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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

「根性ってなに?」 「ゆとり世代」に通用しない昔の理屈

2013.11.15 12:40 中村 多聞 なかむら・たもん
「根性ってなに?」 「ゆとり世代」に通用しない昔の理屈
「根性ってなに?」 「ゆとり世代」に通用しない昔の理屈

 「根性ってなに? 根性って」―。

 国語辞典で調べたらこんなん出て来たわ。

 「物事をあくまでやり通す、たくましい精神、気力」って。

 根性あるヤツ。根性ないヤツ。

 根性の測り方ってナニ? 周りから見た「感じ」やね。「印象」やね。

 ウエートを挙げる回数とか走る速さ(注1)は数字にできるけど、根性は数字に出しにくいね。

 根性あるなあ、ヤル気あるなあって周りに思ってもらいたかったら、誰よりも朝早くから練習して練習着ドロッドロにして声出して、居残り練習して吐くまで気絶するまで毎日アピールしたら「あいつ根性あるやんけ」ってなりましたわな、昔は。

 ところが。この当然の理屈が、いわゆる「ゆとり世代」の人たちには通用しませんなあ。

 自分に足らないところがあれば、人より多く時間を割いて学んだり訓練したりがわれわれの常識。しかし彼らにはこの感覚はない。ないというか知らない。

 「ゆとり世代」には根性論が通用しない。などと言うオッサン(注2)が多い世の中ですが、昔は皆が根性派だったかと言えば、全くそうではありません。いつの世にも根性のないヤツは山ほど存在しています。僕から見れば根性あったヤツ(注3)なんて少数です。そして現代のゆとり世代にも根性あるヤツはナンボでもいます。

 彼らとわれわれでは「他人に期待する内容」が違うだけなんですよね。ご馳走してくださるセンパイや金持ちと同席したら、センパイのお酒が減ってきたら、そそくさと注いで「おう、サンキュー! 気が利くやないけ!」と褒められて、またご馳走してもらえるように気配りするのが常識なのは昔の事な「だけ」なのです。

 彼らの世界にはその気遣いが常識ではない。だからと言って「なんでそんな事せなアカンねん」と逆らう(注4)ワケでもなく「こういう時はこうやってね」と教えれば、特に逆らわずに動いてくれます。

 こちらが何も教えなければ「要領が悪く、気が利かない」変な生き物ですが、不真面目でワルいワケではなく、そもそもの文化が違うだけなんですね。ヤル気になるスイッチの場所が昔とは違うんですね。

 若いヤツらを自分の思い通りに機能させたければ、オヤジどもが昔のように得意の「根性」とやらを出して必死で勉強して彼らを「スカウティング」するとこから始めなあきまへんな。

 でも、ナンボこちらが頑張ったところでアカン人も多いです。裏切られると気持ちもエネルギーもお金も損させられますから、伸びる人とアカン人を見極める眼力(注5)も養わねばなりませんね。さ、僕も勉強勉強〜っと!

(注1)ウエートも走りも継続が重要なので結局は根性の量を測る事もできるんやけどね

(注2)皆さんも若い時を思い出してみてください。そんなに偉そうに言えるほど根性ありましたか?

(注3)学生時代に厳しい部活を仲間と一緒に頑張ったとかは根性があるとは言いません。そういう低レベルなハナシとちゃいます

(注4)役に立たない無能なヤツがもし逆らってきたら、我慢せず実力行使に出ようと思います

(注5)どうやれば短時間で見抜けるか誰か教えてください

中村 多聞 なかむら・たもん

名前 :中村 多聞 なかむら・たもん

プロフィール:1969年生まれ。幼少期からNFLプレーヤーになることを夢見てアメリカンフットボールを始め、NFLヨーロッパに参戦しワールドボウル優勝を経験。日本ではパワフルな走りを生かして、アサヒ飲料チャレンジャーズの社会人2連覇の原動力となる。2000年シーズンの日本選手権(ライスボウル)では最優秀 選手賞を獲得した。河川敷、大学3部リーグからNFLまで、全てのレベルでプレーした日本でただ一人の選手。現在は東京・西麻布にあるハンバーガーショップ「ゴリゴリバーガー」の代表者。

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