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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

上位校が順当勝ち 米大学フットボールは前半戦を終了

2018.10.9 13:15 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
インディアナ大に快勝したオハイオ州立大のWRマック(11)(AP=共同)
インディアナ大に快勝したオハイオ州立大のWRマック(11)(AP=共同)

 

 今回読んでいただくのは、9月最後の週と10月最初の週に行われた2週分である。

 試合数でいうと、ちょうど半数の6試合に達したチームが多く、いわば前半戦終了といってもいい趣がある。

 

 相変わらずランキング上位のチームが手堅く、仰天するような大番狂わせは起きていない。

 ランク1位のアラバマ大は前週、ランキングとは無縁のサンベルト連盟(SBC)のルイジアナ大をホームのブライアント・デニー・スタジアムに迎え、貫録十分に56―14で勝っている。

 ルイジアナ州にはルイジアナ州立大(LSU)とともに、キャンパス名が必要な「ルイジアナ大」が2校あって、アラバマ大と対戦したこのルイジアナ大はキャンパス内に本部があるので、このまま通した。

 ちなみにもう一つのルイジアナ大は「モンロー校」とキャンパス名付きで表示している。 なおアラバマ大のキャンパスはタスカルーサ。

 風格十分の19世紀からの時代色豊かな校舎が並び、本部もここに置かれて「キャンパス名」など不要の学び舎である。

 余談はさておき、10月を迎えて、アラバマ大はいよいよ所属する南東リーグ(SEC)各校との連戦に臨む。それだけにアーカンソー大との試合は注目されたが、豊かな攻撃力そのままに今季の最多の65点を奪って快勝した。もっとも失点の方も31点と今季最多だった。

 

 ランク順を少し追いかけるが、2位には同じSECのジョージア大が腰を据える。9月にビッグ10のオハイオ州立大や大西洋岸連盟(ACC)のクレムソン大と競り合っていたが、そろそろこの辺に落ち着いてもらいたいところ。

 というのもこのSECの2強は今季、レギュラーシーズンでのカードを組んでおらず、このまま星を落とさずに11月を終えれば、12月のリーグ優勝決定戦で顔を合わせる、ということになるからだ。

 いわばボウルゲームが一つ増えるようなもので、全勝同士の両校の激突となれば、期待度は一段と高まることになる。

 なおジョージア大の最近の成績は、前週が38―12でテネシー大に、今週が41―13でバンダービルト大にそれぞれ快勝している。

 

 3位はオハイオ州立大。前週はペンシルベニア州立大を27―26の1点差でかわし、今週はインディアナ大を49―26で退けた。

 今年のビッグ10はレベルが高く、ウィスコンシン大やノースウエスタン大といったあたりが、結構うるさい試合を展開している。神経を研ぎ澄ましてリーグ戦に臨むあたりの緊張感はミシガン勢も同じだろう。

 

 負けたわけではないが、開幕当初は肩で風を切っていたクレムソン大が4位へ後退した。9月の終わりはリーグ戦でシラキュース大と激戦を演じ27―23で辛勝してファンを冷や冷やさせたが、10月に入るとウェークフォレスト大から63―3と記録的大勝を収めるなど、かなり好不調の波が大きかったせいもありそうだ。

 

 スリリングなゲームがこの辺りから次々と出てくる。5位で10月を迎えたLSUは、ランク22位へ上がってきた難敵フロリダ大に19―27で屈した。

 一方、ビッグ12のオクラホマ大はべイラ―大を66―33のダブルスコアで下し、続くテキサス大との決戦に備えた。

 ランク7位のテキサス大もその辺のところを意識したのだろう。カンザス州立大を倒すのに19―14と意外に手こずったのが面白い。

 

 この大一番は互いに相手を意識し、名門校の対戦にふさわしい接戦となった。ランク19位のテキサス大は前半好スタートを切って、第3Q終了時には45―24と大きくリードした。

 オクラホマ大はここから一気に反撃に出た。まずTDパスを決めたあと、ラン攻撃を畳みかけ、2TDを挙げて残り2分38秒に45―45と追いついた。

 しかしテキサス大は慎重に反撃した。8プレーを費やして相手陣深くへ侵入し、残り9秒でKキャメロン・デッカーが40ヤードの決勝FGを決め、48―45で貴重な白星を手にした。

 

 ランク7位のオクラホマの敗戦と並んで、ランク8位のオーバーン大もミシシッピ州立大に9―27と苦杯を喫した。

 こうした荒れ模様の「天候」を横目に順位を上げてきたノートルダム大は、9月最終週にすぐ上に位置していたスタンフォード大を38―17で倒し、10月に入ってからはバージニア工科大を45―23で退けてランク8位。シーズン後半の戦いぶりから目の離せない存在となってきた。

 

 なお試合数が多いチームでは6戦を終えて日程の半分を消化した形だが、全勝は意外と少なく、わずか11校。だいたいは上位を独占する常連だが、その中でアメリカン体育連盟(AAC)のセントラルフロリダ大が頑張っている。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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