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次世代の伴奏者 MONEXな人々「人生100年時代の資産運用とは外国株と為替のプロがやさしく解説」マネックス証券 吉田恒氏 岡元兵八郎 インタビュー

 人生100年時代といわれて久しい。誰もが豊かな老後を夢見るものの、果たして公的年金だけで、今の生活が維持できるのかどうかを考えない人はいないだろう。そのような時代に突入した現在、「お金そのものに働いてもらう」という資産運用は有効な武器になる。資産運用も多様だ。株式投資、債券投資などさまざま。ただ、他国の通貨を売ったり買ったりして利益を出す「外国為替証拠金取引(FX)」や、米国など外国株への投資は、〝初心者〟には敷居が高いと見られている。そこで、そのイメージを払拭(ふっしょく)しようと、マネックス証券のチーフ・外国株コンサルタント岡元平八郎さん、チーフ・FXコンサルタント吉田恒さんの2人のプロフェッショナルが熱く対談した。

外国株とFXの強化

外国株とFXの強化

岡元:まずはお互いの経歴を話しましょう。私は1987年に新卒で、当時ソロモン・ブラザーズという米系証券会社に弊社会長松本大と同期で入社しました。香港を発端に世界的株価大暴落が起きたブラックマンデー(暗黒の月曜日)の年です。社会人になって1年間、研修でニューヨークに行っていました。アメリカの証券会社は、マーケットがよくなくなると社員の首切りをやります。正に現場で、「おまえらトレーディングフロアに来るな。今から首切りが始まるから」というような、アメリカの証券会社の怖さというのを目の当たりにしました。

 26年間ずっと、同じ会社で機関投資家営業をやりました。退社してからは、日本の機関投資家相手に世界54カ国の株式投資のお手伝いをやっていました。その後、証券会社で4年ほど、リテール(個人投資家)向けにアメリカ株の情報提供などのお手伝いをしました。その後、松本との縁で、私の原点である、外国株の仕事をするということで弊社に入社しました。

外国株とFXの強化

吉田:僕は岡元さんと同じ学年ですね。でも社会人になったのは岡元さんよりちょっと早くて、1985年でした。外国為替の専門誌の会社に入り、すごくマニアックな世界で働いていました。岡元さんが、社会人になった年にブラックマンデーの洗礼を浴びたというお話をされましたが、僕も入社した年に為替のビッグイベントがありました。

 僕の場合は、どちらかというと、ポジティブサプライズ(予想外の好材料で驚くこと)という感じでしたがドル高是正で日米欧が協調した「プラザ合意」があり、相場がすごく動くようになったのです。為替が急に脚光を浴びるタイミングでこの仕事に出会い、とてもスリリングな仕事ができました。

 1998年からFX、外国為替証拠金取引が始まりました。それまでは、為替取引はほとんど機関投資家だけの世界だったものですから、個人投資家向けの情報発信ということで、10数年、為替の専門誌で仕事をしている僕にお鉢が回ってきました。その会社で社長も経験し、2000年代に入ってから、株の情報提供をやっている会社との合併がありました。2006年には当時のヘラクレス、ジャスダックに上場させました。そして、為替だけではなく日本株や中国株も扱い、グローバルな情報を提供するなど、業務のフィールドを広げました。その前後に、インタビューや対談を通した松本との出会いもありました。

 投資情報会社の社長をやりながら、為替の専門家として個人投資家の方々に情報発信するというような、プレーイングマネジャーの形でずっとやってきました。その後FXの専門会社から、投資教育の仕事のお声がかかり、2011年から今年まで8年余り、「為替の学校」の学長も務めながら、投資家向けの情報発信とともに投資家教育もやっていた折、マネックス証券から「FXも強化したいから」ということでお声がかかり、今年11月に入社しました。

外国株、実は身近なはず

外国株、実は身近なはず

吉田:外国株、アメリカ株を一貫してやってこられた岡元さんからすると、外国株の魅力というのはどんなところでしょうか。

岡元:ニューヨークにいたときに、ロシアや、ハイパーインフレのペルーの株、同じくすごいハイパーインフレのアルゼンチンの株、ベネズエラの株、あと当時のエジプトとかモロッコの株をトレーディングする責任者とたまたま仲良くなりました。話を聞いているうちに、「株のマーケットというのはいろいろなところにあるんだ、世界中に投資のチャンスがあるんだ、日本株だけが投資対象ではないんだ」ということを、経験しました。

