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週刊TURNOVER

共同通信社が運営するアメリカンフットボール専門のウェブマガジン。国内外のフットボールを紹介するベテラン記者のコラムや、国内注目試合の見どころやリポートなどを毎週掲載する。監修は共同通信記者で、NFLの解説者でもある宍戸博昭。

オクラホマ大の連勝止まる アイオワ州立大が金星 米大学第6週

2017.10.11 12:40 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
決勝のTDパスをキャッチしたアイオワ州立大WRラザード(5)(AP=共同)
決勝のTDパスをキャッチしたアイオワ州立大WRラザード(5)(AP=共同)

 早くも6試合を終えたチームが続出している。全米大学体育協会(NCAA)フットボール部門のボウル・サブディビジョン(FBS=旧1部A)では、多くの大学がレギュラーシーズン12試合の半分を消化した。

 しかし無傷で、つまり全勝でここまでたどり着いたチームは決して多くない。

 偶然だが、FBSの130校のちょうど一割、13校を数えた。これを多いと見るか少ないと見るかはともかく、ご参考までに連記しておく。

 リーグ別に並べる。大西洋岸リーグ(ACC)はクレムソン大6勝、フロリダのマイアミ大4勝の2校。アメリカン体育連盟(AAC)は海軍士官学校5勝、南フロリダ大5勝、中央フロリダ大4勝の3校。ビッグ12はテキサスクリスチャン大(TCU)5勝ただ1校である。

 ビッグ10はペンシルベニア州立大6勝とウィスコンシン大5勝の2校。山岳西部連盟(MWC)

はサンディエゴ州立大6勝の1校。太平洋12大学はワシントン大とワシントン州立大のワシントン勢の2校がともに6勝を挙げている。

 南東リーグ(SEC)はアラバマ大6勝、ジョージア大6勝の2校と、まあざっとこんな結果だ。

 USA連盟(CUSA)中部アメリカン連盟(MAC)サンベルト連盟(SBC)の3リーグと独立校の全勝チームは消えた。

 前週、17校を数えた土つかずのチームから4校減ったわけで、このあたりが第6週の番狂わせということになる。

 第1週でランク1位のアラバマ大(SEC)が同3位のフロリダ州立大を退けたゲームを除くと、前週のランク5位の南加大(太平洋12)の黒星や、今週のビッグ12でアイオワ州立大がランク3位のオクラホマ大を破ったゲームなどは、その典型的なケースといえよう。

 NCAAの広報は、今週はランク校にとっての厄日だとリポートしていた。ランク25校のうち、試合がなかった15位のオクラホマ州立大(ビッグ12)と18位の南フロリダ大(AAC)以外の23校で、勝ちが17校、負けは6校と敗戦校が全体の4分の1余りを占めていたからである。

 さて、そこで今週の目玉ともいうべきオクラホマ大の敗戦に触れよう。この試合はれっきとしたビッグ12のリーグ戦である。

 両校にとっては実に81戦目なのだそうだ。ただ戦績はご想像の通り、オクラホマ大の勝利が一方的に続いていたことは言うまでもない。

 しかも試合の場所はオクラホマ大の本拠地、オクラホマ州ノーマンのゲイロード・ファミリー・スタジアムだった。

 オクラホマ大は順調に滑り出した。第1QはQBベーカー・メイフィールドがRBトレイ・サーモンらへTDパス2本を通して14―3と優位に立ち、前半を24―13で折り返した。誰もがこのままだろうと見ていた。しかし、フットボールはそれほど甘くない。

 第3Q、アイオワ州立大はオクラホマ大の攻撃を抑えるとともに、9分50秒にはギャレット・オーエンスがこの試合3本目のFGを決め、さらに残り2分15秒、QBカイル・ケンプがWRマーチ―・マードックへ28ヤードのTDパス。WRアレン・ラザードへのパスで2点のTFPにも成功して24―24と追いついた。

 第4Qは、互いにすべてをさらけ出しての大勝負が展開された。まずアイオワ州立大は12分57秒、ケンプがWRトレバー・ライアンへ57ヤードのTDパスを通して優位に立った。

 前半終わりのFGからこのTDまで、連続21点を記録した勢いは見事だった。

 オクラホマ大は7分21秒、RBに回ったディミトリ・フラワーズが1ヤードの突進で追いついたが、アイオワ州立大は残り2分25秒、自陣25ヤードからのドライブを10プレー費やして乗り切り、ケンプがラザードへ25ヤードのTDパスを決め38―31。これが決勝点となった。

 健闘の守備陣はオクラホマ大の最後の攻撃を5プレーで絶ち切った。アイオワ州立大はこのカード1990年以来の白星で、5勝目を記録した。

 オクラホマ大の敗戦は昨年のオハイオ州立大との試合以来で、FBS最長の連勝は、14でストップした。

 ランク外のチームがランク校を倒したのは、このほかに太平洋12大学でスタンフォード大が、ランク20位のユタ大に23―20で競り勝ち、SECでルイジアナ州立大(LSU)が17―16で21位のフロリダ大を破っている。勝ったのはいずれも開幕当初はランク校だった。

 ランク校同士の決戦はまずACC。24位のノースカロライナ州立大が、昨季のハイズマン賞QBラマー・ジャクソンのルイビル大を39―25で倒した。

 ジャクソンの存在が相手チームのエースの闘志に火をつけるケースがよく見られるが、この試合でもノースカロライナ州立大のRBナイハイム・ハインズが、ランは無論のことパスにも大活躍して勝利の立役者となった。

 なおジャクソンはこの3年間で、パス通算7000ヤード、ラン通算3000ヤードをマークした初の3年生となった。

 もう一つのランク校対決は、ビッグ12のリーグ戦。8位のTCUが31―24で23位のウエストバージニア大をかわした。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

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