×
メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4561】百光 別誂 SAKE HUNDRED BYAKKO BESPOKE(びゃっこう)【山形県】

2021.5.5 14:52
山形県酒田市 楯の川酒造
山形県酒田市 楯の川酒造

【H居酒屋にて 全4回の④完】

 なじみのH居酒屋の店主からショートメールが届いた。「新しいお酒が入りました。いつでもいらっしゃい」。わたくしはH居酒屋に“1行コメント”付きの酒メニューを作ってあげている。新しい酒が入ったということは、メニューを更新しなければならない。こりゃ、急いで行かねば、とおっとり刀で暖簾をくぐった。

「常山」「琥泉」「喜久盛」と飲み進め、最後4番目にいただいたのは、「百光 別誂 SAKE HUNDRED BYAKKO BESPOKE」だった。「SAKE HUNDRED(サケハンドレッド)」というブランドは初めて目にした。調べてみると、日本酒専門WEBサイト「SAKETIMES」を運営する株式会社Clear(東京都渋谷区)のオリジナルブランドとのこと。

 2021年2月7日の日経電子版に、「高級日本酒、世界に挑む」という題で、株式会社Clearの生駒龍史代表を取材した記事が掲載されているので、以下に転載する。 

「『日本酒業界の人たちに、僕らがいるから大丈夫と思ってほしい』。高級日本酒の企画、販売などを手がけるClear(クリア、東京・渋谷)の生駒龍史代表は語る。
 山形や兵庫の酒蔵と組み商品を企画し、製造は酒蔵に委託して自社ブランドで販売する。価格は最も安くても500ミリリットルで1万5000円程度と、既存の日本酒との競合は少ない。新型コロナウイルス下でも販売は伸び、足元で月商2億円を突破した。ドバイの高級ホテルやシンガポールの富裕層へも販売した。
 熊本の酒の味にほれ込み日本酒業界に飛び込んだのが2011年。規制で製造の新規参入のハードルは高く、当初は協力者を得るのも難しかった。縁ができた数百の酒蔵に足を運び、親しくなると『困ったら生駒に聞け』と呼ばれるような関係を築いた。日本酒の魅力を解説するメディアも始め市場の底上げを図る。
 50年近く国内出荷量が減った業界で上場を目指すと公言する。出資を求めたベンチャーキャピタル(VC)には『日本酒は無理』と追い返された。ブランドづくりを徹底し高級酒を世界に売る戦略を丁寧に説き、外部株主から累計3億5000万円を調達した。
『日本酒の懐の広さを伝え、ワインのように世界中で造られるようにしたい』。他社の励みになる先駆例になろうと伝統産業の未来を仕込む」

 SAKE HUNDREDの商品は、以下に列記する酒蔵と共同開発したオリジナル日本酒。「天彩」(奈良県・美吉野醸造)、「百光」(山形県・楯の川酒造)、「思凛」(山形県・奥羽自慢)、「現外」(兵庫県・沢の鶴)、「天雨」(山形県・奥羽自慢)。

 予備知識無しで、いきなり飲んでみる。ただ、飲む前にスペック表示を見て「精米歩合18%」(コメの外側82%を削り、中心部18%だけで醸造した、という意味)に一同、ぶったまげる。さて、いただいてみる。

 ちーたん「上立ち香がかなり強い」
 店主、酒蛙「上立ち香はあまり強くない。上品な香り」
 ちーたん「上立ち香は、フローラル。淡い桜の香りをおもわせる」
 酒蛙「酸を感じ、やさしい甘みと旨みが適度に出ている。実にきれいな酒質」
 ちーたん、店主「うん、酸がくるね」
 ちーたん「すっきりとした飲み口だ」
 酒蛙「含み香も派手ではなく、落ち着いた果実香がほのか。なめらかで、ふくよか、しかもすっきりとした口当たり。キレが非常に良い。余韻は軽い苦み」
 店主「飲みやすくて美味しい。いたってすっきりとした飲み口。苦みをちょっと感じる。味の中で一番出ているのは酸」
 ちーたん「酸の広がりを苦みでまとめているイメージ。さらっとして、すっきりとしたお酒」
 酒蛙「高級感と上品感がある。それを強く感じる」
 ちーたん「上品感があるね」
 酒蛙「酸が出て、すっきりとした飲み口なので、飲み飽きしない。上級な場での食中酒に向いている」

 このお酒についてきたSAKE HUNDREDのカタログは、この酒を以下のように紹介している。
 
「SAKE HUNDREDのフラッグシップ『百光』のシリーズ商品。圧倒的な透明感と上質な味わいはそのままに、原料米に“酒米の王様”とも呼ばれる『山田錦』を用い、酵母もアレンジすることで甘味・旨味・酸味の新たなバランスを追求。食中酒としてのポテンシャルを高めました」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原料米 兵庫県産山田錦100%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合18%、アルコール分15度、製造年月2021.3」。

 SAKE HUNDREDを詳しく知りたい方は、専用サイトhttps://sake100.com/へ

酒蛙

関連記事 一覧へ