メニュー 閉じる

47NEWS

スポーツ

スポーツ

週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.229

2018.4.13 16:12 宍戸 博昭 ししど・ひろあき
Share on Google+ このエントリーをはてなブックマークに追加
JPECの河口正史代表(左)と竹田淳さん
JPECの河口正史代表(左)と竹田淳さん

 

 日本人LBとして「NFLに最も近づいた男」として知られる河口正史さんが代表を務めるトレーニングジム「JPEC」は、東京の一等地・白金にある。

 充実した施設と、河口さん独自のトレーニングメソッドは評判が高く、プロ野球やJリーグのトップ選手も訪れて個人指導を受けている。

 

 「大腰筋(だいようきん)」。河口さんが推奨するトレーニングは、股関節の前にあるこの筋肉を鍛えることにある。

 大腰筋を鍛えるメリットは「骨盤を体幹部で使えるようにすることで、一歩一歩が力強くなり、ストライドが伸び、速く走れるようになる」と河口さんは説明する。

 生活習慣の違いもあり、日本人は黒人や白人の選手に比べて大腰筋をうまく使えないので、これを自由に操れる体を作れば、飛躍的にパフォーマンスの質が上がるのだそうだ。

 

トレーニングの細かい部分にまで目配りするのが河口さんの流儀
トレーニングの細かい部分にまで目配りするのが河口さんの流儀

 

 日本では新学期が始まった4月中旬。アメリカの短大サンタモニカ・カレッジに留学中の青年がジムで汗を流していた。

 竹田淳さん、19歳。東京・明治学院高を卒業後に単身渡米、短大1年目の昨シーズンはレッドシャツ(練習生)という立場でチームの練習に参加していた。

 

 176センチ、80キロは日本でも大型とはいえないが、2年目となる今年9月からのシーズンで、正QBの座を他の4人のアメリカ人選手と争うのだそうだ。

 「以前は、一つ一つの部位を強くすることが大切だと思っていたが、JPECに来て体全体の使い方を学んだ。河口さんに指導してもらってからは疲れにくくなり、アメリカのコーチが望む動きをイメージしてすぐに体現できるようになった」と効果を実感している。

 

 ジャーナリストだった竹田さんの父・圭吾さんは、2016年1月に51歳の若さで亡くなった。

 圭吾さんのジャーナリストとしての振り出しは、アメリカンフットボール専門誌の編集部員で、長男の淳さんは子どもの頃からフットボールを身近に感じていた。

サンタモニカ・カレッジでコーチの指導を受ける竹田淳さん
サンタモニカ・カレッジでコーチの指導を受ける竹田淳さん

 

 

 「日本人のQBがアメリカの大学でプレーするなんて、素晴らしいじゃないですか。僕もできる限りのサポートをしたい」

 プロと大学というレベルの違いはあるが、本場でのプレーを目指した河口さんだからこそ理解できる思いなのだろう。(編集長・宍戸博昭)

 

 

 

 

 

 

宍戸 博昭 ししど・ひろあき

名前 :宍戸 博昭 ししど・ひろあき

プロフィール:1982年共同通信社入社。運動記者として、アトランタ五輪、テニスのウィンブルドン選手権、ボクシングなどスポーツ全般を取材。日本大学時代、「甲子園ボウル」にディフェンスバック、キックオフ、パントリターナーとして3度出場し、2度優勝。日本学生選抜選出。NHK―BSでNFL解説を20年以上務めている。

最新記事