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天皇杯全日本サッカー選手権大会
 
第100回大会出場チーム
 
北海道代表

札幌大学(5年ぶり24回目)

札幌大学(5年ぶり24回目)

 北海道予選で格上の社会人チームを相次いで破り、OBで元Jリーガーの河端和哉監督が母校を率いて3年目で天皇杯への切符をつかんだ。目指すはかつて8強に進んだ古豪の復活だ。
 基本布陣は4-5-1。主将の相田勇樹を中心とした堅い守りが持ち味で、相手ボールを追う運動量は90分間衰えない。昨季から主力の4年生は臨機応変に戦術を変える判断力に優れる。縦に速い攻撃を仕掛ける一方、道予選決勝ではサイド攻撃から得点した。
 河端監督は現役時代、ロアッソ熊本(現J3)などで統率力を発揮し、所属先が上位リーグに進むことから「昇格請負人」と呼ばれた。母校の立て直しは「学生のピッチ外の行動や考え方から改善した」という。
 1回戦の相手、ラインメール青森(青森県代表)には教え子を輩出し、自身も現役引退まで3年間在籍した。「互いに戦い方を知っている。縁のある相手に胸を借り、一つでも多く勝ち進みたい」と意気込んだ。

(北海道新聞)

青森代表

ラインメール青森(2年ぶり3回目)

ラインメール青森(2年ぶり3回目)

 青森県予選決勝から登場したJFL所属のラインメール青森FCは、ブランデュー弘前に1度追いつかれたものの、後半終了間際に主将のMF小幡純平がゴールを決め2─1で優勝を決めた。粘りと勝負強さを発揮して接戦をものにし、2年ぶりに天皇杯への駒を進めた。
 今シーズンから新加入したDF太田康介、DF阿渡真也らのベテラン選手と若手がコミュニケーションを図りながら、昨シーズンの失点の多さを克服するため、組織的な守備を磨く意識をチームで共有している。
 前線はFW萬代宏樹、MF菊岡拓朗を中心に、全員で連係して積極的に中央を攻める。望月達也監督は「攻撃、守備ともに主導的かつ攻撃的に自分たちの意思を持ってプレーしたい」と語る。
 J3昇格を狙う勝負の今シーズンは一つ一つの試合に気合いが入る。主将の小幡は「1試合ずつ勝負にこだわり、しっかり勝っていく」と闘志を燃やす。

(東奥日報)

岩手代表

富士大学(16年ぶり2回目)

富士大学(16年ぶり2回目)

 久々の天皇杯出場。岩手県予選決勝は日本製鉄釜石(東北社会人リーグ1部)と対戦し、0-0の後半にFW阿部亮太(3年)が先制ゴールを挙げた。その後は衰えない運動量を武器に無失点で勝利をつかんだ。
 東北地区大学リーグ1部に所属する。今季は上級生が成長。Jリーグのユースチームや強豪校から多くの選手が加わり、選手層が厚くなった。守備陣はGK折口輝樹ら1年生が中心。球際に強く、安定感が増している。
 スピードを生かしたスタイルで勝負する。MF岩村豊主将(4年)は「自分たちのサッカーができるよう、こだわってプレーする」と意欲を示す。
 初出場の2004年は1回戦で試合終了間際に失点し、0-1と惜敗した。チーム一丸となり初得点、初勝利を目指す。

(岩手日報)

宮城代表

ソニー仙台FC(2年ぶり21回目)

ソニー仙台FC(2年ぶり21回目)

 5年連続同じ顔ぶれとなった宮城県代表決定戦。ソニー仙台はJFLの貫禄を見せて仙台大を退け、2年ぶりに代表の座を奪還した。
 チームOBでもある中村元氏が監督に就いて2季目。「どんな試合でも常にタフに戦う」という若き指揮官の下、豊富な運動量を基盤に攻守で常に仕掛け続けるサッカーを目指す。
 代表決定戦は象徴的な戦いぶりだった。Jユース出身の個人技自慢がずらりとそろう仙台大に対し、粘り強い守備で自由を許さない。2―0の完勝だった。
 新型コロナウイルスの影響で活動休止期間が続いたが、主将の荻原健太は「選手それぞれが自分を磨くことができた」と振り返る。Jリーグ勢が準々決勝まで出てこない変則日程の天皇杯。「勝ち進めるチャンスは大きい。ソニー仙台の名前を多くの人に知ってもらえるチャンス」と荻原。上位を目指して走り抜く。

(河北新報)

秋田代表

猿田興業(初出場)

猿田興業(初出場)

 天皇杯本戦は初の挑戦。秋田県予選決勝はノースアジア大を2―1で振り切った。若く勢いのある大学生を相手に、豊富な試合経験を生かした冷静な試合運びが光った。
 相手の出方を見極めて臨機応変に陣形を変え、スルーパスや混戦からシュートを決めて前半で2点をリード。足が止まった後半に1点を返され、なおも押し込まれたが耐え抜いた。
 仕事との両立が大前提で、全体練習は週2日。監督を務めるDF斉藤智一は「『限られた時間で効率よく』をテーマに取り組む」と語る。メンバーが14人と少なく、全員サッカーが身上。東北社会人リーグ1部でもまれて得た経験値と技を武器に、1回戦でJFLのソニー仙台に挑む。

(秋田魁新報)

山形代表

大山サッカークラブ(初出場)

大山サッカークラブ(初出場)

 スピード感のある攻撃でチーム史上初となる天皇杯出場を決めた。核となるのはMF渡部翔宙とFW木村比呂。ともに決定機をものにする勝負強さを備え、この2人で山形県予選3試合の全6得点を決めた。
 チームはパスサッカーを標ぼう。MF伊勢陽平が起点となってピッチを広く使ってボールを回し、MF池田太郎が攻守のバランスを取る。相手のスペースを突くうまさもあり、山形大医学部との県予選決勝では戦術がはまって少ない好機をものにした。
 県予選を通じて1失点の堅固な守備陣はDF佐藤新を中心に粘り強くハードワークをこなす選手がそろう。
 主力は県内の強豪校・羽黒高サッカー部OBが中心だ。「気心の知れた仲間が多く、チームワークは大きな武器」とゲームキャプテンも務めるDF佐藤。前回の代表チームを退けて全国舞台に弾みを付けた。天皇杯ではJFLのいわきFC(福島)に挑む。

(山形新聞)

福島代表

いわきFC(4年連続4回目)

いわきFC(4年連続4回目)

