日大の新主将にQB徳島秀将選手

昨シーズン、27年ぶり21度目の甲子園ボウル優勝を果たした日大の新主将に、QB徳島秀将選手が決まった。
日大は昨季、QB林大希選手が史上初めて1年生で年間最優秀選手に贈られる「チャック・ミルズ杯」を獲得するなど、下級生の司令塔に好素材がそろっている。
徳島選手は3年生だった昨季は、スポッターの指示をサイドラインから見た自らの意見も交えてフィールドのプレーヤーに伝えるなど、作戦面で大学日本一に貢献した。
フットボールをよく理解していて冷静な判断ができる。そして何より、チームへの忠誠心が人望につながりキャプテンに選出されたとチーム関係者は口をそろえる。
徳島選手は横浜にある日大高校出身。父親の秀樹さんは慶応高校、大学でQBとしてプレー。兄の秀一さんも慶大出身で、現在はXリーグの東京ガスでQBとして活躍している「QB一家」だ。

「父と兄がいて今の自分がある。主将としてはチームの連覇が最優先。優秀な人材がいる下級生をどう生かすかが鍵になるが、自分自身も死にものぐるいでレギュラーの座を狙う」
3月19日に東京都内のホテルで開かれた祝勝会の会場で、新主将はチームを牽引する決意と覚悟を語ってくれた。
最近の日大では、試合前にロッカールームで主将が先発メンバーを発表する〝儀式〟がある。
秀樹さんは「息子には、4年生最後の試合で先発メンバーを読み上げるまで、諦めずに努力するように話した」という。
昨年の甲子園ボウルで対戦したライバルの関学大も、昨季は主に控えだった新4回生のQB光藤航哉選手がキャプテンに就任している。
これまであまり例のない、新しい形の「キャプテンシー」が見られるシーズンになりそうだ。