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 「聞く」と「聴く」はどう違うのだろうか。「聞く」は一般的な表現だが、「聴く」には「身を入れてきく」という意味がある。音楽や講義などを「聴く」という場合に使われる。マネックス証券は、ネット証券であるがゆえに、店頭での「フェーストゥフェース(対面)」接客は行わない。自社のコンタクトセンターを通じ、お客様からの声を「聴く」ことで、お客様と「ワントゥワン」の関係を目指す。2008年、青森県八戸市に「八戸コンタクトセンター」を開設。松下真之助センター長と、お客様からの電話やメールでの問い合わせに対応しているコミュニケーターの蝦名勲さん、中村愛果さんに、コンタクトセンターでの最前線を語ってもらった。

コンタクトセンターでの研修は必修

コンタクトセンターでの研修は必修

松下真之助・センター長(以下、松下):八戸市は人口23万人弱で、日本一の水揚げを誇るイカ、ブランドサバ 「八戸前沖さば」といった海の幸と、市中心街にある屋台村、太平洋と複雑な海岸線がつくりあげる種差海岸(たねさしかいがん)の絶景など、魅力的な場所が多いです。

 現在、40名強が平日の午前8時から午後5時のシフト勤務で、お客様からの相談や要望などの電話対応に当たっています。当社で直接お客様と話す部署は、コンタクトセンターだけです。「お客様と直接お話しをする、コンタクトをとるためのセンター」という意味を込めて、社内では「コンタクトセンター」という呼び方をしています。お客様向けのご案内にはコールセンターと記載していますが、「コンタクトセンター」いう名称に込めた想いを少しずつ発信していき、対外的にも「コンタクトセンター」という呼称を使っていく方向に持っていきたいと考えています。

コンタクトセンターでの研修は必修

八戸市 種差海岸

 東京の本社採用の社員も必ず、コンタクトセンターで研修を受けます。それは、お客様対応の経験の有無が、商品を作ったりお客様に提案を行う上で雲泥の差が出てくる、と考えるからです。お客様は「こういうことを言いたいのだろうな」「こういうことを不満に思っているのだろうな」と想像する経験や知識は重要です。ここでの3カ月間の研修終了時には、商品に関する高いスキルを持っている先輩社員のサポートの下で、基本的な問い合わせの電話には出られるようになることを目標にしています。

 社長の松本も、年に幾度か八戸に来ています。松本は、社内のテレビ会議でも、コンタクトセンターではどんな電話を受けているのか、ということを非常に気にかけています。コミュニケーターが電話やメールで対応した内容は、システムを通して個人が特定できないように処理された後に全社に展開し共有しています。要望・苦情については、社内で協議し予算を組んで取り組むべきだと決まれば、直ぐに対応を開始します。加えて、改善点については、自社のウェブサイト上でお知らせし、問い合わせのあったお客様にフィードバックしています。

地元採用を中心にスタッフを育てる

地元採用を中心にスタッフを育てる

松下:コンタクトセンターに八戸が選ばれた理由は、「東京の本社から3時間程度で来られる陸続きの場所」「大学などの教育機関があること」「自治体のバックアップが受けられること」などがありました。八戸は青森県の中では雪が少ないということも加味されました。2008年に20人弱でスタートしたコンタクトセンターで、私は開設半年後の2009年4月より勤務しました。今は、八戸市を中心に青森県内や東北地方の学生を新卒採用しています。八戸で採用したメンバーには、長く働いてもらい、後輩たちを育てて欲しいという願いがあります。

中村愛果さん(以下、中村):八戸市出身で2013年に入社しました。この仕事に就いてから、以前にも増して新聞を読むほか、スマートフォンのニュースアプリを見るようになりました。私自身も、投資信託などで資産運用を行っています。私の友達と「NISA(少額投資非課税制度)ってどんな仕組みで、利用した方がいいの?」とか「iDeCo(個人型確定拠出年金)をやってみたい」という話になったとき、制度やメリット・デメリットも伝えられるようになり、とても感謝されています。

蝦名勲さん(以下、蝦名):弘前市出身で2011年に入社しました。入社後、金融の楽しさを学びました。地元に帰って友達と食事に行くときは、投資関連の話が多いです。商品や外国為替について相談を受けて、アドバイスをするときもあります。自分が投資を行うことで、投資の楽しさを覚えました。それだけではなく、投資で損をしたときの気持ちとか、利益が出たときのうれしい気持ちとか、お客様の気持ちが理解できるようになりました。

1日の電話が9,000件を超えた日も

1日の電話が9000件を超えた日も

松下:コンタクトセンターへの電話の数を左右するのは、株価の変動が一番です。印象としては、株価が下がっていくときより上げていくときの方が、問い合わせ件数は多いです。株価が上がっていくと「いいタイミングで取引をしたい」という気持ちが働き、「(取引をおこなおうと)久しぶりにログインしようとしたらうまくできない。どうしたらいいのか」などという問い合わせが多くきます。株価が上がり続けていて乗りに乗っているときでも、不意に下がると問い合わせが増えます。

