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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

NFLで活躍する一卵性双生児 代表格はマコーティー兄弟

2019.5.16 10:55 生沢 浩 いけざわ・ひろし
ペイトリオッツで活躍するジェーソン(左)とデビンのマコーティー兄弟=NFL Japan.com提供
ペイトリオッツで活躍するジェーソン(左)とデビンのマコーティー兄弟=NFL Japan.com提供

 

 5月のNFLは、ドラフトされた新人選手がチームとの契約を成立させ、初の合同練習に参加する。やがてベテラン選手も参加する全体練習が行われ、いよいよ新体制の始動だ。

 HCが代わったチームにとっては新たなスキームを選手に披露する貴重な機会でもある。

 ただ、それ以外のニュースは多くなく、コラムの題材選びに苦心する時期でもある。

 

 ネタ探しにと2月のスーパーボウルのメモを読み返していたら、ペイトリオッツのデビンとジェーソンの「マコーティー兄弟」の記述が出てきたので紹介したい。

 ともにDBのデビンとジェーソンは双子だ。スーパーボウルで双子が同じチームに在籍してプレーしたのは今回が初めてで、それが話題を呼んだ。

 

 デビンのほうが27分早く生まれたそうで、兄ということになる。もっとも、アメリカ人は双子に関してはどちらが年長であるかは気にしないようだ。

 筆者はデビンとジェーソンのどちらが「兄」なのか知りたくていろんな記事を探したが、デビンを「Older brother」と表記しているものはなかった。

 

 デビンは2010年にペイトリオッツからドラフト1巡指名を受けた生え抜きだ。ジェイソンはそれより1年早くタイタンズに6巡指名で入団した。

 2017年にブラウンズに移籍して16戦全敗という屈辱を味わったが、昨年ペイトリオッツに入団してスーパーボウル優勝に貢献した。

 

 NFLでの「ツインズ」はそれほど珍しくはない。すぐに思いつくのはロンデ(バッカニアーズDB)とティキ(ジャイアンツRB)のバーバー兄弟だ。

 また、ジェッツでHCを務めたレックス・ライアンとレイダーズなどで守備コーディネーターを歴任したロブ・ライアンも双子だ。

 二人はベアーズがスーパーボウル制覇した際の守備コーディネーターで「46ディフェンス」の考案者として知られるバディ・ライアンの息子である。

 

 現役選手では、昨年だけでマコーティー兄弟以外に3組のツインズがNFLに在籍した。

 シーホークスのシャキール(CB)とシャキーム(LB)・グリフィン、マーキス(スティーラーズC)とマイク(チャージャーズC)・パウンシー、ペイトリオッツのジェイコブ(TE)とコーディー(WR)・ホリスターだ。

 ホリスター兄弟が話題にならなかったのは、コーディーが夏に背中の手術を受けて故障者リストに入っていたからだ。

 

 さて、CNNの調査によればアメリカで一卵性双生児の生まれる確率は1000分の4ということだ。

 さらに、全米大学体育協会(NCAA)のフットボール選手がNFL入りできる確率は1・6パーセントというデータがある。

 これらを考えれば、NFLで4組の双子が存在するのは驚異的だと言わざるを得ない。

 一卵性双生児は才能も似通うというから、能力の高いツインズは質の高いアスリートになる確率も2倍になるのだろうか。

 

 ところで、以前にもこのコラムで書いたがデビンとジェーソンは本当によく似ている。ペイトリオッツのチームメートもよく間違えるそうだ。

 一部ではスーパーボウル後に二人とも引退すると報じられたが、その後そろって現役続行を表明した。

 チームメートはもうしばらく「マコーティーツインズ」の判別に頭を悩まされそうだ。

生沢 浩 いけざわ・ひろし

名前 :生沢 浩 いけざわ・ひろし

プロフィール:1965年生まれ。上智大卒。1991年にジャパンタイムズ入社。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。「Pro Football Writersof America」会員。

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