 株の世界だけではないですが、日本と外国を比較したときに、明らかなギャップがあります。日本の投資家は、基本的に日本のマーケットのことしか知らない。株というと日本株。ですが日本は1990年の頭から今まで、日経平均株価(225種)、いまだ、高値を更新してない、非常に不幸な国といえるでしょう。

 一方、アメリカというのは、なんだかんだ問題があるにもかかわらず、ニューヨークダウ工業株30種平均、S&P総合500種がいずれも高値を更新し、その間にアメリカの富というのは何倍にもなっているわけです。ですから、資産のほんの一部でも、アメリカに投資をするということは理にかなっていると考えます。お金を増やすということ、お金が増える国に投資をすること、それが大切なことです。

 私は世界80カ国訪問しています。行くたびに証券取引所がある国に行きます。過去10年ぐらいはアフリカにすごく凝っていました。証券取引所のあるアフリカの8カ国に行って、証券取引所の幹部や、上場企業の責任者に面談し、「あなたの国の将来はどうなるの?」と、個人の興味で聞いてきました。いろいろな国を見てきた結果、アメリカというのは安心して投資をできる国だ、という結論に至りました。アメリカの企業の良い点は、透明性です。情報のディスクロージャーもいいですし、3カ月ごとに決算発表をしています。非常にオープンな決算をやっているということもあり、情報収集も世界の中ではやりやすい方だと感じます。

吉田:外国株、自分もやりたいと思ったりするのですが、難しくないですか。あまり身近でないというか。

岡元:実際にセミナーで、そういう意見がお客さまからありました。「アメリカの会社を知らない、分からない。だから投資をするのをためらう」という声でした。なるほどと思う一方、ちょっと待てよと。日本に住んでいる我々が、朝会社に行って朝一番に、パソコンのスイッチをつけます。そうすると、しばらくして出てくるのがWindows、マイクロソフトですよ。会社によって違いますが、シスコのIP電話っていうのがあります。アメリカ製です。コーヒーはオフィスビルの下に行ってスターバックスで買いますよね。ハンバーガーはマクドナルド、出かけるときは忘れずにアメリカンエクスプレス。そういった企業の株式はみんなアメリカの市場にあるのです。知っている会社に投資するだけで、みなさんのアセット(資産)の状況がかなり変わってくるはずです。

為替は決してハイリスクではない

為替は決してハイリスクではない

吉田:岡元さんに外国株の魅力について語っていただいたので、僕も為替、FXの魅力をお伝えしたいと思います。為替、FXってハイリスクだというような言われ方をされますが、僕からするとそうでもないな、と考えます。例えば、みなさんが一番分かる、ドル円相場などは、ここ5年間を眺めてみても、1ドル=100円、120円を上がったり下がったりしているのです。FXが始まったときから20年以上にわたって、個人投資家向けに情報発信をしていますが、依然として、その誤解が修正されていないと感じますね。

 為替は決してハイリスクなものではない。そして、為替は森羅万象に通じるという言葉があり、いろいろなことが関係しているわけです。単に経済指標だけではなくて、政治も関係するし、安全保障が材料になることもある。だから、理解しようとして勉強して、そこで楽しみを感じるということができるという面もあります。そのへんをより多くの方々に伝えていきたい、FXのファンを、為替取引のファンをどんどん増やしていきたい。と、20年間やってきています。とにかく「為替も楽しいよ」ということを伝えたい。

 日本の投資家が直接的にリスク資産に対して投資しているウェートは低いと言われます。しかし、例えば生命保険会社を見てみましょう。生命保険会社というのは、お客さまから保険でお預かりした資金を、ざっくり3割とかかなりの割合で、外国株・債券といった、為替リスク商品で運用しているわけです。それは結果的には間接的に自分が無自覚のままに、為替リスクを負っているということなのです。ちゃんと為替リスクを負っているのであれば、無自覚ではなく、しっかり自覚してやるべきだと思います。