蝦名:私は、メールでの問い合わせの対応を担当しているのですが、アベノミクスを好材料に急ピッチで株価が上がり、その後、一気に下がったことがありました。その時に、信用取引をされているお客様から、どうしたら良いのかという問い合わせがかなり入ってきました。

中村:最近では2017年1月、外部システムから自社システムへ切り替えた時です。ウェブサイトの画面(ユーザインタフェース)が変わったタイミングで、使い方の問い合わせが増えました。

松下:システムの切り替えは昨年(2017年)1月5日でした。通常ですと、どんなに多くても問い合わせは1,500件ぐらいなのですが、その日は1日に9,000件以上の問い合わせがきました。システムの変更が、お客様にとって、大きなインパクトがあることを感じた1日でした。

1日の電話が9000件を超えた日も

蝦名:問い合わせのメールも、普段は1日の受信が200件から300件なのですが、1月5日は3,000件を超えて受信しました。そのときは、私を含めコンタクトセンター全員で電話対応を行い、電話の受付時間が終わった後に、今度はみんなでメールの対応をしました。八戸の社員だけでは追いつかなかったので、本社の協力も得ました。

松下:もちろん、事前に考えられる事態を想定し、想定問答等を作成しているのですが、問い合わせは多岐に渡ります。そのため、基本的に問い合わせが殺到したときは、電話をお受けすることを最優先しコンタクトセンター全員で電話対応をします。メール対応の担当者や、お客様へのアウトバウンドの担当者も、電話の問い合わせに対応します。

蝦名:電話口で感情的になるお客様もいますが、状況を冷静に説明し、対処方法をご案内しています。6人程度のチームが協力し合って電話対応をしており、それぞれのチームにスーパーバイザーがいます。コミュニケーターが電話対応で困っているときは、スーパーバイザーがコミュニケーターをサポートします。同じ質問であっても、お客様の問いかけは違います。お客様が知りたいことを素早く理解して適切に答えることは、電話でもメールでも大切だと感じています。

「伝える」以上に「聴く」ことを

「伝える」以上に「聴く」ことを

中村:税金に関する問い合わせ対応をした後に、お礼を言うために電話をかけてきてくれたお客様がいます。お客様が「中村さん、ありがとう」と言ってくださった時は、うれしかったですね。今、コンタクトセンター全体では、「1to1(ワントゥワン)の対応をしましょう」というスローガンを掲げています。お客様の年齢もご高齢の方から若い方までいて、話し方や話すテンポも、お客様によって求められているものが違います。お客様にあった対応を、常に心がけています。このことを心掛けたためか、2016年、2017年の「ベストコミュニケーター賞」に2期連続で選んでいただきました。

松下:お客様が何を求めているのかということを理解することが、何よりも大切だと考えています。ともすると、「こちらはこういう思いでやっているのです」と理解してもらいたい気持ちが大きくなってしまいがちです。私たちの思いをお客様に理解していただくことも大切ですが、それよりも、お客様の声をひとつひとつ丁寧に聴くことのほうがはるかに重要です。八戸コンタクトセンター全社員が、今後もお客様に寄り添った対応を通して、お客様と「1to1(ワントゥワン)の関係」をつくりあげてまいります。

松下 真之助

松下 真之助(まつした しんのすけ)

1982年6月28日生まれ、茨城県県出身
2009年4月よりマネックス証券株式会社八戸コンタクトセンターの開所に参加
2009年10月より八戸コンタクトセンターのスーパーバイザーとして赴任
2017年4月に八戸コンタクトセンター長就任、現在に至る

マネックス証券株式会社

マネックス証券株式会社

マネックス証券株式会社は、1999年4月に松本大とソニー株式会社との共同出資で設立されました。現在は、日本、米国、香港に個人向けを中心とするオンライン証券子会社を持つ持株会社マネックスグループ株式会社の主力事業として機能しています。口座開設をはじめ、日本株、米国株、投資信託、債券、FX、NISA、iDeCoなどの金融商品の取引をオンライン上で完結するサービスを提供しており、昨今ではレポートやロボアドバイザー、ラップ(投資一任)サービスなど、AIやフィンテックを活用した先進的なサービスの提供も進めています。
社名のMONEXは、MONEYのYをひとつ前に出して、「未来のMONEY。次世代におけるお金との付き合い方をデザインして、お客様に提供していこう。」という意味が込められています。総合オンライン証券として個人投資家へ世界最高水準の金融サービスを提供することを目指しています。

マネックス証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第165号
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