 いわきFCは2016年2月に結成。スポーツを通じていわき市を東北一の都市にすることを目指す。始動から4年で県2部、県1部、東北2部南、東北1部と毎年昇格。5年目の今季はJFLに所属し、全国区の戦いに挑戦している。
 福島県予選は新型コロナウイルスの影響で中止のため、本大会へは県協会推薦による出場だが、過去4大会の躍進からも見てとれるように実力は折り紙付き。チームスタイルは「全員攻撃、全員守備」。圧倒的なフィジカルで攻守にハードワークを徹底し、キャプテンのMF平澤俊輔、MF日高大が正確なキックで攻撃を牽引する。新加入のストライカーFW鈴木翔大は得点感覚に優れ、今季JFLでも4試合3ゴールと絶好調。
 田村雄三監督は「毎年決勝を戦っていた福島ユナイテッドFCや出場できなかったチームの思いも背負って県代表として戦う。」と天皇杯へ決意をにじませる。
 いわきFCの全国での活躍は、福島県民に勇気や希望、元気を与えるものとなる。

(福島民報)

茨城代表

筑波大学(3年ぶり31回目)

筑波大学(3年ぶり31回目)

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でキャンパスが封鎖され、全体練習が再開できたのは8月に入ってからだった。戦術浸透や、戦力の底上げを図る時間が少なく、関東大学リーグでは苦戦が続く。
 それでも、茨城県予選はメンバーを固定せずに戦い抜いた。小井土正亮監督は「試合をしながら成長するしかない状況。毎回新たなヒーローが出ることを願っている」と話す。
 攻撃陣に突出したタレントがいない分、パスワークでの崩しに磨きを掛けている。茨城県予選決勝は流通経済大の強烈なプレスに苦しんだが、少ない得点機をものにした。センターバック角田涼太朗は決定的なピンチを防ぎ、GK桜庭立樹も好セーブを連発。名門大学の勝負強さが徐々に出てきた。
 前回出場した第97回大会は、Jクラブを撃破してベスト16に入った。小井土監督は「天皇杯は多くの人に見てもらえる。チームにとっていい経験にしたい」と意気込む。

(茨城新聞)

栃木代表

栃木シティFC(2年連続11回目)

栃木シティFC(2年連続11回目)

 関東1部リーグの栃木シティFCは今季から、2014年に奈良クラブを初のJFL昇格に導いた中村敦監督を招へい。「判断力の向上」をテーマに、今春から攻守の切り替えが速いサッカーに磨きをかけてきた。
 基本布陣は4―4―2。昨季のチーム得点王で今季もリーグ1位タイの4得点(9月5日現在)を挙げている藤田祥史、今季加入で同3位タイの吉田篤志の両FWが前線の軸。リーグ1位の4アシストを記録しているMF田中輝希が攻撃を活性化する。
 守備の軸は今季J3長野から移籍加入したDF大島嵩弘主将。抜群の空中戦の強さとリーダーシップでイレブンを統率する。
 オールプロ化3年目の今季。元Jリーガーを次々と補強し、関東リーグ随一の選手層を武器に躍進を狙う。

(下野新聞)

群馬代表

tonan前橋(3年ぶり5回目)

tonan前橋(3年ぶり5回目)

 群馬県予選決勝はJ2群馬の下部組織、ザスパ草津チャレンジャーズを相手に、1―1(PK4―3)で辛くも出場権を手にした。今季就任した沢田博之監督の下、堅守をベースとしたサッカーで上位進出を目指す。
 球を保持しながら、ロングボールも織り交ぜて相手ゴールへ迫る。守備はDF田中淳主将とマルキーニョスが中心。攻撃は得点力のあるMF額賀優斗が引っ張り、DF亀井一がサイドで起点をつくる。最前線は昨季、J3相模原でプレーした188センチのFWギリェルミがターゲットとなる。
 前回出場時は2回戦で当時J1の大宮に敗戦した。沢田監督は「まずは初戦突破。カテゴリが上の相手に、力を試したい」と意気込んでいる。

(上毛新聞)

埼玉代表

東京国際大学(2年連続7回目)

東京国際大学(2年連続7回目)

 新型コロナウイルスの影響で代表決定戦が中止となった埼玉は前回代表の東京国際大を県代表に推薦。元日本代表の前田秀樹監督は「関東大学リーグの日程も詰まっていて、動ける選手をやりくりしたい」と総力戦で臨む構えを強調する。
 昨季までのリアクションサッカーをベースに、今季は自ら仕掛ける形を磨いて得点力が向上。C大阪ユース出身のMF有水亮が攻撃の起点をつくり、運動量のある小林友也、落合陸の両MFがスペースに飛び込む攻撃は迫力十分だ。
 2年生FW師岡柊生が9月頭のリーグ戦で左膝を痛めて戦線を離脱したこともあって、強烈なヘディングを武器とするMF宇高魁人の得点力に期待。DF陣は右膝前十字靱帯断裂から復帰した塩野清雅の経験と、状況判断に長ける2年生山原康太郎の連係が光る。
 コロナ禍で5、6月と全体練習が行えない期間も選手が各自で調整し、所属するリーグには7月4日の開幕から参戦。序盤こそ勝利に恵まれなかったが、右肩上がりのチーム状態とともに自信を醸成してきた。

(埼玉新聞)

千葉代表

VONDS市原FC(2年ぶり3回目)

VONDS市原FC(2年ぶり3回目)

 市原市に拠点を置く2011年創設の市民クラブ。千葉県予選は準決勝で前年の予選で敗れた明海大に3―1で雪辱。決勝はJクラブ内定者を擁する強豪の順大を相手に前半先制すると、リードを守り切って1―0で撃破した。
 元J2京都でオーストリア・SVホルンから今季加入した沼大希や地元千葉県出身の池田晃太がFWの軸。正確なアシストが光るMF峯勇斗が攻撃陣を支える。
 J1柏などで選手として活躍し、今季からチームを率いる岡山一成監督の下、運動量の豊富さが特徴で、県予選では体力豊富な大学生相手にも攻守で優位に立った。
 千葉県に大きな被害を与えた昨年9月の台風15号では練習場や選手の自宅が停電するなどの被害を受けた。被災から1年が経過。市原へ明るい話題を届けたいというチームの意思は強い。岡山監督は「『VONDS市原、勝っているな』というニュースを少しでも届けたい」と意気込んでいる。

(千葉日報)

東京代表

東京武蔵野シティFC(7年ぶり5回目)

東京武蔵野シティFC(7年ぶり5回目)

