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知られざる カザフスタン共和国の魅力
PR 在日カザフスタン共和国大使館

 カザフスタンという国に、あなたはどんなイメージを持っているだろうか? 中央アジアの国、シルクロード、遊牧民、石油や天然ガスなど資源が豊かという印象だろうか。あまりイメージがないと答える人も多いかもしれない。しかしこの写真を見てほしい。映画で描かれる近未来のような都市や、息をのむほど美しい自然など、驚くような光景が広がっている。事前にイメージを持っていた人もそうでない人も、印象がガラッと変わるに違いない。そこで、知れば知るほど興味をかき立てられそうな国、カザフスタンについて調べてみた。

 地図で確認すると、西は世界最大の湖・カスピ海、東はアルタイ山脈に挟まれている。カスピ海は、卵が高級食材・キャビアに加工されるチョウザメ類の9割が生息していることでも知られる。国土の面積は世界9位。原油をはじめ豊富な天然資源に恵まれ、1991年の旧ソ連からの独立後に急速に発展してきた。

 日本との関係は浅からぬものがある。2019年には直行便が就航。同年行われた天皇陛下の即位礼正殿の儀には、初代大統領であり、旧ソ連時代末期から30年近い統治を続けてきたナザルバエフ初代大統領をはじめとするカザフスタン使節団も参加している。そして著名な日本人建築家が、首都の都市設計を担当していた。

日本人も参加した近代都市ヌルスルタンの建築

日本人も参加した近代都市ヌルスルタンの建築

新市街中心部に位置するバイテレクタワー

 1997年の遷都で首都になったのがヌルスルタン。最近までアスタナという名前で知られてきたが、2019年3月、ナザルバエフ氏の功績をたたえ、そのファーストネームを取って改称した。古来よりシルクロードを結ぶ中継地点の都市だったが、首都移転以後急速に人口が増えていて、2017年には「未来のエネルギー」をテーマにした国際博覧会(万博)が開催されている。

 98年のコンペで優勝し都市計画を手掛けた日本人とは、東京の「国立新美術館」など数々の著名な建築物を手掛けた故黒川紀章氏。カザフスタンの首都計画は、種の多様性を保全することを意識したもので、人と自然や他の生物の共生を可能とすることを目指したという。国際空港ターミナルビルも黒川氏のデザインだ。

 街中はオペラ劇場や博物館などの文化施設のほか、ショッピングモールや巨大なモスク(イスラム教礼拝所)など、多種多様な建築物が目白押し。中でもひときわ目を引くのがバイテレクタワー。ヌルスルタンを紹介するガイドブックやウェブサイトにはしばしば登場する。新市街中心部に位置し、展望台からは市内を360度見渡せるシンボルタワーだ。バイテレクはカザフ語で「ポプラ」の意味で、聖なる鷲がバイテレクに黄金の卵を産み落とすという神話に基づいてデザインされている。他にも、巨大なカザフスタン国立博物館や通称「ピラミッド」といわれる平和と調和の宮殿など壮大な建築物が並ぶ。夜にはこれらがライトアップされ、美しい夜景が堪能できる。

 ちなみにカザフスタン国立博物館と日本の奈良文化財研究所は交流事業が進んでいる。両国の専門家が知識と技術を持ち寄り、文化遺産の保護・継承をはかるもので、文化財情報のデジタル化や考古遺跡の科学的調査方法などを研究している。

絵のように美しい自然、アルティン・エメル国立公園

絵のように美しい自然、アルティン・エメル国立公園

アルティン・エメル国立公園

 中央アジアならではの圧倒的な自然もカザフスタンの魅力だ。絵のような美しさで知られるのがアルティン・エメル国立公園。同国南東部の約260キロメートルに広がる広大な地域で、国連教育科学文化機関(UNESCO)の世界遺産の一部。砂漠や岩山、峡谷など変化に富んだ景観が魅力だ。

 訪れた人にSF映画の風景を思い出させる色とりどりの砂漠の山々は、白、赤、オレンジのカラフルな粘土層によるもの。砂漠は「歌う砂漠」として知られていて、西からの風が砂を分散させると、砂漠がオルガンに似た音を奏でる。暑く乾燥した気候の中で、砂が神秘的な振動を作り出している。

 貴重な動植物も多数見られる。レッドブックに記載されている植物が約20種あり、また、シベリアヒキガエルなどの絶滅危惧種の両生類や、コウノトリやインペリアルイーグルなどの鳥類、マヌルネコ、ガゼル、アルガリ、オオヤマネコなどの哺乳類など、約50種の希少な動物がいると考えられている。

 ちなみに、見るには3日間はかかるとも言われるこの国立公園は訪れる場合は許可が必要となっている。大陸性気候のカザフスタンを訪れるなら、冬は寒く夏は暑いので、比較的穏やかな4月~6月と8月~10月までがお勧め。カザフスタンのSCAT航空による直行便があり、フライトはヌルスルタン―成田空港間が約7時間、成田―ヌルスルタン間が8時間かかる。2020年は、カザフスタンでは国民的な英雄である詩人のアバイ・クナンバイウルの生誕175周年と9世紀の哲学者アル=ファーラービーの生誕1150周年(!)をお祝いする数々の催しも予定されており、訪れるのにふさわしい年かもしれない。

> アル=ファーラービーの紹介動画はこちら(英語)

