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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.293

2019.7.25 14:27 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
公式試合への出場資格停止処分の解除後、初となる対外試合に臨んだ日大フェニックスの選手たち=5月4日、日体大グラウンド
公式試合への出場資格停止処分の解除後、初となる対外試合に臨んだ日大フェニックスの選手たち=5月4日、日体大グラウンド

 

 関東学生アメリカンフットボール連盟が、2019年度の秋季リーグ戦の日程を発表した。

 今季は、ラグビーのワールドカップ(W杯)開催に伴い、東京・アミノバイタルフィールドが一定期間使用できないため、例年以上に試合会場の確保に苦労が多かったようだ。

 

 1部TOP8は8月31日、同BIG8は9月6日に開幕する。

 ご存知のように、全日本大学選手権の出場校はTOP8を制した大学で、BIG8のチームには甲子園ボウル(全日本大学選手権決勝)への道は開かれていない。

 

 今年のBIG8は、これまでになく注目されることが予想される。

 「危険な反則タックル問題」で、昨シーズンは関東学連から公式試合への出場資格停止処分を受けた日大が、処分を解除されBIG8で再起を目指すからだ。

 

 初戦は9月7日、相手は2部から昇格した青学大だ。

 甲子園ボウルで21度の優勝を誇る名門が、不祥事によるダメージからどこまで立ち直ったのかはファンならずとも気になるところである。

 

 どん底を味わった「フェニックス」は、形骸化していたOB会の在り方やその役割を見直し、現役学生をどうサポートするかの具体策を次々に打ち出している。

 過去の反省から、現場の負担を少しでも軽減しようという配慮がそこにはある。

 

 「4年の責任で、元の場所(TOP8)にチームを戻す」。贄田時矢主将の決意は、チーム全員の思いでもある。

 

 復活を願うのは、チーム関係者ばかりではない。先日、他大学出身の審判員の方から、こんなメッセージが届いた。

 「小生、フェニックスのサムライフットボールとその精神を愛し、尊敬する事、人後に落ちずと勝手に自負する者であります。浅学非才の私を、審判として鍛えていただいたのも、フェニックスの試合の数々のお陰であります。現役諸君が、いかにチームの一体化に心を合わせ努力を重ねておられるか、小生の胸にも大いに響いております。関東の雄として、日本のフットボールの代名詞として、引き続き精進されることを確信しております」

 

 昨年5月6日以前のフェニックスをすべて否定するのではなく、長い年月をかけて培ってきた良き伝統は大切にしてほしい。

 文面からは、そんな思いが伝わってきた。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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