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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.244

2018.8.3 13:37 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
東京・桜上水にある日大グラウンド
東京・桜上水にある日大グラウンド

 

 「彼は今、どうしていますか?」とよく聞かれる。彼とは日大3年生の宮川泰介選手。5月の関学大との定期戦で「危険な反則タックル」をしてしまった選手である。

 「元気に大学へ通っているようです」。本人に会って確認したわけではない。人づてに聞いた話として伝えると、一様に「よかった」という安堵の声が返ってくる。

 

 日大は、今秋のリーグ戦には出場できない。一連の問題を受け、大学が提出した「チーム改善報告書」の内容を精査した関東学生連盟が、公式試合出場停止の処分解除の条件を満たしていないと判断したからだ。

 

 処分が解除になって来シーズンからリーグ戦に復帰した場合、日大は実質の2部に相当する1部BIG8から再出発する。

 甲子園ボウルに出場する資格のあるTOP8に昇格するためには、BIG8で好成績を残しTOP8下位チームとの「入れ替え戦」で勝たなければならない。

 

 公式戦出場を認められず、目標を失った4年生はもちろんだが、3年生もまたモチベーションを維持するのは難しい状況だ。

 

 宮川選手は、潔く過ちを認めた日本記者クラブでの記者会見で、「自分にはフットボールを続ける資格はない」と言った。

 当然かもしれない。どんな理由があるにせよ、自らの反則行為でチームに多大な迷惑を掛けてしまったのだから。

 

 しかし、できることなら宮川選手には一歩踏み出してほしい。来年度は4年生になる。勇気を出してチームの一員として練習場に戻り、先頭に立って信頼回復に向けた努力をし「フェニックス」をTOP8へ導く原動力になってほしい。

 

 多くの報道陣の前で、立派に説明責任を果たしたあなたなら、それができると信じている。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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