 第93回大会以来の天皇杯出場に、池上寿之監督は「できるだけ上位。(J1と対戦する)ベスト4」と高い目標を掲げる。長所は「粘り強さ」。東京都代表の座を勝ち取った都トーナメント決勝でも、関東大学リーグ1部の法政大に終始押し込まれながらも、守備陣を中心にゴール前で体を張りゴールを許さなかった。この試合でセンターバックに入った中盤が本職の高慶汰は「後ろが耐えれば勝てる」。守備を固めて速攻に活路を見いだす戦術を徹底し、途中出場した快足の石原幸治の一発で法政大を退けた。本戦でも愚直な守備でペースを握ってスピードある前線で勝負を決める、というのが勝利への道筋となりそうだ。日本フットボールリーグに所属するが、7月末でJリーグ百年構想クラブを脱退。プロを目指さず、アマチュアクラブとして生きる道を選んだ。それだけに天皇杯への思いも強い。前線の中川諒真は「上のレベルのチームと戦える唯一の大会」と意気込む。

(東京新聞)

神奈川代表

桐蔭横浜大学(2年連続4回目)

桐蔭横浜大学(2年連続4回目)

 神奈川県選手権決勝ではセカンドチームの桐蔭横浜大FCと対戦。前半は相手の粘り強い守備に苦しんだが、後半から両サイドの幅を生かした攻撃で主導権を握り、DF円道将良とMF橘田健人の得点で2年連続の本戦切符を勝ち取った。
 昨季は初出場した全日本大学選手権で準優勝と躍進。チームはJ1川崎フロンターレをモデルにボールを保持する攻撃的なスタイルを志向する。今夏には攻撃に厚みを持たせるために、選手側の提案で4-3-3の新布陣に変更した。
 主力には全日本大学選抜5人が並び、総合力は高い。来季のJ1川崎入りが決まっている橘田と並ぶチームの要はJ2モンテディオ山形加入が内定しているFW松本幹太。足元の技術が高く、ゴールの起点となるパスで存在感を見せる。
 本大会初戦では山梨学院大ペガサスと対戦。橘田は「一戦一戦大事に戦っていきたい」と意気込んでいる。

(神奈川新聞)

山梨代表

山梨学院大学ペガサス(2年連続3回目)

山梨学院大学ペガサス(2年連続3回目)

 新型コロナウイルスの影響で天皇杯出場チームを決める山梨県選手権春季大会が中止となり、昨年度の県社会人リーグ1部の優勝チームとして本戦出場が決まった。
 東京都大学リーグ1部で戦う山梨学院大の2番手に位置付けられるチーム。トップチームと同様に前線から積極的にプレッシャーをかけ、パスをつないで相手ゴールに迫る。「昨年のチームよりも個人の球際は弱さがある」と五十嵐盤作監督。ボール保持率を高めて攻撃の時間をできるだけ長くし、守備の負担を減らせるかが鍵を握りそうだ。前線には前への推進力がある選手がそろっている。
 児玉征哉主将は「力のある相手に自分たちのサッカーがどれだけできるか楽しみ」と闘志を燃やす。過去2回は初戦敗退に終わっている。チーム力を発揮し、桐蔭横浜大学との1回戦で天皇杯初勝利を目指す。

(山梨日日新聞)

長野代表

アルティスタ浅間(初出場)

アルティスタ浅間(初出場)

 長野県大会での最高成績は2012、17年の準優勝。今年は決勝で松本大を1―0で下して初めて戴冠した。チームを長年支えてきた喜屋武聖矢によるPKのゴールだった。
 昨季のJ3群馬でコーチを務め、J2昇格に貢献した埴田健監督が今季から率いる。短いパスで相手をくいつかせ時間をつくり、味方がどんどんボールを追い越すような攻撃が特長だ。北信越リーグ1部で通算アシスト歴代1位の喜屋武や、岡本裕樹を起点にサイドから切り崩していく。
 セットプレーも武器の一つ。長谷澪杜やJ2愛媛から今季加入の玉林睦実が得点を狙う。守りは玉林中心に激しい当たりで失点を防ぐ。
 日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目標に掲げる。そのためにも必須なのが全国地域チャンピオンズリーグ出場。その出場権を懸けた北信越リーグ1部最終節は9月27日で、今まさに正念場を迎えようとしている。
 天皇杯には一戦必勝で臨む。初戦の天皇杯2回戦の相手は新潟医療福祉大。そのセカンドチームには8月下旬、北信越リーグで3―1で勝利している。

(信濃毎日新聞)

新潟代表

新潟医療福祉大学(5年連続5回目)

新潟医療福祉大学(5年連続5回目)

 北信越の雄として知名度を増す強豪校が3年ぶりの初戦突破を見据える。県大会決勝は新潟経営大に3-0で快勝。「全国で勝つ」ことをコンセプトにするチームは、相手陣内でボールを奪う攻撃的な守備を志向し、泥くさいプレーをいとわない。
 守備を統率するのは青森山田高で全国選手権優勝を経験したDF橋本恭輔。快足左サイドのMFシマブクカズヨシを筆頭に、両サイドからの崩しは相手を混乱させそうだ。万能型のMF松本雄真はJ3カターレ富山加入内定。特別指定選手としてプロの舞台で出場を重ねている。
 新型コロナウイルスの影響で練習試合は組めないが、選手層が厚いチームは「紅白戦のレベルがものすごく高い」(佐熊裕和監督)と不安はない。過去2年はJ3長野パルセイロを相手に主導権を握るも勝負強さという点で敗れてきた。両サイドからチャンスをつくり、ゴール前でエースFW佐々木快が決め切りたい。

(新潟日報)

静岡代表

常葉大学(8年ぶり4回目)

常葉大学(8年ぶり4回目)

 現役時代「ミスターエスパルス」としてサポーターに愛された元日本代表MFの沢登正朗監督が率いて8年目に入った。ハードワークや攻守の切り替えの早さを武器に、代表決定戦で全国自治体職員選手権6連覇中の藤枝市役所を危なげなく退けた。
 相手最終ラインの背後を狙い、次々に攻撃陣が飛び出していく。シンプルなサイド攻撃も迫力十分だ。2トップの一角を担う2年生の小松慧は青森山田高時代にスーパーサブとして全国選手権優勝に貢献した。体の強さを生かした突破力に定評がある。DF速水修平は昨年の東海学生リーグでセットプレーから9ゴール。打点の高いヘッドで貴重な得点源になっている。
 2013年4月の統合前の浜松大時代を含めれば天皇杯出場は8年ぶり4回目。初戦はJFL4連覇中で前回8強のホンダFCとぶつかる。沢登監督は「真っ向勝負なんてめっそうもないが、ジャイアントキリングを起こしたい」と策を練る。

(静岡新聞)

愛知代表

FCマルヤス岡崎(3年ぶり4回目)

FCマルヤス岡崎(3年ぶり4回目)

