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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.233

2018.5.11 13:59 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
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5月6日の関学大との定期戦の後、応援席に向かってあいさつする日大の選手たち=東京・アミノバイタルフィールド
5月6日の関学大との定期戦で整列する日大の選手たち=東京・アミノバイタルフィールド

 

 日大と関学大の定期戦(5月6日、東京・アミノバイタルフィールド)で、3度に及ぶラフプレーで退場処分を受けた日大の守備選手(3年)に対して、関東学生アメリカンフットボール連盟が10日、対外試合出場を禁止する処分を発表した。

 日大の守備選手の行為は、スポーツマン精神から大きく逸脱し、競技の品位を著しく損なうもので弁解の余地はなく処分は当然だが、取材を進めるなかで反則行為に至った背景が少しずつ分かってきた。

 

 当該の守備選手は出場を辞退したが、6月の大学世界選手権(中国・ハルビン)の日本代表メンバーにも選ばれていた有望株だ。

 しかし、より高いレベルのプレーを求められ、監督から過度のプレッシャーを受けていたという。

 

 だからといって、相手の選手を故意に傷つける行為は絶対に許されるものではなく、関学大が日大に対し反則の経緯と謝罪を求める文書を送ったのは当然だ。

 今後、連盟が設置した「規律委員会」が詳細な調査を行った上で、正式な処分が下されることになる。

 

 今回の一件で、他大学の保護者からは日大との対戦に不安を表明する声が相次いでいるそうだ。これも当然である。

 日大守備選手の一連の反則行為が、監督の指示だったとは信じたくないが、それを裏付ける証言が出始めている。

 

 厳しい批判にさらされた日大守備選手は、チームから離れたいと周囲に漏らしているという。

 あれだけの「蛮行」に及んだのだから弁解の余地はないが、一方で自らの意思であそこまでのラフプレーをするだろうかという疑問も生じる。

 

 「こんなに勝ちたいと思っている人間が集まっているのに、なぜ選手生命を奪われるようなことをやらされないといけないのか…」

 日大の選手が打ち明けた、悲痛な心の叫びである。(編集長・宍戸博昭)

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

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