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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.180

2017.4.7 13:38
1974年、日大との甲子園ボウルでパスをキャッチする関学大WR小川良一さん=写真提供・小川良一さん
1974年、日大との甲子園ボウルでパスをキャッチする関学大WR小川良一さん=写真提供・小川良一さん

 プレースタイルはあくまでクールなのに、観客の心を熱くする。数あるアメリカンフットボールのポジションで、そんなタイプの選手が多いのはWRかもしれない。

 古い話で恐縮だが、1970年代の関学大に小川良一さんと志浦康之さんという、当時では珍しい身長180センチ台の大型WRがいた。

 スタートしてからパスを受けるまでのしなやかな動き。捕球後の華麗な身のこなしは、他校のWRの憧れであり手本だった。

 馬が疾走するような、独特のリズムでダウンフィールドに出てDBを翻弄する背番号「14」、サーファーのような長髪と口ひげがトレードマークの小川さん。

 スムーズな走りで相手ディフェンダーを抜き去る2年後輩の背番号「80」、七三分けの志浦さん。

 「パスの関学」を象徴するお二方のルックスは対照的だったが、ともに「スター選手」だけが持つオーラを発していた。とにかく格好良かった。

 「チームのためにパスを落とさない。キープレーでは絶対にファーストダウンを取る。インターセプトされたりファンブルをしてチームに迷惑をかけない。QBから投げられたボールには、応援してくれている全ての人の思いがこもっているので、何が何でもしがみつく気概が大切」

 ハワイ・カウアイ島から届いた小川さんのメッセージには、名門チームのWRとしての強い意志と覚悟がにじむ。

 パスを捕るだけでなく、ブロッキングの名手でもあった。長身を生かした切れ味鋭い「クロスボディー」は対戦相手にとって極めて厄介で、小川さんの代名詞でもあった。

 どんなにハードヒットを受けてもすぐに立ち上がりハドルに戻る。ダウンフィールドで繰り広げられるDBとの主導権争いを制するために、日頃のハードワークを厭わない。

 クールにしてホット。格好いいWRの条件である。(編集長・宍戸博昭)

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