 愛知県予選決勝でFCマルヤス岡崎は、序盤からサイドを起点に攻撃を仕掛け、ルーキーのFW犬飼翔洋が先制。直後にMF地主園秀美が追加点を挙げ、昨季東海学生リーグ1位の東海学園大を抑えて本戦出場を決めた。
 昨季、日本フットボールリーグ(JFL)11位。就任4季目の元名古屋MF北村隆二監督は、素早い攻守の切り替えと両サイドを広く使ったチーム作りを進める。
 クラブはJFL上位進出を掲げ昨年、2006年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会に出場した元日本代表DF茂庭照幸や元ベガルタ仙台のDF多々良敦斗らを獲得。課題だった守備の再建にめどが立った。攻撃でも、昨季JFLでチームトップの7点を挙げた元G大阪の快足FW平井将生、元名古屋で身長186センチの松本孝平らタイプの異なるストライカーをそろえる。チームディレクター兼選手として昨年現役復帰した51歳の元日本代表FW森山泰行は、精神的支柱としてチームを支える。

(中日新聞)

岐阜代表

長良クラブ(初出場)

長良クラブ(初出場)

 延長にもつれた一戦で昨年敗れた岐阜協立大に雪辱して、初の天皇杯出場をつかんだ。
 気温37度の猛暑で行われた岐阜県代表決定戦。前半2分に先制を許すと、7分にも失点。苦しい展開にもひるむことなく、土壇場の後半44分にPKで追い付き、延長後半3分にCKをDF渡辺良太郎が頭で決めて4-3で競り勝った。4得点中3得点がセットプレーからで、久松孝充監督は「ウエートを掛けるところで集中してやれた」と評価した。
 県立長良高校サッカー部OBを母体にし、現在は東海社会人リーグ2部に所属する。決勝点の渡辺はチームについて「技術のある選手が多く、ボールを回しながら崩したいが、相手の状況などに応じては縦に速い攻撃を使い分けたい」と話す。初戦はJFL勢との顔合わせ。久松監督は「格下は格下の戦いを徹底して、泥くさく愚直に戦いたい」と意気込んでいる。

(岐阜新聞)

三重代表

鈴鹿ポイントゲッターズ(2年ぶり6回目)

鈴鹿ポイントゲッターズ(2年ぶり6回目)

 今年、「鈴鹿アンリミテッドFC」から「鈴鹿ポイントゲッターズ」に名称を変更した。前身チーム時代を含めて2年ぶり6回目の天皇杯の出場を決めた。
 県予選決勝では、昨年決勝で敗れた同じ日本フットボールリーグ(JFL)所属のヴィアティン三重との接戦を1―0でものにした。雨でピッチがぬかるむ中、持ち前の球際の強さを生かしてゲームを支配した。
 チームはFWエフライン・リンタロウが攻撃を引っ張る。昨季、JFLで得点王を記録した決定力のほか、長身を生かしたポストプレーや左足のタッチが光る。FW遠藤純輝はスピードを生かしたドリブルが持ち味で、ほとんどの得点に絡む。
 指揮を執るスペイン人のミラグロス・マルティネス監督はJFL以上のカテゴリーで初の女性監督。「天皇杯は強豪が多く、拮抗したゲームが多くなると思うが、楽しみながら勝ち上がりたい」と意気込む。

(中日新聞)

富山代表

富山新庄クラブ(5年ぶり7回目)

富山新庄クラブ(5年ぶり7回目)

 2015年以来の天皇杯出場を決めた富山新庄クラブ。最終ラインに位置するMF平野甲斐を起点に、後方から精度の高いロングパスを前線に供給する。FW山田貴仁やMF中田大貴も積極的に相手ディフェンスラインの裏を狙い、攻撃的なサッカーを展開する。
 今季から、J3カターレ富山のトップチームアシスタントコーチやU-15監督を歴任してきた高橋勇菊監督が指揮を執る。「攻守共に自分たちから主導権を取りにいく積極性が持ち味」という。
 富山大との富山県予選決勝では3-0と力の差を見せた。「ボールをつなぎながら、じっくりチャンスをうかがう」とのプラン通りに、試合序盤からボールを保持。前半に山田貴が自ら獲得したPKを決め先制すると、その後は無理に攻め急がず試合をコントロールし、チャンスを確実に生かして快勝を収めた。天皇杯に向け、主将を務める山田貴は「富山の代表として一戦一戦大切に戦っていきたい」と意気込む。

(北日本新聞)

石川代表

金沢星稜大学(2年ぶり2回目)

金沢星稜大学(2年ぶり2回目)

 金沢星稜大は、石川県予選準決勝は相手に先制を許す苦しい試合だったが、決勝では昨年に苦杯をなめた北陸大を破り、2年ぶりに本戦へ駒を進めた。
 前半は北陸大に押し込まれる場面があったものの、後半は今春から加わったMF花枝龍之介(1年)のシュートで均衡を破ると守備も機能して相手を零封した。
 チームは自律を重んじ、学生コーチを中心にゲームプランを立てて戦う。本戦1回戦は富山新庄クラブが相手となる。攻撃面ではクロスからのシュートの精度を上げることをテーマに取り組んでいる。練習自粛や予選日程の変更もあってコンディション作りに苦労したが、イレブンは念願の初勝利に向け、闘志満々の顔を並べる。

(北國新聞)

福井代表

福井ユナイテッドFC(9年連続12回目)

福井ユナイテッドFC(9年連続12回目)

 福井県予選決勝は、福井工大を相手に延長戦までもつれ込む苦しい展開。それでも、延長で2ゴールを決める勝負強さを発揮し本戦進出を決めた。
 攻撃陣は、昨季の北信越リーグ1部で29得点を挙げて得点王に輝いたエース山田雄太や決定力のある金村賢志郎らに加え、元日本代表FWの我那覇和樹が加入し厚みが増した。MF吉田旭陽、DF木村健佑はサイドから精度の高いクロスを上げ攻撃の起点となる。
 身長190センチの長身DF橋本真人が守備を統率。当たりの強いDF恩田巧巳も頼もしい存在だ。
 今季から指揮する寺峰輝監督は「相手に合わせて変幻自在なサッカーをやりたい」と一つの形にこだわらず複数のシステムや戦術を浸透させる。チーム内競争は激化し、コンディションを重視して選手を起用していく。
 主将の山田は「いけるところまでいって全国に福井の名を売りたい」と闘志を燃やしている。

(福井新聞)

滋賀代表

MIOびわこ滋賀(3年連続8回目)

MIOびわこ滋賀(3年連続8回目)

