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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

【編集後記】Vol.202 

2017.9.22 11:30
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日体大との試合後、悔し涙を流す慶大の4年生OL黒松高志選手=9月17日・アミノバイタルフィールド
日体大との試合後、悔し涙を流す慶大の4年生OL黒松高志選手=9月17日・アミノバイタルフィールド

 雨にぬれたショルダーパッドが、小刻みに震えていた。諦めきれない敗戦に、涙が止まらない。

 関東学生リーグ1部TOP8の慶大―日体大は9月17日、台風接近の影響で冷たい雨が降る東京・アミノバイタルフィールドで行われた。

 慶大は、攻守に精彩を欠き10―20で敗れ2連敗となった。

 昨シーズンの慶大は、主将のエースRB李卓選手という逸材を擁し快進撃を続けた。ライバル早大と日大に快勝し、甲子園ボウル出場まであと一歩に迫った。

 しかし、最終戦で試合巧者の法大に敗れ夢は叶わなかった。

 日本代表にも選ばれた李選手という絶対的な存在が卒業したとはいえ、慶大は優勝候補の一角に名を連ねていた。

 明大との初戦を延長タイブレークで落としたショックを引きずっていたのか、地力を発揮できないまま日体大の勢いに飲み込まれた。

 「李がいないのは確かに痛いが、その分QBのパスが威力を増した。決して弱いチームではないんですが…」

 旧知の慶大のOB会幹部は、そう言って唇をかんだ。

 今季のTOP8は、例年になく混戦模様になっている。第2節を終わって2勝は早大と日大だけ。

 法大、中大、明大、日体大が1勝1敗で並び、2敗は慶大と立教大の2チーム。既に終わった試合でも、再度対戦したら勝敗は変わるのではないかと思うほど、各チームの力は拮抗している。

 2013年に就任した、慶大のデービッド・スタント・ヘッドコーチは5年契約の五年目を迎えた。

 「デービッドとは契約を更新し、(慶応)高校も一緒に見てもらうつもり」と、前述のOBはその手腕を高く評価している。

 リーグ戦は残り5試合。全てに勝ったとしても優勝は難しい状況だが、潜在能力の高い「ユニコーンズ」が、このまま失速してしまうのはさみしい。

 目標を高く設定しただけに落胆も大きいだろうが、第1回甲子園ボウルを制した古豪の意地が見たい。

 4年生には、後輩に何かを残すという大事な使命もあるのだから。(編集長・宍戸博昭)

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