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<労働時間・休暇部門 グッドプラクティス>医療現場の長時間労働改善

新小山市民病院

新小山市民病院(栃木県小山市)

  • 【事業内容】病院、医療業
  • 【設立年】1948年
  • 【代表者】島田和幸理事長兼病院長
  • 【従業員数】638人(このうち医師は63人)
  • 【担当専門家】社会保険労務士・坂部雅人氏

島田和幸理事長

医療機関の使命は患者の命を守ることだ。だが、全国に広がるコロナ禍で、医療機関はどこも疲弊している。医師や看護師などは、不規則な長時間労働を強いられがちで、自分の命を守ることは二の次になってしまうことも多い。

そこで、新小山市民病院(栃木県小山市)は、島田和幸理事長の強い意思の下、病院改革の第一歩として、業務を効率化することで長時間労働を減らそうという取り組みを始めた。支援は、栃木働き方改革推進支援センターに依頼した。

医師の労働時間上限規制の適用には猶予期間がある。2020年の時間外労働の上限である1360時間から、24年の目標である960時間に向け、毎年段階的に改善し、適正化を目指す年次計画を立てた。まずは数人の医師をモデルケースとして実態を調査し、行動方針案を策定した。そのほか、診療科や医師、週によって異なる個別のシフト勤務制など、さまざまな施策を取り入れた。

新たに導入された出退勤システムの端末

対象は医師だけではない。今年10月から全ての職員に対し、ITによる勤怠管理システムを導入。労働時間の実態を“見える化”することで、意識も変化しているという。

先頭に立って改革を進めている石橋英俊・人事課長は「今回の活動を推進することで、病院運営や経営のエキスパートとなることを目指している。また、それが医療やケアの質、安全性、患者の満足度の向上につながる」と意気込んでいる。

支援した社会保険労務士の坂部雅人氏は「職場には改革意欲があふれている。環境の変化に対応した改善や修正をちゅうちょしないことが成功へのポイントだ」と話している。

担当専門家・社会保険労務士、坂部雅人氏

担当専門家・社会保険労務士、坂部雅人氏の話

職場は改革意欲があふれ、トップの意思のもと自発的、創造的、協働的な課題の発見と改善を続ける職場風土づくりを進めている。一方で、以前からの慣習や規則などが今も残っているところがあり、「働き方」や「仕組み」を見直すことが望ましい課題もある。今後も効率化・生産性向上の目標に向かって着実に実行していくことや、環境の変化に対応した改善や修正をちゅうちょせず進めることが大切だと思う。