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47NEWS

次世代の伴奏者 MONEXな人々

 100円から投資が始められ、10万円あれば世界のいろいろな国やセクターに投資できる時代に入った。投資をすることでマーケットや世界の動きに興味を持ち、日本だけではなく世界情勢が見えてくるようになる、と力説する松本氏。ただ、投資には当然リスクもある。自分の大切なお金を守り増やすためには、事前準備は欠かせない。例えば、健康のために水泳をやろうとして、いきなりプールに飛び込むのは危険だろう。まずは、準備体操を行い、泳ぎ方を学ぶことも不可欠だ。金融の最前線を走り、マネーのプロフェッショナルの松本氏が、投資をする前の「はじめの一歩」につながる、基本的な考え方を語った。

株価の動向を左右するのは?

株価の動向を左右するのは?

 ずばり長期的に見て、日本の株価は上がっていくと考えています。1987年の世界同時株安の引き金となったニューヨーク市場の株価暴落、いわゆるブラックマンデー(暗黒の月曜日)から30年間、NYダウ(ダウ工業株30種)は約12倍になりましたが日経平均株価はあまり変わっていません。では、これからも日本の株価はこれまでの30年間と同じようにあまり変わらないのかというと、そうではないと思っています。何故かはあとでお話ししますが、アメリカなど海外の株価と同じように上がっていくのではないかと。長期的に見て株価が上がっていきそうなのか、上がっていきそうにないのかというのは、投資家のメンタリティーを決める上ですごく重要で、投資家のメンタリティーも株価を上げる要因になっていると思います。

 株価動向を考えるときに、よく世界や日本の経済がどうなっているのかを分析すべきという話になります。もちろん経済状況も重要なのですが、例えば過去の日経平均株価の動きを見てみると、1989年の日経平均株価3万9,000円からリーマン・ショック後の2008年に8,000円台半ばまで約4分の1に下がる過程で、日本の国内総生産(GDP)はほとんど変わっていません。これが何を意味するかというと、経済や景気の変動による株価の動きよりも、株価が持ついろいろな特性による動きの方が、はるかに大きいということです。

なぜ日本株は30年間上がらなかった?

なぜ日本株は30年間上がらなかった?

 世界の株価が上がったのに日本の株価が上がらなかったのはなぜか、私は2つの理由があると考えています。1つは、政府の金融政策により相対的に比較して市場に出回るマネーの量を絞ってしまったことです。1990年3月に橋本龍太郎内閣が総量規制を始めて、その後、日銀総裁に黒田東彦さんが就任するまでの約四半世紀を振り返れば、世界全体と比較した場合、日本はマネーの供給量を絞ってしまいました。その結果、株価も不動産も、その他いろいろな物の値段が下がりました。物の値段というものはお金の現象なので、お金が多くあれば上がり、お金が少なければ下がるのです。2008年にアメリカでリーマン・ショックが起きて株価が下がりましたが、アメリカでは金融政策により大規模な量的緩和(マネーの量を増やす政策)などを行い、値を戻しました。世界に比べてあまりにも絞ってきたマネーの供給量を、日本も世界と同じスピードでもしくは取り返すぐらいのペースで、増やさなければならないという風に変わったわけです。

 もう1つは、日本全体が株価の動きに対して無関心であることです。「株価が下がったとしても、お金持ちが困るだけでしょう」という考えも根強いです。株価の上昇につながるような何かベターな政策を与党や政府が実施しようとすると、「金持ち優遇か」というような批判の声が上がり実現しませんでした。

 アメリカなどは最たる例ですが、高齢者の年金から子どもが高等教育を受けるためのお金まで、だいたい株で運用しています。株価が下がると、みんなが困ってしまうのです。これはもう、財務省も中央銀行も議会も政府も、大統領もメディアも企業経営者も、みんなが分かっていることで、株価が下がったらほったらかしにしません。だからリーマン・ショックが起きても、ほったらかしにしなかったのです。アメリカには、「株価には波はあるけれど上がっていくのが良い」というコンセンサスがあり、その結果、いろいろな政策が実施されます。そういうことが行われてきた国とそうでない国では、さすがに株価に大きな差が出るのです。

 日本でも今やるべきこととして、金融緩和を始めました。恐らく反対する勢力は非常に小さいので、緩和政策はこれから5年ぐらい続けられるでしょう。また、公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などで、日本株での運用比率が上がっています。それを考えると、株価が下がった場合、「下がっても自分たちには関係ない」ではなくて「下がると我々、国民が困るよね」というふうにコンセンサスが少しずつ変わっていくでしょう。そうすると普通に考えれば、株価に悪い影響が出るようなことは行わなくなってくるし、そういうことをやろうとする会社は市場から除外されていくはずです。

 日銀による金融緩和の継続や、年金の日本株での運用比率の上昇(日本国債から日本株へ)により流れが変わってきているので、これからの日本株はアメリカなど海外の株と同じように、上下の波はあるけれども長期的には段々上がっていくようにトレンドっていうか構造が変化したのではないかというのが、私たちの考えです。