 J3長野のヘッドコーチなどを務めた大槻紘士監督が今季から指揮を執り、メンバー31人中12人が新加入と、陣容は大きく変わった。課題の得点力不足を解消するため、前線に人数をかけて攻めるスタイルを志向する。
 昨季のJFLでは1試合平均0.9得点にとどまり、最終順位は9位に終わった。今季は最終ラインから細かくボールをつないで相手ゴールに迫る。昨季のJFLで得点ランキング3位の14ゴールを挙げたFW坂本一輝が攻撃の中心。新加入のFW長谷川覚之やFW竹下玲王は鋭い突破を見せる。右サイドバックのDF西口諒の正確なクロスも武器だ。守備ではベテランのDF内野貴志が最終ラインを統率する。
 滋賀県予選は準決勝、決勝で大学チームに完勝した。若手が多く、自信を持ってパスサッカーを貫けるかが鍵となる。大槻監督は「リスクを負って攻撃でチャレンジしたい。チーム全員の力で勝ちきる」と語る。

(京都新聞)

京都代表

おこしやす京都AC(2年ぶり4回目)

おこしやす京都AC(2年ぶり4回目)

 今季は積極的な補強を行い、選手の6割近くが入れ替わった。府予選を兼ねた京都選手権の決勝では、新加入選手が躍動して4得点の大勝。2年ぶりの天皇杯切符をつかんだ。
 新戦力のベテランが攻守に存在感を示している。J2の京都や北九州などで活躍したFW原一樹は同選手権準決勝で2ゴールと健在。J2栃木から加入したMF寺田紳一が中盤のかじを取り、J3秋田から加わったDF尾本敬が最終ラインを統率する。大卒ルーキーも結果を残し、チーム内の競争は激しい。
 コーチから昇格した瀧原直彬監督は「選手同士のコミュニケーションを一番大事にしている」と語る。前線からプレッシャーを掛けてボールを奪う戦術を継続しながら、新旧戦力の融合を図っている。天皇杯ではいまだ勝利がなく、指揮官は「球際の強さと走りきることを徹底したい」と意気込む。

(京都新聞)

大阪代表

FC TIAMO枚方(初出場)

FC TIAMO枚方(初出場)

 大阪府代表の座を射止めたのはFC TIAMO枚方。代表を決める第25回大阪サッカー選手権大会準決勝で昨年の関西学生リーグ優勝の大阪体育大学に勝利し、決勝では日本フットボールリーグ(JFL)所属のFC大阪をPK戦の末に破って天皇杯初出場を決めた。
 設立は2004年。大阪府5部リーグからスタートし、現在は関西サッカーリーグ1部に所属してJFL昇格を目指している。昨年までJリーグで選手として活躍していた小川佳純が、36歳の青年監督としてチームを指揮する。選手にも野沢拓也や二川孝広、田中英雄、岡本英也などJリーグ経験者がそろう。決勝ではチョ・ヨンチョルが2ゴールを決め、PK戦ではGK武田博行が見事なセーブでチームを勝利に導いた。
 チームスタイルはボールを保持して試合を進めることを理想とするが、大阪府予選では対戦相手の特徴、天候などの環境、試合展開などによって、戦い方に柔軟さを見せている。経験豊富な選手たちに、若手・中堅選手が融合することで、天皇杯でも勝利を目指す。
 小川監督は「天皇杯は特殊な大会。自分もJリーグの頃、下のカテゴリーの相手に下克上されたことがある。今年はレギュレーションが変わって、Jリーグのクラブと戦うには準々決勝まで勝ち進む必要があるけれど『天皇杯でJリーグを倒そう!』と選手にも伝えた」と話している。キャプテンの田中も「JFL昇格が目標だが、それと同時に天皇杯でも勝ち上がって話題をもたらしたい」と意気込む。

(雨堤俊祐)

兵庫代表

チェント・クオーレ・ハリマ(3年ぶり9回目)

チェント・クオーレ・ハリマ(3年ぶり9回目)

 今年1月、関西リーグ1部の社会人クラブ「バンディオンセ加古川」の体制変更に伴い、チーム名も改称した。イタリア語でチェントは「100」、クオーレは「心」を意味し、Jリーグ百年構想の理念実現と、兵庫県ではヴィッセル神戸に続くJ参入を目指している。
 補強も進め、元湘南ベルマーレの38歳、MF佐野裕哉と元ジュビロ磐田のMF上村岬が加わった。練習から率先して声を出し、先頭を走る姿は「自分たちに足りないものを見せてくれる」と在籍2年目のGK沖野泰斗。関学大を2-1で退けた兵庫県予選決勝でも、佐野が前半5分に先制し、上村もボランチの位置から攻撃を組み立てた。
 新経営陣には、日本代表DF昌子源(ガンバ大阪)の父力氏(兵庫県サッカー協会技術委員長)も参画。伏木一紘主将は「名前が変わって影が薄まったが、俺たちがいることを示したい」。日本フットボールリーグ(JFL)のMIOびわこ滋賀との1回戦に未来を懸ける。

(神戸新聞)

奈良代表

奈良クラブ(12年連続12回目)

奈良クラブ(12年連続12回目)

 奈良県予選決勝から登場した奈良クラブは、今季から関西社会人1部リーグに昇格して勢いに乗るポルベニル飛鳥に押され、延長でも決着がつかずPK戦を制して本大会出場を決めた。
 今季から守備陣にJリーグでも活躍した190センチのベテランDF・金聖基、JFLでの経験が豊富な寺島はるひらが加わり安定感が増した。
 中盤は豊富な運動量で得点に絡む水谷侑暉が加入。テクニシャンの菅野哲也とFW島田拓海との連けいが強化され得点力の向上が期待されている。
 2年連続でリーグ全30試合に出場したGK・藤吉皆二朗の負担軽減が今季の課題だったが、上田智輝が成長。真田幸太が湘南ベルマーレから加わり不安を解消した。 
 チームは「球際が激しくなり、よく走る」と林舞輝監督が手応えをつかめば、中村謙吾主将は「ミスを恐れずチャレンジできるのが今のチーム」と話す。昨年は立命館大にまさかの初戦敗退。同じ轍は踏まないと気持ちを引き締める。

(奈良新聞)

和歌山代表

アルテリーヴォ和歌山(12年連続12回目)

アルテリーヴォ和歌山(12年連続12回目)

