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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

目指せリーディングラッシャー! 頑張れ京大ギャングスターズ

2019.7.17 11:00 中村 多聞 なかむら・たもん
「タモン式渚のキャンプ」に参加した(左から)シルツ壮馬、石井侑志、植木宏太郎の3選手=提供・中村多聞さん
「タモン式渚のキャンプ」に参加した(左から)シルツ壮馬、石井侑志、植木宏太郎の3選手=提供・中村多聞さん

 

 前回に続いて私、中村多聞が主宰した沖縄での「タモン式渚のキャンプ」に参加した選手諸君に話を聞きました。

 今回は、京大ギャングスターズの面々です。

 

 キャンプに参加したのは植木宏太郎(4年)、石井侑志(3年)、シルツ壮馬(2年)の3選手です。

 インタビューの内容を紹介する前に、まずは今シーズンの目標を聞きました。

 

【今季の目標】

植木「関西学生リーグのリーディングラッシャーになって関学と立命に勝つ」

石井侑志「1タッチダウンを挙げる」

シルツ壮馬「リターンと通常のオフェンスプレーで1タッチダウンを記録する」

 

 なんとも奥ゆかしい目標ですが、厳しいトレーニングメニューをこなして得た自信などがあったのか、本音を聞いてみます。

 

タモン:渚キャンプに参加したからにはリーディングラッシャーになってもらわないと困るわ!

植木:はい。もちろんそのつもりです。

タモン:シルツと石井の目標、えらい消極的やな。

シルツ:ふふふふ。

タモン:ふふふちゃうわ! ところで石井どこ行ったん?

植木:飛行機の時間やゆうて、さっき出発しよりました!

タモン:何やねんあいつ! まあええわ。じゃあ始めますか。

聞き手:キャンプの中身は想像していたと思いますが、実際やってみてどうでした?

植木:去年の参加者である先輩の佐藤さんと石井から聞いていたのですが、とても脅かされていました。しんどさと終わった時の爽快感が最高でした。昨年度参加の元山伊織(早大)が言っていた不安85%楽しみ15%という感じは同じでした。でも実際一日やった後、ビーチから立てなかったんですよ。これはやばいな思った(笑)

シルツ:想像以上でした 

植木:不安85%でしたし、楽しい面もちゃんと15%で予想通りでしたね。タモンさんの過去のコラム読んできてよかったです。もし心の準備をしっかりしていなかったら終わっていた(笑)

シルツ:砂浜使うんやろなー思ってて、ダッシュとかの種類も豊富で、想像していたよりもキツくてビックリしました。マリンレジャーとかあって、メリハリがすごいなと勉強になりました。楽しみつつも追い込めて、離島でのトレーニングとかでも、アメフトに関係するトレーニングも多かったので勉強になりました。

タモン:当たり前やろ。関係ないことばっかりしててどないすんねん(笑)

聞き手:メリハリって話が出ましたが?

植木:24時間気を張っていないと駄目なのが、とにかくしんどかったです。集合場所とか教えてくれないし、遅刻したら終わりやし、レンタカーのナビゲーションも旧式で全然使えないし、一瞬たりとも油断できないのが精神的にしんどかったですね。

シルツ:走り込みとかでも、タモンさんは自己責任でやれって言うじゃないですか。言われて無理にやるよりは、自分でやすしかないという取り組みは良いやり方かなと思いました。

タモン:褒めていただきありがとう!

聞き手:他校も含めた今回のと、いつもとの違いってどんな感じでした?

シルツ:他の大学のRBが集まっているので、チームによっていろんな面での価値観も違うし、そんな人たちと知り合いにもなって、今後の彼らの活躍も刺激になるしいい機会だったと思いました。

植木:普通やったらメニューが事前に分かっているので用意できるけど、それが不可能なので、即興で適応する能力が必要でしたよね。それはそれで面白くて大変だったのですけど、それは試合でも同じなのでちょうどいい訓練になったと思います。旅のしおりに書いてあった持ち物に「ドーパミン」が必要っていう意味がようやく分かりました。確かに必要ですよね。

聞き手:あらゆる趣向を凝らしてあり「タモン式」の繊細な部分も感じられたと思いますが。

シルツ:集合場所の横にグラウンドがあったけど、それはフェイクで、そこからのマリンレジャーとか(笑)

植木:騙されたっていうのが一つあったんですけど、携帯に送られてくるGPS情報の集合場所が二転三転するじゃないですか。あれは何ですか?

