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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.241

2018.7.13 12:26 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
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 監督と選手のコミュニケーションがうまくとれているチームには、揺るぎない「信頼関係」が存在する。

サッカーのワールドカップロシア大会から帰国し、記者会見するサッカー日本代表の長谷部誠主将(左)と西野朗監督
サッカーのワールドカップロシア大会から帰国し、記者会見するサッカー日本代表の長谷部誠主将(左)と西野朗監督

 残念ながらベスト8には手が届かなかったが、西野朗監督と長谷部誠主将を中心に世界に挑んだサッカーワールドカップの日本代表を見ていてそう思った。

 「悪質な反則問題」で体制の一新を目指す日大の新監督選考が、大詰めを迎えている。

 7月12日には、日本協会理事らの推薦を受け大学の公募に応じた、元京大監督の水野彌一氏が「選考委員会」と面談した。

 

 水野氏は面談で、かつてのライバルへの熱い思いを語り、監督に就任した場合のコーチ陣の人選などについて言及したという。

日大の新監督公募に、他薦で応募した元京大監督の水野彌一氏
日大の新監督公募に、他薦で応募した元京大監督の水野彌一氏
 

 「フェニックス」は、10日に節目の十三回忌を迎えた故篠竹幹夫氏が、長年手塩にかけて育てたチームである。

 〝鬼監督〟と呼ばれ、近寄りがたいオーラを放っていた。しかし、常に学生に寄り添い独特の言葉と指導法を駆使して、他校とは一線を画した「文化」を創り上げてきた。

 

 大学によれば、公募には外国人7人を含む69人の応募があったそうだが、水野氏以外に個人名は聞こえてこない。

 

 新興チームのてこ入れとは、全く趣が違う今回の新監督選び。単にチーム強化を目的にした人選では、学生も納得しないだろう。

 今の日大に必要なのは、最新の戦術を語る「戦略家」ではなく、自分の言葉で理念を語れる「教育者」である。

 

 前監督とコーチ陣の、学生とのコミュニケーション不足が招いた一連の問題を解決する新監督には、そうした資質が求められる。

 

 外部メンバーで構成する7人の「選考委員」の方たちには、日大というチームの根底に流れる「伝統」を受け継げる人材を見極めてほしい。

 母校の一大事だというのに「蚊帳の外」に置かれ、後輩の力になれないOBの切なる願いである。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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