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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

「ライスボウルは今のままで」 日本選手権MVP中村多聞の提言

2014.1.7 13:09 中村 多聞 なかむら・たもん
2本のTDランを決めて、ライスボウルのMVPに選ばれたオービックのRB原=3日、東京ドーム
2本のTDランを決めて、ライスボウルのMVPに選ばれたオービックのRB原=3日、東京ドーム

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 リーグ戦終盤のNFLを数週間遮断していました。理由は国内フットボールに目を慣らししっかり楽しむためです。高校、学生、社会人の4大ボウルはもちろんのこと、プレーオフをしっかり楽しみました。特に一つのチームを応援しているワケではないので、全てのゲームを中立の立場で単に楽しむためだけに観戦していました。今年も面白かったですね〜。無所属の母校なし故の気楽さですね。僕は真のフットボールファンです。

 で、時期的にもやはり日本選手権ライスボウルですね。学生日本一対社会人日本一が対決し、今回も社会人が勝ちましたので、「社会人に学生は勝てない、こんな大会はムダだ!」と言うてる人がネット上に多くいますが、学生日本一のチームに勝てる可能性のある社会人チームは今回の勝利チーム以外に5チームあるかないかだと僕は思います。ですからライスボウルは今のシステムで継続してほしいです。全ての学生、社会人トップチームはこのライスボウル優勝を目指して活動していますからね。

 学生が勝つチャンスは学生に比べて練習量の少ない社会人を、惑わし迷わせ走らせて疲れてもらう。全力を出し切られるとなかなかしのぎ切れないので、何しろ考えさせて疲れさせて考えさせる。

 社会人に少しのミスもスキもないかと言えば、全くそうではありません。それどころかいかに最強の社会人といえども、プレー毎にミスや心のスキは少しぐらいあるもんです。そこを考え抜いて反復練習やり抜いた必殺の作戦で突いて突いて突きまくる。

 今回は試合の後半に社会人側の心が落ち着いてしまい、疲れようが何だろうがガッチリつかんでゆっくり押し出すという「横綱相撲」になってしまいました。こうなるとカラダの大きさ、経験の豊富さ、チカラの入れドコロにおいては何枚も上の社会人をかわすことはできなくなりますもんね。

 前半に死に物狂いでしがみついて、後半もしっかり焦ってもらって何とか最後までもつれ込ませる。みたいなことができれば何とかなりそう、かな〜。

 でも、リーグ戦と違い60分正式計時はチーム力の全てを発揮(露呈)する優れたルールですので、そんな甘くはないねんけどね。

 偉そうに書きましたが、所詮僕はライスボウル勝率50%ですから。

 今年もよろしくお願いします。

中村 多聞 なかむら・たもん

名前 :中村 多聞 なかむら・たもん

プロフィール:1969年生まれ。幼少期からNFLプレーヤーになることを夢見てアメリカンフットボールを始め、NFLヨーロッパに参戦しワールドボウル優勝を経験。日本ではパワフルな走りを生かして、アサヒ飲料チャレンジャーズの社会人2連覇の原動力となる。2000年シーズンの日本選手権(ライスボウル)では最優秀 選手賞を獲得した。河川敷、大学3部リーグからNFLまで、全てのレベルでプレーした日本でただ一人の選手。現在は東京・西麻布にあるハンバーガーショップ「ゴリゴリバーガー」の代表者。

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