タモン:いろいろ想像できて楽しめたやろ?

シルツ:シーサー作りとかもね!

植木:めっちゃ怖い顔で「お前らは甘い。人に気合いを入れてもらわなあかんようじゃ勝たれへんぞ。集中力もないし、しっかりやれや!」って喝を入れられて、よっしゃ気合い入れてやったるでって全身に力入れてついて行ったら、シーサー作りで集中力アップトレーニングでした(笑) 

シルツ:60分勝負でキビキビやって、集中が鍛えられました。

タモン:せやろー。

聞き手:いろんなトレーニングがありましたが、どんな事が印象に残っていますか?

植木:砂浜ダッシュはどれだけ速く走るかをめっちゃ考えてやりましたね。いろいろ研究しながら取り組みました。砂浜ジャンプも普段との違いは理解できていたのですが、とても難しかったのが印象的です。

シルツ:ビーチバレーですね。最初の1時間は楽しめていたのですが、後半の1時間は罰ゲームがきつすぎましたよね。みんな負けたくないし、だんだん真剣勝負になってきて、ヘトヘトに疲れていたけど負けられない状況で、集中力や団結力を問われるキツい訓練でした。競技は違えど、これもフットボールの試合に通じると感じました。

植木:前にタモンさんから聞いた、日本人以外は遊びでも真剣に勝負にこだわってくるって理論、理解できた気がします。ワイワイガヤガヤからピリッと変わって、緊張感がすごかったですもん。

タモン:ゲーム形式にして、敗者には罰ゲームという図式にしておかないと、本気を出さないというか出せない「オコチャマRB」ばっかりなのでね。

聞き手:こういうのがあればよかったなっていうのはありますか?

シルツ:40ヤード走のスタート練習ですが、時間が少なかったですね。 

タモン:雨降ってきたもんね。アスファルトの地面が滑ると難しい練習やからごめんなー。にわか雨の予報出ていたからいろんな場所をスカウティングしまくってんけど、理想的な場所がなくて。

植木:タフさが足りずに、夜の街に遊びに行けませんでした。

タモン:情けない。ホテルで寝てただけかいな。オキナワ旅行やのにもったいない。

聞き手:リーディングラッシャーになるには?

植木:他チームの選手と過ごして、いろんなことを見て、いろんなことを学びました。結構気にしてチラチラ見ていたんですが、みんなの行動を見て勉強なった気がします。

シルツ:RB同士ですし地区も違うので、リーグ戦では対戦しないけど、京都大学から視野が広がり競争相手が増えました。彼らには負けたくないし、格好いいところを見せたいなって思っています。

植木:僕も同意見です。彼らと一緒にトレーニングできてよかったと思います。

タモン:厳しい鍛錬を乗り越える姿とか、ライバル魂を揺さぶられるよね。

植木:究極にしんどい時に他のみんなを見ていたら、自分はもっと頑張らなアカンって強く感じました。

タモン:京大のメンバーはいつも手抜きしないのでシゴキ甲斐があるわ。今回もよく頑張りました。シーズン頑張ってね!

植木、シルツ:頑張ります!

中村 多聞 なかむら・たもん

名前 :中村 多聞 なかむら・たもん

プロフィール:1969年生まれ。幼少期からNFLプレーヤーになることを夢見てアメリカンフットボールを始め、NFLヨーロッパに参戦しワールドボウル優勝を経験。日本ではパワフルな走りを生かして、アサヒ飲料チャレンジャーズの社会人2連覇の原動力となる。2000年シーズンの日本選手権(ライスボウル)では最優秀 選手賞を獲得した。河川敷、大学3部リーグからNFLまで、全てのレベルでプレーした日本でただ一人の選手。現在は東京・西麻布にあるハンバーガーショップ「ゴリゴリバーガー」の代表者。

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