 8月2日に行われた和歌山県予選(第25回和歌山県サッカー選手権大会)の決勝で、アルテリーヴォ和歌山は紀北蹴球団に3-0で勝利して、12年連続となる天皇杯出場を決めた。
 昨季終了後、長くチームをけん引した白方淳也、角南裕太、寺本健人らが引退。指揮官も5年間チームを率いた坂元要介監督から北口雄一監督へと代わり、新たな一歩を踏み出すシーズンとなる。今季のチームは”ハンティング フットボール”というスローガンを掲げ、ハンティング(狩猟)さながらに「ボールを狩り、ゴールを狩りに行く」(北口監督)。相手陣内からプレッシングを掛けて、そこからスピード感を持って攻撃を仕掛ける。また、ボールを保持する展開になれば、サイドアタックから前線の高さや走り込みを生かそうとしており、県予選決勝では両サイドのクロスから2得点を奪っている。チームの主軸となるのはキャプテンのDF加納錬や、今季から10番を背負うMF髙瀬龍舞、Jリーグでの経験も豊富なFW久保裕一だ。
 これまで天皇杯ではJリーグのクラブに勝ったことがなく、昨年はセレッソ大阪と接戦を演じるも、延長戦の末に1-3で敗れている。今季は「そこからもう一歩、先へ進む。闘志や球際、タックルの深さなど、粘り強く戦う姿を見てほしい」(北口監督)と意欲を燃やす。

(雨堤俊祐)

鳥取代表

Yonago Genki SC(初出場)

Yonago Genki SC(初出場)

 昨年度は決勝でJ3のガイナーレ鳥取に敗れ、惜しくも天皇杯出場を逃したYonago Genki SCが鳥取県代表として天皇杯初出場。チームの結成以来目標としてきた天皇杯の舞台で全力を尽くす。
 1992年にサッカーを通じて元気な人間を作ることを目標に結成し、鳥取県米子市を拠点に活動する社会人チーム。子どもたちに夢を与えること、地域住民にサッカーの楽しさを伝えることなどを目指し、スクール活動も行っている。
 FW藪田貴大を中心に、前線からアグレッシブにゴールを狙う。FW定本佳樹との2トップでの連携からのゴールに期待したい。守備では主将であるDF権代貴之を軸に、前線から連動してハードワークをしながら粘り強く戦う。
 紀川匡彦監督は「全員でパスを回しゴールを狙うスタイルに加え、今年はショートカウンターを狙うことでよりゴールを狙うスタイルとなっている。即戦力の選手も加入し、お互いに切磋琢磨することでチーム力も上がっている。初出場だが目の前の試合に集中し、全力で挑みたい」と意気込む。

(日本海新聞)

島根代表

松江シティFC(6年連続7回目)

松江シティFC(6年連続7回目)

 最後まで運動量を落とすことなく走り続け、6年連続で天皇杯出場を決めた。今季から指揮を執る実信憲明監督の下、ボールを保持して主導権を握るサッカーに球際の強さとハードワークが加わった。
 2018年の中国リーグで得点王だったエースのFW酒井達磨の存在が心強い。19年は左膝のけがでリーグ戦序盤に離脱。復帰した今季リーグ戦は9月7日現在、5試合で3得点と存在感が光る。スピードのほか、体の強さを生かしたボールキープでためができ、攻撃の幅が広がった。
 新加入11人のうちJ経験者は7人。特に中盤は技術力のある選手を補強し、厚みが増した。両サイドMFの菅本岳、泉宗太郎は突破力があり、攻撃の起点になる。昨季までは相手プレスに慌てる場面があったが、キープ力があり視野の広いボランチの垣根拓也が加入し、落ち着いた。
 Jクラブと対戦できる準々決勝を見据え、走り続ける。

(山陰中央新報)

岡山代表

三菱水島FC(2年ぶり13回目)

三菱水島FC(2年ぶり13回目)

 三菱水島は、昨年の岡山県代表決定戦で1ー4の敗戦を味わった環太平洋大にリベンジを果たし、2年ぶりに代表切符を獲得した。
 アマチュア最高峰の日本フットボールリーグに所属していた時代の「堅守速攻」は健在。高い位置から圧力を掛け続けて相手のペースを崩し、ミスを誘う。足元の技術とスピードに優れる宮沢龍二、高瀬翔太の得点力抜群の2トップにつなげて、ゴールを狙う。
 チームの中心は2016年の全国社会人選手権を制したメンバー。高瀬や宮沢のほか、DF山部晃やMF原田顕介らベテラン勢がけん引する。「まとまりではどこにも負けない」と菅慎監督も熟成度には自信を持つ。
 本大会での白星は2007年以来遠ざかっている。主将の中川知也は「最後まで走り勝つサッカーを貫きたい」。100回の節目の大舞台で確かな足跡を刻むつもりだ。

(山陽新聞)

広島代表

福山シティFC(初出場)

福山シティFC(初出場)

 Jリーグ入りを目指す発足4年目のクラブが新たな歴史の扉を開いた。広島県予選の準決勝は後半ロスタイムに同点に追いつき、延長戦を制した。決勝も勢いは衰えず、4連覇中で昨季の決勝で敗れたSRC広島を攻守で圧倒。3―0の完勝劇を飾った。
 目指すのは攻守で主導権を握るサッカーだ。DF田中憧主将が長短織り交ぜたパスで攻撃のリズムをつくる。ドリブルが武器のMF高橋大樹をはじめ、走力に優れた選手がそろうサイド攻撃は大きな武器。一貫して相手DFの背後のスペースを狙い続ける。守備の局面に変われば、素早い切り替えからボールを即時奪還し、再び攻撃へとつなげる。
 現在は広島県リーグ1部に所属。新型コロナウイルス感染拡大の影響で来季の中国リーグ昇格は消え、「最速で2023年Jリーグ参入」の目標も軌道修正を強いられた。だからこそ「Jクラブと試合をやりたい」。今季就任した22歳の小谷野拓夢監督をはじめ、イレブンの今大会に懸ける思いは人一倍強い。

(中国新聞)

山口代表

FCバレイン下関(初出場)

FCバレイン下関(初出場)

 昨年まで3年連続で山口県予選の決勝に出場しながら涙をのんでいたが、ついに悲願の頂点をつかみとった。準決勝からの2試合で計7得点と攻撃力をみせたが、福原康太監督は「もっと点を取れていた。天皇杯までに修正したい」とさらなる高みを目指す。
 両サイドの強力なアタッカーを起点に攻める。22歳のFW西田憲誌朗は県予選で2ゴール2アシストを記録するなど絶好調。38歳のFW森本惟人も2ゴールを挙げており、若手とベテランが互いに高め合っている。
 チームは目標の「Jリーグ昇格」に向けて着実に力を付ける。昨季中国サッカーリーグに昇格すると、参入1年目で10勝6敗2分けの成績を残して10チーム中4位に食い込んだ。福原監督は「山口を背負って戦う。全国にバレインの名前をとどろかせたい」と意気込む。天皇杯は2回戦からの出場で、広島県代表の福山シティFCと戦う。

