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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

スタンフォード大が南加大破る 米カレッジフットボール第2週

2018.9.12 15:09 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
赤いジャージーのスタンフォード大は守備力の差を見せつけて南加大を破った(AP=共同)
赤いジャージーのスタンフォード大は守備力の差を見せつけて南加大を破った(AP=共同)

 

 こんな表現は少しおかしいのだが、今年の全米大学アメリカンフットボールは、第2週を終えて静かにスケジュールを消化している。

 前に書いた通り、全米大学体育協会(NCAA)のフットボール部門ボウル・サブディビジョン(FBS)所属の130校を忠実に追うと、ページ数はいくらあっても足りないので、ランキングに顔を出す実力チームを中心に「今年の米カレッジフットボール」の成り行きを紹介している。

 

 ここで取り上げるランキングは二つで、一つはカレッジフットに高い見識を持ったマスコミ関係者の投票で決めるAP通信のもの。もう一つが有力校の指導者が投票するUSAトゥエー紙のそれで、ともに25校を選出する。

 両者はほとんど一緒で1、2校食い違う程度だ。このランキング校が登場する試合は、開幕週(8月25日~9月3日)が21試合、第2週(9月7~8日)は24試合を数えた。

 

 注目しなければならないのはランキング校同士の対戦で、リポートの中で「大一番」などと呼んでいるのがそれだ。

 だいたい3試合前後で、大一番だからと言って接戦ばかりとは限らない。一方的な大味な試合になることが多いともいえる。

 

 開幕週は4試合を数え、オーバーン大―ワシントン大やノートルダム大―ミシガン大などは、得点経過を見ると結構面白そうな試合内容になっている。

 第2週は2試合にとどまり、経過をたどるとどうやら期待外れのようだ。南部の南東リーグ(SEC)では、ランク3位ジョージア大が24位のサウスカロライナ大の本拠地に乗り込んだものの、41―17と敵地での試合とは思えぬ予想外の差をつけて勝っている。

 

 太平洋12大学では、10位スタンフォード大が17位南加大を迎え撃ち、守備力の差を見せつけた。

 TDなしに抑え込んだあたりが勝敗の分かれ目で、前半に2TDを挙げ、後半1FGを追加して17―3で勝った。こういう週は大一番に注意を注ぐよりもつい番狂わせを、ということになる。

 

 つまりランク外のチームがランキング校を倒したかどうかを見るわけで、これも週によっては一つか二つ起こるものだ。

 むろんゼロの週もあって、前週などはその典型だろう。逆に第2週は二つあった。一つは太平洋12大学のアリゾナ州立大が、ランキング15位のビッグ10のミシガン州立大に16―13と逆転勝ちしたゲーム。もう一つはSECでランク外のケンタッキー大がランク25位のフロリダ大を27―16で破った試合だ。

 

 アリゾナ州立大は3―13とリードされた第4Qに、QBマニー・ウィルキンズの27ヤードのTDパスやブランドン・ルイーズのFGなどを畳みかけ、最後はルイーズが28ヤードのFGを決めて逆転勝ちした。

 一方ケンタッキー大は、前半こそ後手に回ったが、第3Qからペースを回復。QBテリー・ウィルソンが24ヤードの快走を見せ、2TDを記録するなど随所にフロリダ大を圧倒して貴重な勝ち星を挙げた。

アラバマ大のRBハリス(22)をタックルするアーカンソー州立大守備陣(AP=共同)
アラバマ大のRBハリス(22)をタックルするアーカンソー州立大守備陣(AP=共同)

 

 静かな日程消化のサンプルはランク上位校の戦いぶりだ。とりわけランキングトップのアラバマ大はサンベルト連盟(SBC)の有力校アーカンソー州立大を57―7と寄せ付けなかった。

 ランク2位の大西洋岸連盟のクレムソン大は、ランク外だがSECの強豪テキサス農工大と激しく競り合って28―26で辛勝した。

 

 オハイオ州立大とウィスコンシン大のビッグ10の2強は「4、5位」争い。

 4位オハイオ州立大がラトガーズ大に52―3で大勝すれば、5位ウィスコンシン大もニューメキシコ大を45―14と圧倒した。この2校の争い、シーズン終盤までずっと続いてほしいものだ。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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