 資産運用に対しては、ゴールなき戦いだ、と感じます。これが塾だったら、合格がゴールです。ところが資産運用っていうのは、為替ってどんなもんで、どうやって取引するのかというスタートアップの部分を聞いて終わりじゃなくて、そこから勝負なわけです。資産運用の中で損をすることもあるわけですけど、継続的に資産を増やしていくため、長く取引をしてくためのフォローアップの部分がすごく重要になってきます。前職でもそういう点をすごく意識していましたし、マネックスに入ってからも、そこは意識してやっていきたいです。

岡元:日本の個人投資家の「株の投資」に対する理解と、アメリカ人の個人投資家のいわゆる「株の投資インベストメント」に対する理解が、全然違うと思います。1990年から今まで高値を更新していない日本株の株価指数というのは、要はジグザグだったわけです。買ったらどこかで売らないと損しちゃうわけです。

 これでは、投資のマーケットじゃなくて、トレーディングのマーケットなわけで、投資ができないのです。ところが証券会社は投資家に対して、「株で投資をしましょう」ときれいごとを言っている。一方でアメリカは、リーマン・ショックやITバブルがはじるということがありましたが、結局、主要な株価指数は高値を更新しているわけです。これって投資ができるマーケットなわけです。アメリカの個人投資家と日本の投資家が経験した投資というのは、まったく違うと言わざるを得ません。とはいえ私は、自慢ではないですが自分で保有している日本株は今まで1株も売ったことはありません。

当たり前のことを伝える…

当たり前のことを伝える…

岡元:日本株はご存知のとおり1990年の初頭、世界の時価総額の半分以上を超えていました。今は逆になっています。この事実をちゃんと客観的に考えるべきです。日本の将来は、人口が減っていく。そして、国内総生産(GDP)経済成長率についても、アメリカと日本を比較した場合、これからの30年間、アメリカのほうが相対的に増えていくという見通しがあるわけです。やはり、ここでアクションを取らないということが、一番のリスクだと思います。

 テレビの朝のニュースを見ると、「日経平均株価など日本株の株価が今日、上がりました。なぜならニューヨーク株が強かったからです」というアナウンサーの読み上げる言葉をよく聞きます。日本株への批判のつもりはないのですが、「昨日のニューヨーク株の上昇を受けて、今日の日経平均株価は強いです」などとの解説を聞くと、日本株の主体性のなさを感じます。1990年代の初頭には、日経平均株価が上がったからニューヨークが上がるっていう時代もあったわけです。

 では、「2020東京五輪・パラリンピックの後に日本の時代が本当に来るんですか」とみなさんに聞いたとき、自信を持って手を挙げる人がいるかって、疑問です。私がこうやって言っていることが間違ってかもしれないし、間違ってないかもしれない。だからそのリスクをヘッジするためにも、一部でいいから、成長している外国株への投資をした方がいいと思います。これからの時代を生き耐えるためにも必要でしょう。私は自分の子どもの学費も、外国株への投資で払ってきたという実績もありますので、決して理論だけでお話しているわけではありません。

吉田:僕は長いこと、岡元さんと違って、個人投資家向け一本やりで今までやってきました。個人投資家の方々の考え方って、やっぱり特別だ、と感じる部分があります。機関投資家の方々っていうのは、他人のお金を運用するわけです。一方、個人投資家は、自己資金を運用するわけですから、損をするともろに自分に跳ね返ってくるわけです。だからこそ、ある意味、機関投資家以上に個人投資家の方々のほうが、「資産を増やす」「損をしない」ということについてのこだわりってすごく強いと思います。

 だからこそ、懇切丁寧に当たり前のことを伝えることによって、しっかり自己資金を増やしていける可能性があるっていうのを理解してもらう、伝えていくっていうことが、やらなければいけないことだと痛感します。

岡元:マネックスという会社は、意思決定も早いです。媒体がインターネットですから、お客さまに情報配信する上で、とても強いと感じています。中長期的には、アメリカ株以外の、いわゆる「グローバルエクイティ(グローバル株式)のマネックス」と呼ばれるような会社になるために、自分が貢献できればいいなと思います。

吉田:とにかく若い会社だと思います。まだ入って1カ月もたっていませんが、若くて自由でエネルギッシュな会社だ、と日々感じています。これまでのところマネックスでは、FXファンの伸びしろというのは十分に生かしきれてこなかったのではないか。マネックスのようなオンライン証券は、日本株をやっているお客さまのほうが圧倒的に多い。新たにこれからFXをやる人を増やすということだけではなくて、日本株をやっている人に、FXの強みや良さをしっかり伝えていきたい。