(中国新聞)

徳島代表

FC徳島(5年連続5回目)

FC徳島(5年連続5回目)

 昨季は四国リーグで3年連続2位ながら、全国社会人選手権で8強入りしたこともあって全国地域チャンピオンズリーグ(CL)に初出場。1次ラウンドで敗れたものの、目標とする日本フットボールリーグ(JFL)に一歩近づいた。今季は四国リーグ初制覇とその先にあるJFL昇格を目指している。
 磐田などでプレーした犬塚友輔監督の下、昨季の主力ら18人が残り、新たに18人が加わった。3―4―3を基本布陣とし、GK荻野賢次郎、CB石川雅博、MF松本圭介のセンターラインを中心に、人とボールが動く攻撃的なサッカーを展開。JFL大分に期限付き移籍していたJ2長崎のFW林田隆介や、東海リーグ1部・FC刈谷のFW下田康太ら能力の高い選手が加わり、チーム内競争は激しい。天皇杯では、まずは愛媛県代表・松山大との初戦(2回戦)に集中し、5度目にして初の白星をつかみ取る。

(徳島新聞)

香川代表

高松大学(初出場)

高松大学(初出場)

 香川県内の大学チームとして初の天皇杯出場を決めた。突出した能力の選手はいないが、全員がハードワークを続け、粘り強い守備から流れをつかむ。本戦は挑戦の場と捉え、初戦突破に集中する。創部は1997年。地元出身で、J2横浜FCなどでGKとして活躍した吉田明博監督が、現役引退した2004年から現在まで指揮する。18年に総理大臣杯全日本大学トーナメント初出場。19年に四国大学リーグ1部で初優勝し、全日本大学選手権に出場した。〝3年連続〟の全国切符は、県代表決定戦決勝で四国学院大に1-0で競り勝って手にした。同決定戦は3試合を戦い、計17得点、1失点。反応が良いGK釜本響、しぶとく競るセンターバックの倉本奏、小方和斗、読みが鋭いMF松本汰一らが堅守の中心となる。初戦の相手はJFLの高知ユナイテッドSC。攻撃の柱のFW河田大聖やMF山内樹らを軸に、カウンターやセットプレーで勝機をつかみたい。

(四国新聞)

愛媛代表

松山大学(2年連続3回目)

松山大学(2年連続3回目)

 四国大学リーグ1部の松山大学は、格上のFC今治を破り23年ぶりに出場した昨年に続き、2年連続3回目の挑戦を迎える。
 愛媛県代表決定戦の相手は、四国リーグ所属のレベニロッソNC。松山大は前半41分、裏に抜け出した石井隆之介の折り返しを福本龍那が流し込み先制。後半16分には石井のFKから田中綜太郎が頭で追加点を奪った。後半終盤は相手の猛攻から1点差に縮められるも、松山大は最後まで集中を切らさず、リードを守り切った。
 新型コロナウイルスの影響から、県代表決定戦が今季初の実戦。練習も週2、3日と制限されており、松山大の「ボール保持率を高めて主導権を握る」スタイルの浸透は困難な状況だが、大西貴監督は「限られた時間で質を高めていく」と前を向く。
 初戦の相手、FC徳島は昨年の国体四国予選で敗れた相手。主将の石井は「決定機を逃さず、リベンジしたい」と決意を強くしている。

(愛媛新聞)

高知代表

高知ユナイテッドSC(5年連続5回目)

高知ユナイテッドSC(5年連続5回目)

 昨年、高知県勢初のJFLに昇格。スーパーシードとして決勝戦から登場した県予選では高知大を2―0で撃破し、JFLの力を見せた。
 今年からC大阪、京都などで指揮を執った西村昭宏GMが5年ぶりに監督に復帰(GM兼任)。元広島のMF横竹翔主将をはじめ、昇格をつかみ取ったメンバーが多数残留し、「攻守にアグレッシブ」というチームの根幹は揺るがない。
 また、いわきFC(現JFL)からスピードと高さを兼ね備えるFW赤星魁麻、讃岐から高知市出身のMF浜口草太が加入。特に攻撃陣は厚みを増した。
 ここ2年は、本戦2回戦でともにJ2クラブに延長戦、PK戦の末に惜敗している。Jクラブの出場が少なく、例年以上に上位進出のチャンスが大きい今大会。西村監督は「まずは2、3回戦で四国勢に勝つ!」。高知県勢初の3回戦突破を見据えた。

(高知新聞)

福岡代表

福岡大学(2年ぶり33回目)

福岡大学(2年ぶり33回目)

 福岡県大会決勝は5得点で九州産業大に大差をつけて圧勝。2年ぶりの天皇杯出場を決めた。
 Jリーグを経験する2人を中心に昨年のレギュラーが6人残っている。FW梅木翼はJ2レノファ山口、MF井上健太はJ1大分トリニータの特別指定選手になっており、今季はJリーグでプレー。福岡県大会決勝では2人とも後半から出場し、梅木は出場2分後にゴールを決めるなどハットトリックを達成。サイドアタッカーの井上も持ち味のスピードあるドリブルで見せ場をつくった。
 チームはコロナ禍で春から2カ月間練習できず、8月にも2週間中断した。「今は選手を把握し、いろいろ試している段階」と乾真寛監督。まだ完成形には遠く、合流したばかりの2人もここからチームにフィットさせていく。
 今年は3回戦までが九州地区のチームとの対戦となる。「3回戦を突破して九州のナンバーワンを目指す」と乾監督は目標を掲げた。

(西日本新聞)

佐賀代表

EVインテルナシオナル(4年ぶり2回目)

EVインテルナシオナル(4年ぶり2回目)

 前身のFC・TOSU以来、4年ぶり2回目の本戦出場。猛暑の中で行われた佐賀県予選決勝では、前年王者の佐賀LIXILFCを相手に延長戦まで110分間ハードワークを続け、終了間際にMF武内大がCKから頭で決勝点を奪って代表権をつかんだ。
 佐賀県リーグ1部に所属する。福岡県のチームを吸収する形で、ことし2月に新たに生まれ変わった。MF柴田隆太朗(前所属・松本山雅FC)らJリーグ経験者も加わって戦力が充実。前線からのプレッシングと、サイド攻撃を織り交ぜたシンプルな攻撃が特長で、予選では格上にあたる九州リーグの2チームに競り勝ってきた。
 前身のチームで天皇杯本戦を経験し、精神的支柱でもあるFW鶴田庸平は「試合を重ねるごとにチーム内の団結は強まっている。前回果たせなかった天皇杯1勝を目指したい」と意気込む。

(佐賀新聞)