日本人の金融リテラシーは低くない

日本人の金融リテラシーは低くない

 よく日本人の金融リテラシーは低いなんていう人がいるのですが、全く間違っていると思っています。バブル経済のピークで、日本人(家計部門)は不動産を〝売り越し〟たのです。世界中でこれまでいろいろなバブルが起きていますが、いずれもバブルのピークで各国(家計部門)は〝買い越し〟ています。日本人だけが例外的にバブルのピークで〝売り越し〟たのです。さらに、売って得たお金で株も買わず外貨も買わず、当時年率6%の金利が付いていた円建ての定期貯金とかワイドを買っていたのです。その後、株価は下がり、外国為替相場ではドルが下がり、円高になって、金利は下がった。つまり、日本人は、「ウルトラベストパフォーマンスアセット」にお金を移していたわけです。

 従って、日本人はマクロ的に見ると非常に正しい判断をしたということになります。個人の金融リテラシーが高ければ高いほど、どんなに「貯蓄から投資へ」というプロパガンダをやっても、長期分散投資をしましょうなんて言っても、実際に株価が上がらないのであれば「貯蓄から投資へ」は起きません。全てはマーケットがどうなるか、長い目で見て株価が上がるのかから始まるのです。マーケットの動きが個人を動かすのです。

 ところが、こういうことについて誰も説明してこなかった。「貯蓄から投資へ」とか「長期分散投資をしよう」と呼び掛けながら、国も政治家も官僚も、誰もが「これから国として日本の株価を上げていく」「こういう理由で日本の株価は上がると思う」などということを言わなかったのです。非常に無責任というか、おかしく感じます。

今が話すべき時

今が話すべき時

 今後、株価が上がっていくかどうかを判断するには、もちろん世界経済も見ていますが、その他のいろいろなチェックポイントでおおむね「青信号」が揃っています。我々はこのことをしっかり話すべきだと思いました。投資家のメンタリティーって意外と簡単で、金融リテラシーうんぬんよりも、過去10年、20年の移動平均線(過去の株価の平均値をつないだ線)が上がっていると、なんとなくこの先も上がると思ってしまいます。アメリカの場合、リーマン・ショックで株価が下がっても、10年、20年のスパンの移動平均線を見るとずっと上がっているので、「国がちゃんと株価を大切にしてきているから、一時的に下がってもまた戻るよね」と思うわけです。ところが長い期間の移動平均線が横ばいだったら、「国は何にも面倒見てないじゃない」となり、「少し株価が上がったら売ろう」となります。

 人間ですから、ずっと裏切られていれば、また裏切られると思う。人間関係でも、ずっとちゃんとしているやつだったら、ずっとちゃんとしていると思うわけです。マネックスはお客様を大切にしたい、信頼され続けたいという気持ちから、「日本の株価は長期的に見て上がっていくと思います」ということを、正直に丁寧にお話ししています。

 MONEYのYの一歩先を行くMONEX(マネックス)。「未来のMONEY。次世代におけるお金との付き合い方をデザインして、お客様に提供していこう」という強い思いから、マネックスは1999年4月に誕生しました。創業時の強い思いを違えることなく、今後も全ての個人の投資・経済活動をサポートすることを目指します。

松本 大 氏

松本 大(まつもと おおき)

マネックスグループ株式会社 代表執行役社長CEO 兼 マネックス証券株式会社 代表取締役社長
1963年埼玉県生まれ。1987年東京大学法学部卒業後、ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資でマネックス証券株式会社を設立。2004年にはマネックスグループ株式会社を設立し、以来CEOを務める。マネックスグループは、個人向けを中心とするオンライン証券子会社であるマネックス証券(日本)、TradeStation証券(米国)・マネックスBOOM証券(香港)などを有するグローバルなオンライン金融グループである。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカード、株式会社ユーザベースの社外取締役も務める

マネックス証券株式会社

マネックス証券株式会社

マネックス証券株式会社は、1999年4月に松本大とソニー株式会社との共同出資で設立されました。現在は、日本、米国、香港に個人向けを中心とするオンライン証券子会社を持つ持株会社マネックスグループ株式会社の主力事業として機能しています。口座開設をはじめ、日本株、米国株、投資信託、債券、FX、NISA、iDeCoなどの金融商品の取引をオンライン上で完結するサービスを提供しており、昨今ではレポートやロボアドバイザー、ラップ(投資一任)サービスなど、AIやフィンテックを活用した先進的なサービスの提供も進めています。
社名のMONEXは、MONEYのYをひとつ前に出して、「未来のMONEY。次世代におけるお金との付き合い方をデザインして、お客様に提供していこう。」という意味が込められています。総合オンライン証券として個人投資家へ世界最高水準の金融サービスを提供することを目指しています。

マネックス証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第165号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会