端)
昨年の全日本大学選手権、西日本代表決定戦の関学大―立命大の第4クオーターに、逆転のFGを決める関学大K安藤(右端)

 

 関西で記者活動をしていた1980年代後半の関西学生リーグは、関学大と京大が激しく覇権を争っていた。

 両校の対戦には、今はない西宮球場に4万人の大観衆が集まった。「関京戦」はリーグの〝ドル箱〟であり、それに見合う白熱した試合内容にファンは酔いしれた。

 

 元々アメリカンフットボール人気が高い関西では、メディアの扱いも破格だ。

 シーズンが深まるにつれて、関東をはじめ他の地区では考えられないほどの盛り上がりを見せるのは今も変わらない。

 関西の学生スポーツの中で「アメリカン」は特別で、集客や注目度で他の競技を圧倒している。

 

 2019年度の関西学生リーグは、昨年度の2位から1枠増えて3位までに甲子園ボウル(全日本大学選手権決勝)出場のチャンスがある。

 2位は、西日本代表決定2回戦で北陸学生リーグ優勝校と九州学生リーグ優勝校の勝者と、11月16日に福岡・春日公園球技場で対戦する。

 3位は同17日に、名古屋市港サッカー場で行われる同じく2回戦で、東海学生リーグ優勝校と中四国学生リーグ優勝校の勝者と顔を合わせる。

 

 関西の優勝校はアドバンテージを与えられ、2回戦の勝者が対戦する準決勝(11月24日・万博記念競技場)で勝ったチームと、12月1日に万博記念競技場で甲子園ボウル出場を懸けて対戦するという図式だ。

 

 関西の2、3位チームはいわば〝敗者復活〟という形で救われる。全国で一番レベルの高いリーグの上位校を優遇することで、観客動員につなげたいという考えがベースにある。

 ただ、リーグ戦を例年より早く終わらせる必要があり日程的にタイトになるなど、各大学に負担を強いるマイナス面が生じていることも否めない。

 

 現役の学生が、母校の応援にスタジアムまで足を運ぶ比率が減っていると嘆く関係者は少なくない。

 関西学生リーグは、テレビやインターネットでほぼ全試合が視聴できる。恵まれた環境と言える一方で、伸びない観客動員に頭を悩ませている。

 

 関西学生リーグは8月30日、万博フィールドでの龍谷大―立命大のナイトゲームで開幕する。

 先をにらんだ星勘定を優先することなく、リーグ戦の成績がすべてだった、かつてのような緊張感あふれる熱戦を期待したい。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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