長崎代表

MD長崎(2年連続4回目)

MD長崎(2年連続4回目)

 長崎県社会人リーグ1部に所属するMD長崎。メンバーは公務員や会社員が多い。県予選決勝は長崎総合科学大に0-0からのPK戦の末、6-5で競り勝った。ゲームキャプテンのGK渕上隼人を中心に粘り強く戦い抜き、2年連続4回目の天皇杯切符を手にした。
 ピッチを広く使ってパスを回し、両サイドから攻め上がる。チームの心臓となるのは新加入のMF水頭廉。巧みな技術でゲームをコントロールする。FW深町浩之が泥くさく、ひた向きなプレーでゴールに迫る。守備は身体能力が高く、攻撃参加もできるDF上野周平が軸になる。
 1回戦はアウェーで佐賀県代表と対戦する。勝てば、2回戦の会場は地元のトランスコスモススタジアム長崎。今季から就任した西本龍平監督は「長崎を盛り上げるためにも、初戦は絶対に負けたくない」と一戦必勝を誓う。

(長崎新聞)

熊本代表

熊本県教員蹴友団(3年ぶり4回目)

熊本県教員蹴友団(3年ぶり4回目)

 九州リーグを主戦場とし、昨季は10チーム中4位。天皇杯県予選決勝のメンバー18人中、14人が県内の学校に勤務し、生徒の指導とサッカーを両立する。青木太監督は「仕事も競技も真摯(しんし)に取り組むベテランがそろっている」とチームの充実ぶりを語る。
 県予選2試合で2得点したFW大塚翔太(元J2水戸)、空中戦に強いDF藤本大(元J2熊本)ら、プロ経験者4人を要所に配置。県予選決勝では、粘り強い守備からのカウンターがさえ、熊本学園大に2-1で勝利した。5-4-1のラインを引き、分厚い守りでボールを奪取。キープ力のある大塚にボールを預け、少ない手数で相手ゴール前に迫る。
 青木監督によると、これまで天皇杯本戦や全国社会人選手権などで白星がなく、「全国1勝」をチームの目標に掲げる。指揮官は「粘って少ない好機を生かす戦いで勝利する」と初戦突破を目指す。

(熊本日日新聞)

大分代表

ヴェルスパ大分(4年連続10回目)

ヴェルスパ大分(4年連続10回目)

 須藤茂光監督就任3年目の今季は昨季の主力が多く残り、力のあるDF浦島貴大やMF西埜植颯斗、MF金子雄祐、FW薮内健人らが加わった。コロナ禍でJFL開幕が延期となったが、須藤監督のボールをつなぐスタイルを浸透させてきた。3位以内を目指すリーグ戦は、開幕3連勝と好発進した。
 大分県予選決勝では、九州大学サッカーリーグの日本文理大と対戦。前半、右CKから新加入の浦島が頭で合わせ先制。後半8分には同じく新戦力の薮内がドリブルで持ち込み追加点。2分後にはMF利根瑠偉が得点を決め、試合を優位に進めた。守っては相手の攻撃陣に仕事をさせず、無失点で頂点に立った。
 本大会は隣県のテゲバジャーロ宮崎とのJFL勢対決となる。昨年は初戦でJ3ロアッソ熊本に敗れており、瓜生昂勢主将は「Jリーグのチームと対戦するまで勝ち上がり、そこで勝ちたい」と上位進出へ意気込んでいる。

(大分合同新聞)

宮崎代表

テゲバジャーロ宮崎(2年ぶり2回目)

テゲバジャーロ宮崎(2年ぶり2回目)

 宮崎県予選では新加入勢の起用が目立ったテゲバジャーロ宮崎。ホンダロックとの3年連続となった決勝を手堅く制し、天皇杯への切符をつかんだ。
 今季は10人が加入。中でもJ2琉球から期限付き移籍したFW儀保幸英、福岡大卒ルーキーの梅田魁人らは注目株。同予選準決勝では梅田が演出し、儀保が決める場面も。技巧派ストライカーの儀保は決勝でも先制ゴールを挙げた。昨季主力に大幅な入れ替えはないが、FW水永翔馬を起点とした、これまでの攻撃に新しい”形“をもたらした。
 守備は昨季中盤から新戦術がはまり、前季の課題だった失点数を年間60から34に半減。安定感のあるDF井原伸太郎らにJ2経験のあるDF代健司らが加わり、これまで積み重ねたものを継続していくという。
 「天皇杯の目標はJクラブを倒すこと」と倉石圭二監督。まずはヴェルスパ大分との初戦に向け「同じJFL所属には負けられない」と意気込む。

(宮崎日日新聞)

鹿児島代表

鹿屋体育大学(2年連続12回目)

鹿屋体育大学(2年連続12回目)

 昨年の天皇杯全日本選手権2回戦はJ1名古屋相手に3―0で完勝。大金星を挙げたチームの大半が在籍し、今年も「準々決勝まで進みJクラブと対戦」(宮内真輝主将)することを目標に掲げる。
 後ろからボールをつなぎ、攻守両面でアグレッシブなサッカーが特徴だ。攻撃面では、Jリーグ特別指定選手の4年FW藤本一輝(J1大分)、3年FW根本凌(J1湘南)が軸。運動量豊富なボランチ山口卓己らが組み立てる。
 守備も落ち着いた戦術眼を持つDF濱口功聖を中心に粒ぞろいだ。公式戦の中止が相次いだため、試合の入りを大事にしたい。3年目の塩川勝行監督は「いいチームになっている。やってくれると思う」と手応え十分だ。

(南日本新聞)

沖縄代表

沖縄SV(2年連続2回目)

沖縄SV(2年連続2回目)

 沖縄県大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4強が決まった段階で中止となり、実績などから沖縄SVが県代表に選ばれた。
 元日本代表髙原直泰が選手兼で代表を務める。2015年12月創設。Jリーグ入りを目指し現在は九州リーグで戦う。九州リーグは今季、沖縄SVが4連勝で暫定首位を走っていたが中止。昨季優勝チームとして11月の全国地域チャンピオンズリーグ(地域CL)の出場権を得た。
 目下の最大の目標は地域CLで上位に入ってJFLへの昇格。新型コロナの影響で公式戦から約2カ月遠ざかっているが、天皇杯で上位進出しながらチーム力を高め、目標達成を狙う。
 初出場だった昨年の天皇杯は2回戦でサンフレッチェ広島に敗れた。ことしの目標はJリーグチームと対戦するまで勝ち上がること。山本浩正監督は「まずは1回戦で全てを出し切り、1試合でも多く勝ち進みたい」と闘志を燃やす。

(沖縄タイムス)