深まる日本とのつながり

深まる日本とのつながり

コルサイ湖

 カザフスタンは東アジアとヨーロッパを結ぶ鉄道輸送の戦略的位置を占めていることから、日本企業の進出も増えている。「カザフスタンは中欧の鉄道貨物の7割が経由し、かつ欧州と中欧アジアへの入り口である交通の要所です」と教えてくれたのは日本通運株式会社の東アジアブロックでネットワーク事業本部長を務める福島竜男氏。同社は2019年8月、アルマトイ市に駐在員事務所を設立した。目的は情報の収集と現地でのマーケティング調査。同国の将来的な商業可能性を検証し、東アジアとヨーロッパ間のビジネスを拡大することを目指している。「カザフスタンは中央アジアにおいて経済的に安定しており、治安も良い。古くから日本との関係も深く、最近では中国との経済的関係も深いです。カザフスタン政府には今回の拠点の設立に関心を持っていただいている。国際鉄道輸送を足掛かりに、それに付随する物流や、トラック、航空も含めた複合輸送サービスを展開したいと考えています」と福島氏。「広大な土地と澄んだ空気が魅力です。サービス産業も発達しており、比較的不自由なく暮らせる。家族を大事にする国で、また家族以外でも、一度親しくなったら家族的な付き合いができます」とその魅力も語ってくれた。

 カザフスタンは冬季スポーツに熱心な国でもある。2011年には冬季アジア大会がアルマトイとアスタナ(当時)を舞台に開かれた。22年の冬季オリンピックでは、最後まで北京と開催地を争い小差で敗れている。フィギュアスケート男子で羽生結弦選手のライバルだったデニス・テン選手(18年に死亡)は、カザフスタンで最も有名で人気のあるスポーツ選手だった。カザフスタンはまた、日本のサッカーファンにとっては忘れられない国だ。日本が初のサッカーワールドカップ出場を目指しアジア予選を戦っていた1997年10月、アルマトイでカザフスタンと引き分けた夜、当時の加茂周・代表監督が現地で解任された。日本のスポーツの世界では前例のない非情な首脳陣の交代劇だった。

駐日大使「あらゆる分野で友好関係をさらに深めたい」

駐日大使「あらゆる分野で友好関係をさらに深めたい」

コジャタエフ駐日大使

 コジャタエフ駐日大使に、発展を続ける同国の経済状況とカザフスタンと日本の二国間関係について話を聞いた。

―カザフスタンの現在の経済状況はいかがですか?

 「カザフスタンは2019年に国内総生産(GDP)が4.4%伸びました。国際ランキングはビジネス環境の改善を証明しています。 私の国は、許可の発行の改善、ローンの取得と事業の開始の容易さにより、世界銀行のDoingBusiness2020レポートで3ランク上がり25位になりました。世界銀行のDoingBusinessレーティングにおけるこのような地位は、既存の法律の改革、ライセンスシステムの改善、事業を始めるプロセスの簡素化、政府による管理の最適化を目的とした政府の継続的な体系的作業のおかげで実現しました。カザフスタンはまた、世界経済フォーラムが19年10月9日に発表したグローバル競争力指数で4ランク上昇し、141カ国中55位になりました」

―外国人投資家をカザフスタンに引き付ける場合に優先していることは何ですか?

 「好ましいビジネス環境を作ることに貢献しているアスタナ国際金融センター(AIFC)の役割を強調したいと思います。AIFCは、必要なインフラストラクチャーを準備するだけでなく、一般的な申請や金融規制に関する約70の規則を採用することにより、独自の法律を制定しました。AIFC規制当局の登録企業の総数は、235社(米国、英国、スイス、中国、香港などの26カ国から)に増加しました。2018年11月に開始されたアスタナ国際取引所(AIX)では、1年もたたないうちに7千万米ドルを超える資本が調達され、AIXの総資本は約20億米ドルに達しました。デジタル化の一環として、この地域特有のeJusticeオンライン紛争解決システムが今年の初めに開始され、紛争の当事者が世界のどこからでも電子的にAIFC裁判所に訴訟を提起できるようになりました」

―カザフスタンと日本の二国間関係はどのように発展していますか?」

 「2019年、カザフスタンと日本は、『拡大戦略的パートナーシップ』の二国間関係の発展を続けました。両国は引き続き貿易と経済協力の前向きなダイナミクスを維持しており、2018年の二国間貿易売上高は20億米ドルに達しました。カザフスタンの経済に対する日本の投資総額は70億米ドルを超えました。

 カザフスタンと日本はまた、核兵器のない世界を目指すという課題を共有しています。2019年9月19日、「カザフスタンと日本:核兵器のない世界への道」と題した会議が東京の国連大学で開催されました。 カザフスタンの核軍縮活動家であり、ATOMプロジェクトのカリプベク・クイコフ名誉大使は、核実験と核兵器の使用の恐怖を描いた絵画を発表しました」

 2019年10月の即位礼正殿の儀にナザルバエフ初代大統領が参加したことについて、「二国間協力の最前線にいた初代大統領の参加は、カザフスタンがあらゆる分野で日本との友好関係をさらに深めたいとの意思を証明しています」というコジャタエフ大使。一方で、トカエフ現大統領の就任時には、日本の安倍晋三首相から「両国の要人往来や経済・ビジネス面での協力拡大、文化交流の進展等を通じて両国関係が更に深まっていることを歓迎します」との親書を送られている。今後ますます身近になりそうなカザフスタンを、あなたももっと知ってみては?

提供:カザフスタン大使館
文責:株式会社共同通信社