岡元:吉田さんの強みの為替と、私の強みの外国株。この2つがスクラムを組むと、世の中の外貨資産に対する意識というのが変わってくるのではないかと勝手に想像しています。いかに分かりやすく、懇切丁寧に、個人投資家の方の視点でなるほどね、と思ってもらえるような説明がとても必要だと思っています。そういった意味からも、外国株と為替のプロがタッグを組むことで、個人投資家の方々のお役に立てるという自負はあります。

吉田 恒

吉田 恒(よしだ ひさし)

チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ FX学長
大手の投資情報ベンダーの編集長、社長などを歴任するとともに、著名な国際金融アナリストとしても活躍。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊、2016年トランプ・ラリーなどマーケットの大相場予測をことごとく的中させ、話題となる。
機関投資家に対するアナリストレポートを通じた情報発信はもとより、近年は一般投資家および金融機関行員向けに、金融リテラシーの向上を図るべく、「解りやすく役に立つ」事をコンセプトに精力的に講演、教育活動を行なう。
2011年からマネースクエアが主催する投資教育プロジェクト「マネースクエア アカデミア」の学長を務める。
書籍執筆、テレビ出演、講演等の実績も多数。

<略歴>
1985年4月 為替専門誌発行・自由経済社(現・DZHフィナンシャル・リサーチ)
2003年2月 同社代表取締役社長に就任 
2003年4月 合併により持ち株会社、T&Cホールディングス取締役に就任
2006年12月 T&Cホールディングス、ヘラクレス(現ジャスタック)上場
2011年7月  株式会社マネースクエアのアカデミア学長に就任

岡元 兵八郎

岡元 兵八郎(おかもと へいはちろう)

チーフ・外国株コンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー
上智大学を卒業後、ソロモン・ブラザーズ証券(現シティグループ証券)入社。東京、ニューヨーク本社勤務を含め26年間同社にて一貫して外国株式のマーケティング、外国株式関連商品業務に携わり、外国株式部の上級管理職として機関投資家相手の外国株式ビジネスの拡大に努める。新しい海外株式市場への投資への啓蒙活動を精力的に行い、日本の機関投資家が世界54カ国の株式市場へ投資を行うサポートを行ってきた。
その後4年半はSMBC日興証券株式会社で、エクイティ部、投資情報部にて米国株式市場・企業情報の情報収集、分析、顧客向け資料作成業務の責任者として、個人投資家向けに米国株式投資の啓蒙活動を行うなどし米国株式仲介事業の拡大に貢献。
北米滞在10年、世界80カ国を訪問、33カ国を超える北南米、アジア、欧州、アフリカの証券取引所、証券会社、上場企業のマネージメントへの訪問を行うなど、グローバルな金融サービス部門において確かな実績を築く。

<主な著書>
「日本人が知らない海外投資の儲け方」(ダイヤモンド社)

<略歴>
1987年4月 ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社(現シティグループ証券株式会社)
2001年12月 合弁日興シティグループ証券株式会社 マネージング・ディレクター
2013年12月 SMBC日興証券株式会社 エクイティ部/投資情報部 外国株式課長
2018年7月  株式会社デルタ 21 ジャパン 代表取締役兼CEO

マネックス証券株式会社

マネックス証券株式会社

マネックス証券株式会社は、1999年4月に松本大とソニー株式会社との共同出資で設立されました。現在は、日本、米国、香港に個人向けを中心とするオンライン証券子会社を持つ持株会社マネックスグループ株式会社の主力事業として機能しています。口座開設をはじめ、日本株、米国株、投資信託、債券、FX、NISA、iDeCoなどの金融商品の取引をオンライン上で完結するサービスを提供しており、昨今ではレポートやロボアドバイザー、ラップ(投資一任)サービスなど、AIやフィンテックを活用した先進的なサービスの提供も進めています。
社名のMONEXは、MONEYのYをひとつ前に出して、「未来のMONEY。次世代におけるお金との付き合い方をデザインして、お客様に提供していこう。」という意味が込められています。総合オンライン証券として個人投資家へ世界最高水準の金融サービスを提供することを目指しています。

マネックス証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第165号
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